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2007年3月30日 (金)

【申入書】制御棒の構造的欠陥が明らかになったBWR原発の運転を全面的に停止せよ

経済産業大臣 甘利 明様
原子力安全・保安院院長 広瀬 研吉様

制御棒の構造的欠陥が明らかになったBWR原発の運転を全面的に停止せよ

2007年3月29日
BWR原発を案じる全国の市民

 BWR(沸騰水型原子炉)での臨界事故と事故隠しに抗議する。志賀1号機には停止措置をとったのに,同じく臨界事故を起こした福島第一原発3号機をはじめ,制御棒駆動機構に構造的な欠陥を抱えていることが明らかになった他のBWRになんらの措置を講じない国に抗議する。安全装置の中核である制御棒の引き抜け事故,臨界事故を頻発させ,隠ぺいしてきたことは,もはや電力各社に原発を運転する資格のないことをはっきりと示している。わたしたちBWR原発を案ずる全国の市民は以下について要請する。

1.全てのBWR原発に直ちに運転停止指示を出すこと
2.保安規定違反の福島第一原発3号機を停止させ設置許可を取り消すこと
3.制御棒引き抜けと臨界事故に関する全ての資料を公表すること

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2007年3月29日 (木)

全BWRの停止を求める要請行動

本日は全BWRの停止を求める要請行動に全国からお集まりいただきありがとうございました。福島(2名),新潟(2名),静岡,島根,宮城から足を運んでいただきました。首都圏から参加されたみなさんもお疲れ様でした。

14:00~14:45 保安院へ申し入れ
 対応したのは検査課の二名,二人ともはじめから疲れ切った表情でした。申し入れの主旨を説明し,文書を手渡した後やりとりがありました。
 まず,志賀1号機で大臣による運転停止指示を出した理由を聞いた上で,なぜ東電福島第一3号機では同じ対応をとらないのかを質しました。ただ明日の発表を待っていると言うばかりで返答はありませんでした。
 次に,一つの弁操作で制御棒が複数本抜け落ちるのは,構造的欠陥ではないか,手順書が正しくても柏崎や福島第二では制御棒が引き抜けているではないか,と質したのですが,弁に注意を促す札を掛けるようにした,という情けない回答でした,一同は呆れて,それのどこがインターロックなのか,どこがフェールセーフなのかと声をあげていました。
 ここで,保安院として今回の事態をどう考えているのか,保安院としての反省や謝罪はないのかと問うたのですが,今朝の甘利の新聞広告よろしく,謝罪はおろか反省の弁は一言もなく,今の検査体制に問題はないとの姿勢でした。これには一同怒りを隠しきれませんでした。制御棒関係で報告対象を広げる措置をとったのだから,今までが不十分だったことを認めなさいと言ったのですが,それも認めませんでした。
 福島第一3号機については,保安規定違反であり,設置許可の取消をすべきではないかという点についても聞きました。こちらが当時の保安規定が,制御棒の操作については操作手順を定めてその通りにやることを要求していることを具体的に指し示して,臨界事故はこれに違反しているのではないかと。保安院側は,明日を待ってくれといいながら,確かに制御棒が意図せず操作されたことについては最も注目していると発言しました。保安規定にはひっかけようとしている感じでした。
 最後に,今回の報告が,報告徴収による法的な義務を負ったものではなく,電力の自主性にまかされたものに過ぎない点についてひとしきりやりとりがありました。

15:00~15:30 記者会見
 発表前日で取材に応じてくれないのではという心配はいい方向にはずれ,6社から熱心な取材を受けました。

16:00~18:00 院内集会
 人数は少なかったのですが,中身の濃い集会でした,本日の申し入れの主旨と申し入れの様子について報告のあと,福島,新潟,島根,静岡,宮城から報告が続き,「情報の共有化」を図りました。選挙で忙しい中,近藤議員にもおいでいただきました。明日の発表からまたスタートだ,法令違反の問題,耐震問題などで焦点を絞って力を合わせて攻めていこうと力強く訴えられていました。明日の発表を吟味したうえで,4月に再度結集することを約束して今日の行動を終えました。

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2007年3月23日 (金)

【声明】全てのBWR原発の運転を即刻停止せよ/福島老朽原発を考える会

声 明(転載歓迎)

東電の臨界事故隠ぺい糾弾
制御棒引き抜け事故は、BWR原発に固有な構造的欠陥を示す
臨界事故を繰り返す日本は「世界で一番危険な原子力立国」

全てのBWR原発の運転を即刻停止せよ

2007年3月23日 福島老朽原発を考える会

 志賀原発1号機に続き、浜岡原発3号機、女川原発1号機、福島第二原発3号機、柏崎刈羽原発1号機と、BWR(沸騰水型原子炉)の制御棒引き抜け事故が次々と明るみに出てきた。22日には、福島第一原発3号機で1978年に5本の制御棒が抜け落ち、7時間30分もの長時間にわたって臨界が継続していた事故が発覚した。東電は約30年間も隠ぺいを続けていた。原発の運転開始直後から重大事故を隠ぺいしていた。さらに、翌年の79年には福島第一原発5号機で、80年には同2号機で、定期検査中に制御棒1本が抜ける事故が起きていた。毎年制御棒引き抜けが起きていたことになる。電力各社は、これら全てを隠ぺいし続けてきた。北陸電力の取締役が隠ぺい工作に関与していた事実も明らかになった。まだまだ重大な事故などが隠ぺいされているに違いない。もはや電力各社に原発を運転する資格はない。そして国はこれらを長年見逃してきた。監督責任と、このようなウソにまみれた原子力発電を国策として推進してきた責任を明らかにしなければならない。 甘利経産大臣は、3月23日「より一層の安全性の確立に向けた過去の改ざん等の総洗い出しについて」 を発表した。その中で、「徹底的な“洗い出し”の最中」、「悪循環を断ち切る」、「不正の清算」を通じて「電力会社の体質を改善させる」としている。そして「世界で一番安全安心な原子力立国を構築してまいります」とまで述べている。そこには、過去の大事故やその隠ぺいについてなんら罰則を伴う厳しい措置をとる姿勢がない。志賀原発1号機の臨界事故隠し発覚直後には、「極めて悪質」として法的裏付けのない停止措置をとったが、たび重なる事故の発覚を前に、7時間半にも及ぶ福島第一原発3号機の「一層極めて悪質」な事故と事故隠しに対しては、運転停止の措置すら取ろうとしていない。そもそも安全軽視と隠ぺい、データねつ造等の電力会社の体質は、国の甘い安全規制、電力と国の癒着等によって長年にわたって醸成されてきたのではないのか。これらに対するひとかけらの反省もない。原子炉で臨界事故を頻発させている国がどこにあるというのだ。日本は現在既に「世界で一番危険な原子力立国」である。

 現在明らかになっているだけでも、制御棒引き抜け事故は8件にも及ぶ。国は、これらを「操作ミス」「人為ミス」でかたづけようとしている。しかし、頻発する制御棒引き抜けと臨界事故の発生が示しているのは、BWR原発に特有な制御棒駆動装置の構造的欠陥である。

 BWRでは、制御棒を重力に逆らって炉心底部から上方向に挿入することを余儀なくされ、その危険性が以前から指摘されていた。これに対して電力会社や国は「安全装置がついているから大丈夫」「故障しても安全側(挿入される側)に働くから問題ない」「制御棒は1本ずつしか動かせない仕組みになっているので、事故解析は制御棒1本の落下を想定すれば足りる」などと説明してきた。しかしこれが全くのうそだった。BWRの制御棒は挿入側の水圧と引抜き側の水圧の微妙なバランスで保たれており、それが定期検査時に水圧制御ユニットから隔離されると、スクラム(緊急自動停止)ができなくなる。引き抜き側の水圧が大きくなると、その水圧で安全装置がはずれ、複数の制御棒が同時に引き抜かれることが起こりうる。すなわち、止めた車のブレーキをはずし、僅かな力で動き出すような状況に置かれていたのである。これは操作手順の問題ではなく、構造的欠陥である。

 制御棒が複数本抜け落ちる事故は、国の安全評価審査指針でも想定されていない。設計基準事故として想定されているのは、制御棒1本が抜け落ちる制御棒落下事故である。国の安全審査の想定がまったく不十分であったことをも示している。

 東電の問題は、1978年11月2日の臨界事故だけにとどまらない。1980年前後に東電の福島第一原発1・2号機では、プルトニウム等のアルファ核種によるすさまじい汚染があったことが明らかになっている(「松葉作戦」)。2002年に美浜の会への内部告発により明らかになった事実であるが、その後の追及の中で東電が公表したグラフでもすさまじい汚染が見て取れる。この当時福島原発で働いていた人は労災認定を勝ち取り、現在、東電の被曝責任を明らかにするよう裁判で闘っている。東電や各電力会社は、原子炉容器や格納容器の蓋があいたままで臨界事故を引き起こしているが、「被曝はなかった」と何の証拠もなしに無責任に語っている。当時の被曝線量は、全国の原発の中で福島第一原発が群を抜いている。この異常な汚染の原因と被曝隠しについても東電は真相を明らかにしなければならない。国は「マスクさえしていれば大丈夫」として、過去の汚染について法令違反を認めることなく東電を守り続けてきた。国もその責任を明らかにしなければならない。

 私たちは、構造的欠陥が明らかになったBWRの運転を全面的に停止することを強く要求する。志賀原発1号機と同様に、即刻、全てのBWR原発に運転停止指示を出すよう要求する。制御棒引き抜けと臨界事故に関する全ての資料を公表するよう要求する。

  福島第一3号機(東電)  1978.11.02  5本引抜 臨界事故
  福島第一5号機(東電)  1979.02.12  1本引抜
  福島第一2号機(東電)  1980.09.10  1本引抜
  女川1号機(東北電力)  1988.07.09  2本引抜
  浜岡3号機(中部電力)  1991.05.31  3本引抜
  福島第二3号機(東電)  1993.06.15  2本引抜
  志賀1号機(北陸電力)  1999.06.18  3本引抜 臨界事故
  柏崎刈羽1号機(東電)  2000.04.07  2本引抜

(参照)東電が公表した福島第一原発1・2号機の放射能放出濃度(美浜の会hpより) http://www.jca.apc.org/mihama/tepco_dt/fig_haikito.gif
http://www.jca.apc.org/mihama/tepco_dt/fukushima11_6th_review.htm

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2007年3月21日 (水)

中部電力でも制御棒引き抜き…浜岡原発運転差止裁判の法廷は騒然

静岡の塚本さんから

今日中部電力は「平成3年に浜岡3号機の制御棒3本の抜け落ち事故」を発表しました。

今日は、浜岡原発訴訟の証人尋問が静岡地裁で行われていました。被告中電が立てた証人3氏へのこちら側の反対尋問でした。

以下、裁判中に“隠蔽”を知った私たちの様子です。

午前の最初の証人、N中電社員に対する尋問を行っていた最中でした(この時点では“制御棒の事故隠蔽”については知りませんでした)。老朽化、SCCの問題や、過去に起こした事故について尋問を進めていました。この中で原告代理人が再三にわたって
「隠し」について質問していました。例えば

Q:(PDCAについて)情報が隠されていないことが大事ですね。
A:そうです。
Q:トラブルは隠そうと思えば簡単に隠せるものではないですか?
A:・・・そう簡単というものではありません・・
Q:柏崎刈羽1号機の残留熱除去系冷却系ポンプの故障を偽装していたことにたいする感想は?
A:偽装はよくないと思います。
Q:福島第2の1号機・柏崎刈羽1号機・女川1号機でスクラムを隠蔽していたことが最近明らかになりましたが、安全上問題ないのですか?
A:報告は必要だと思います。
Q:中電でも定期点検におけるごまかしは過去1回もなかったと断言できますか?
A:調査を進めているところです。
Q:志賀原発の制御棒抜け落ち事故についてどのような認識を持っていますか?
A:他社さんのことで・・・私は専門ではない、修理屋ですから。
Q:もう一度聞きます、浜岡原発ではスクラムしたのに報告していないとかトラブルの隠蔽は絶対ないと言い切れますか?
A:ないとは思っています。

およそ100分の尋問の最後に、被告代理人からの再主尋問が始まったときのことです。

Q:「平成4年以降、想定手引きが変わりましたね?」
A:そうです。
Q:「そのきっかけは何ですか?」
A:平成3年に3号機で複数制御棒の引き抜き事故があったからです。

私のみならず、一瞬耳を疑いました!
私だけ知らなかった“コト”なのか?!
次の瞬間、被告代理人が
「実は本日発表する予定になっておりますことで、平成3年に3号機で3本の制御棒が引き抜かれるという事故がおきておりました。臨界状態にもならず環境に影響もなかったので報告をしていなかったものです」
と、さらりと言ってのけたのです。
背筋に悪寒が走る思いでした!
原告団・弁護団とも騒然としました。
原告席からは「住民をバカにするな!」のやじ。
裁判官は“いたしかたない感情だろう”というような表情。

通常は、再主尋問で終わるのですが、こちらの代理人が怒りをこらえて「特別に再反対尋問をさせてください」と。
再反対尋問などめったにないことなのだそうですが、裁判長も「これほどの事情ですから」ということで異例の15分ほど時間を延長しての尋問が行われました。

この中でも、中澤証人は
・他電力へは情報を提供していた
・安全上問題ないと思っている
・再発防止はやっている
など、重大性の認識はまったくなく、隠蔽に対する謝罪もない。
それまでの尋問での回答は“偽証罪”とも言えるものになってしまった状況となりました。

とにかく今日はとんでもない一日となりました。
夕刊も一斉に記事に書きたてています。
夜には、朝日TVの報道ステーションの取材班が東京から新幹線で
駆けつけインタビューしていきました。

全国のBWRに関わるみなさま、今後の動きを連携させていきましょう。

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2007年3月16日 (金)

志賀原発1号機のスクラム信号は「中性子束高高」

★志賀原発1号機は事故時に緊急自動停止(スクラム)信号が発信しています。しかし制御棒が入らずに15分間は臨界状態が続いたとのことです。保安院は「臨界に係わる事故」と称しています。

★臨界は原発の運転時には通常のことですから,これでスクラム信号が出る訳ではありません。3本の制御棒が引き抜かれ,臨界に達して出力が急上昇し,それによって中性子の量が増え,それが検知器に引っかかり,「中性子束高高」というスクラム信号が発信したたのです。

★素人考えですが,次のような事が起きていたのではないでしょうか。3本の制御棒が引き抜かれたことによって,その周辺は核分裂連鎖反応が継続する臨界状態となり,中性子が急速に増えてスクラム信号が出る,しかし制御棒が入らずにさらに出力が増す,この間他に手が打てなかったとすれば,反応は水が沸騰して泡が出ることによってようやく抑えられ,暴走せずに臨界が続いたのではないでしょうか。

★当時原子炉圧力容器の蓋は開いていた(開けっ放しで制御棒の出し入れの試験をするのが信じられませんが)ので,気圧は1気圧で,水は100℃で容易に沸騰します。(通常の運転時は270℃で沸騰しています)もちろん,だからよかったということにはなりません。記者会見で示された出力チャートを見た人の話では,出力は乱高下していたとのことです。核暴走に至る可能性が全くなかったとは言えないのではないでしょうか。

Hokuriku2 ★制御棒が引き抜かれ,スクラム信号が出ても制御棒が入らなかったのは,閉めてはならない弁(F101弁)を誤って閉めたからと言われていますが,今静岡地裁で係争中の浜岡原発運転禁止請求事件でも,現場検証の際にこの弁が問題になりました。原告側はこの弁を閉めたらスクラムがかかっても制御棒が入らないこと,なのに弁には閉止禁止のふだがなかったことを確認しています。

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保安院→北陸電力 法的根拠がなくても停止指示ができる

志賀原発1号機の制御不能臨界事故で保安院がプレスを出しています。http://www.meti.go.jp/press/20070315003/20070315003.html

このうち,「2.経済産業省の対応」に
(2)甘利経済産業大臣の指示を受け、原子力安全・保安院は、本日、北陸電力(株)に対し、
① 原子炉を早急に停止して、安全対策の総点検を行うこと、
② 本事故の事実関係及びその根本的な原因の徹底的な究明を行うこと
③ 早急に実施することができる技術的な再発防止対策及び抜本的な再発防止対策を策定すること
を指示することとしています。また、上記②及び③については、法律に基づく報告を求めることとしています。

とあり,①で運転停止指示を出ています。②,③は「法律に基づく報告を求める」としており,これは電気事業法106条に定める報告徴収だと思われます。ところが運転停止を指示した①については,法律との関係が何も書いてありません。この点を保安院に電話で聞いてみました。すると,この運転停止指示は,法的根拠のない行政処分であり,法的拘束力はなく,北陸電力が自主的に従ったとのことです。

事の重大さに,法的根拠だ時効だ言う前に止めざるをえなかったということのようです。この例に従えば,東電の案件についても,検査妨害についての電気事業法の条項は時効が3年だから云々言う前に,3年以上前でも後でも,悪質なものについては,停止指示を出すことができるということです。

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2007年3月15日 (木)

志賀1号機であった信じがたい制御不能事故

Hokuriku 北陸電力志賀原発1号機で過去の定期検査中に制御棒の挿入試験を行い、その際に制御棒3本が引き抜けて出力が急上昇し、自動停止(スクラム)信号が発せられたが15分間も制御棒が入らず、これを隠して記録を残さなかったという信じがたい事件が発覚しています。北陸電力のプレスは以下にあります。
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07031501.pdf

想定外に制御棒3本が引き抜け
原子炉が臨界状態となりました
原子炉自動停止信号が発信したが制御棒が直ちに入らず緊急停止せず
約15分間制御棒が全挿入されないという事態
必要な記録を残すことなく、国および自治体に報告せず
定期検査中で上蓋をはずした状態だった

と信じがたい文言がならんでいます。

制御棒が落下する事故は、スリーマイル事故タイプの冷却材喪失事故とならんで、安全審査で要求される事故想定ではもっとも重大な事故である反応度事故(チェルノブイリ事故タイプの核暴走事故)を引き起こす大変厳しい事故です。プルサーマルでは、プルトニウム放出をもたらす事故として私たちがよく問題にするのですが、東京電力などは、これは念のために想定するだけであって、実際には起こりえないんだと突っぱねてきました。

それが現実に、しかも3本もの引き抜きが起きていたということだけでも驚きです。「引き抜き」の程度にもよるのでしょうが、出力の急上昇はどの程度だったのでしょうか、想像すると背筋が凍る思いです。そのデータも隠滅してしまったのでしょうか。

その上、15分間も制御棒が入らないというのもびっくりです。原発は何かことがあればまず制御棒が挿入される、たとえ制御棒駆動機構が壊れても、自然に制御棒が入っていく、地震が起きようが何しようがこれに失敗することなどないと、東京電力からも中部電力からもさんざん聞かされてきました。

共同電によると、保安院は北陸電力に対し厳重注意とありますが、福井新聞の速報では、運転停止命令を出すようです。
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationaltopics.php?genre=main&newsitemid=2007031501000340&pack=FN

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2007年3月14日 (水)

低出力時のスクラム(自動停止)はBWRの欠陥ではないか?

070314_15320002本日原水禁主催の東電交渉がありました。焦点の一つが自動停止(スクラム)隠蔽と福島第一原発4号機の停止時のトラブル問題でした。

Jidoteishi Onagawa自動停止(スクラム)隠蔽は,今のところ柏崎刈羽原発1号,福島第二原発1号機,それと東北電力女川原発1号機の3例が明らかになっています。このうち,柏崎刈羽原発1号機の自動停止隠蔽は,例のECCS検査偽装があった92年の定期検査の,まさにそのための停止操作の際に起きていました。柏崎刈羽原発が公表した出力線図を見せていただきましたが,女川原発1号機で東北電力がHPで公開しているのと似たような形状でした。

原発の停止手順ですが,原子炉出力が下がっていき,同時に電気出力も下がっていきます。先に発電を停止し,所内の電源を外部電源に切り替えます。その後,蒸気はタービンをバイパスさせるのですが,出力が低く不安定な状態で,蒸気と流量をうまくバランスさせながらスムーズに出力を下げるのに,微妙な操作が要求されるようです。上記の3例は,いずれもその最後の操作にさまざまな理由で失敗し,出力が急に上がり中性子束高の信号が発せられるといった状態になって自動停止し,それを隠蔽していたのです。

東電が2件の自動停止隠蔽を公表したのが3月1日でしたが,その前の2月11日に福島第一原発4号機は奇妙な停止の仕方をしていました。

原子炉出力,電気出力を下げる過程で,発電機を切り離す作業を行い,このとき運転員が誤った操作をしたために,原子炉に水を供給する給水ポンプを止めてしまい,原子炉水位が下がりました。そのため水位を回復するためにポンプを立ち上げたところ今度は水位が上がりすぎて「原子炉水位高」の警報が発生し主タービンが自動停止します。この間に出力は10%から一旦6%に落ち,その後23%に上昇と乱高下していました。4時間の格闘の末,ようやく停止したとのことです。今日の東電の話では,発端は運転操作ミスだが,その後については操作ミスだけとはいえず,機械的なトラブルがあった可能性もあるとのことです。

東電はこの福島の事例を,原子炉自動停止ではないので,自動停止隠蔽事例とは別扱いにしようとします。しかし,上記のことから,低出力時の不安定性というBWRの欠陥が浮かび上がってはこないでしょうか。運転停止時にうまく軟着陸できないことは,実は日常的に起きているのではという疑念が浮かびます。そのうちいくつかが自動停止になってしまい,そのうちいくつかを隠さざるをえなかったのではないでしょうか。自動停止に至らない場合でも,福島第一原発4号機のように綱渡りを余儀なくされた事例はもっともっとあるのではないかと思われます。

福島第一原発4号機のケースについて,東北電力がHPで公開しているような出力や水位の線図を示すよう事前に要求していました。しかし東電は停止トラブルから1ヶ月以上も経つのに,原因究明が途中でという訳のわからない理由で拒みました。新潟や福島のみなさんの前で本当に情けない思いでした。

東北電力女川1号機 自動停止隠蔽時の出力線図
http://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2007/03/12a.html
http://www.tohoku-epco.co.jp/whats/news/2007/03/12a.pdf

福島第一4号機の停止トラブル
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07021101-j.html

柏崎刈羽地域の会での説明資料(線図はありません)
http://www.tepco.co.jp/nu/kk-np/tiiki/pdf/190308.pdf

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2007年3月12日 (月)

東北電力女川原発1号機でも原子炉自動停止(緊急停止)を隠蔽していた

★原子炉自動停止(緊急停止)を報告していない事例が東北電力女川原発でもありました。東電は、隠蔽したのは「報告した場合の対応が煩雑なので怠った」としています。自動停止の回数は、保守管理上の一つの指標とされており、欧米に比べて日本の原発は1年、1基あたりの自動停止の回数が少ないことを誇りにしています。それに設計上、原発生涯の自動停止回数には一定の目安があります。その辺も隠蔽の背景にあったのではないでしょうか。

原子炉緊急停止、東北電力も報告せず 女川1号機/朝日新聞
http://www.asahi.com/national/update/0312/TKY200703120060.html

「東北電力の女川(おながわ)原子力発電所(宮城県女川町)1号機で98年6月、異常を感知して原子炉が自動的に緊急停止したにもかかわらず、国に届け出ていなかったことがわかった。自動停止した際は通常、法令に基づいて国に報告する義務があり、経済産業省原子力安全・保安院は当時の詳しい状況について調べる。」

「東北電力によると、当時、1号機は原子炉再循環ポンプのトラブルが見つかり、点検で臨時停止するために出力を低下する途中だった。突然、装置が異常を感知し、自動停止したという。」

東北電力、女川原発1号機での緊急停止を国に報告せず /読売http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20070312i204.htm?from=main2

「東北電力女川原子力発電所1号機(宮城県)で1998年6月、点検のために原子炉を停止させる作業を進めていた際、出力が落ちた段階で原子炉が緊急停止したにもかかわらず、同社が国に報告していなかったことが12日、わかった。」

「東京電力の柏崎刈羽原発1号機(新潟県)と福島第2原発1号機(福島県)でも先月、緊急停止を国に報告していなかったことが発覚している。」

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2007年3月10日 (土)

福島第一・第二原発で立て続けに発生している自動・手動停止トラブル

★福島第一・第二原発では,1月17日に第一原発2号機が手動停止,2月11日に第一原発4号機でタービン自動停止,2月18日に第二原発4号機で原子炉自動停止,2月19日に第一原発5号機で手動停止と,停止トラブルが立て続けに発生しています。このうち原子炉自動停止は第二原発4号機の1件だけですが,そんな中3月1日に過去に自動停止を隠していたという不正が発覚しました。これだけ停止トラブルが続くと,自動停止を隠さざるを得ない状況が今でも続いているのではないか,隠していた不正事案がまだまだあるのではないかと疑いたくなります。

定期検査中の福島第一原子力発電所2号機における自動減圧系制御回路の地絡にともなう原子炉手動停止に関する原因と対策について/1月23日東京電力
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07012302-j.html

原子炉停止操作中の福島第一原子力発電所4号機における主タービンの自動停止について/2月11日東京電力
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07021101-j.html

定期検査中の福島第二原子力発電所4号機の原子炉自動停止について/2月18日東京電力
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07021801-j.html

「当社福島第二原子力発電所4号機(沸騰水型、定格出力110万キロワット)は、平成19年2月16日より原子炉を起動中で発電開始準備をしていたところ、本日午前9時21分、「主蒸気管放射能高高トリップ(主蒸気管の放射線レベルを連続監視し、通常範囲を超える放射線が検出された場合に原子炉の緊急停止信号を発信する警報)」の警報が発生したことにより、原子炉が自動停止いたしました。」

福島第一原子力発電所5号機の手動停止について/2月19日東京電力
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07021901-j.html

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2007年3月 9日 (金)

福島第一4号機でタービン自動停止…出力が不安定に変動

★先月2月に定期検査に入った福島第一4号機は,2月11日の停止動作の際に「主タービンが自動停止する」という耳慣れないことが起き,原子炉を4時間かけて停止する際に出力が不安定になり,6パーセントから23パーセントに上昇するという事態が起きていました。

★「原子炉水位高」の警報が発生したときに、主タービンが自動停止するだけで,なぜ原子炉は自動停止しなかったのか。出力の不安定,変動はなぜ起きたのか,なぜそれが大きな問題としないのか,不思議です。実はこのようなことはよく起きていて,これまでは黙っていたのではないかという疑念もあります。

原子炉停止操作中の福島第一原子力発電所4号機における主タービンの自動停止について/東京電力株式会社平成19年2月11日
http://www.tepco.co.jp/cc/press/07021101-j.html

「発電が停止したことから、発電機よりプラントの機器に供給する電源の隔離作業を行いましたが、操作を誤ったため原子炉給水ポンプが停止し原子炉水位が低下しました。 このため、原子炉水位の回復操作を実施したところ原子炉水位が上昇し、午前0時26分、「原子炉水位高」の警報が発生し、主タービンが自動停止いたしました。」

「なお、本事象の発生にともない事象発生前約10パーセントの原子炉出力が、一時的に約6パーセントから約23パーセントまで変動いたしました。 その後、原子炉水位が安定したため引き続き原子炉の停止操作を継続し、午前4時44分、原子炉は安全に停止いたしました。 今後、操作を誤った原因を調査いたします。 これによる外部への放射能の影響はありません。 」

★昨日行われた柏崎刈羽原発の「地域の会」でも話題になったとのことです。
http://www.tepco.co.jp/nu/kk-np/tiiki/index-j.html
http://www.tepco.co.jp/nu/kk-np/tiiki/pdf/190308.pdf

★福島第一4号機は,その後,止まっているのにスクラムの誤信号が出るというトラブルも発生しています。
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2006/pdfdata/bi7216-j.pdf

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2007年3月 7日 (水)

福島第一1号機,美浜1号機と並ぶ「老朽炉三兄弟」の長男というべき敦賀1号機で相次ぐトラブル

★福島第一1号機,美浜1号機と並び,日本で最も古い軽水炉であり,「老朽炉三兄弟」の長男というべき敦賀1号機でトラブルが相次いでいます。

敦賀原発で7000リットル水漏れ すぐ回収「環境へ影響なし」/中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/00/sya/20070306/mng_____sya_____016.shtml

「日本原子力発電(原電)は5日、定期検査中の敦賀原発1号機(福井県敦賀市)で、流量計から微量の放射能を含む水約7000リットルが漏れた、と発表した。漏れた水のほとんどはすぐに回収され、環境や作業員への影響はないという。」

敦賀1号機、他にもトラブル2件 原電発表 地震計誤作動など/中日新聞
http://www.chunichi.co.jp/00/fki/20070306/lcl_____fki_____005.shtml

「敦賀原発1号機での水漏れを発表した日本原子力発電(原電)は5日、地震計の誤作動など敦賀1号機での他のトラブル2件も併せて発表した。いずれも周辺環境への影響はないという。」

「原電によると、2月22日午後5時30分ごろ、2系統ある地震計のうちの1系統が「地震加速度大」の警報を発信。別系統が警報を出さなかったことから誤作動と推定し調べたところ、地震計の電源をつなぎ換える手順を間違えたために電圧が下がり、誤作動したことが分かった。運転員が作った手順書に不備も見つかったため、改善した。」

「翌23日には、非常時に原子炉とタービンを分断する弁のばねが割れているのが見つかった。長さ28センチ、直径14センチのコイル状のばねが、長さ60センチにわたって最大1・7ミリの幅で割れていた。ばねは弁の内部にあり、弁が作動した場合に元に戻す役割をする。」

「原電はこの日、敦賀1号機で見つかった緊急炉心冷却装置(ECCS)の不具合について、流量を制御する弁が原因だったと発表。2月18日に弁の開き具合を電気信号に変える部品を交換したところ、正常に戻ったという。」

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福島県佐藤新知事が議会で「プルサーマルは議論以前」

★昨年佐藤栄佐久前知事が辞任に追い込まれたときは,東電は祝杯をあげ,年明けからプルサーマルで再攻勢をかけるだろうと身構えていたのですが,今回の不正事件で,さすがに新知事の佐藤雄平氏も議会で,「プルサーマルは議論以前」と明言せざるをえなくなりました。県庁内は,佐藤栄佐久前知事の下で国の原子力政策批判の実務のトップだった内堀前生活環境部長が副知事に昇格しており,今のところ前知事時代を踏襲しているようです。一方で,佐藤雄平新知事は渡部恒三氏の影響下にあり,原発は元来推進の立場だとも聞きます。これからどうなりますか…。

佐藤知事:プルサーマル検討せず 東電不信「議論以前」-県議会で表明/福島毎日
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070307-00000112-mailo-l07

「凍結されている福島第1原発3号機のプルサーマル計画について佐藤雄平知事は6日、一連のデータ改ざんや原子炉緊急停止の隠ぺいについて東京電力を批判したうえで「(プルサーマル計画は)議論以前の問題」と述べ、計画受け入れに向けた検討はしないことを明言した。」

佐藤雄平知事…「県民の信頼が大きく損なわれている」「(原子力政策は)国策であると同時に公益事業。技術的に安全が保証され、社会的に安心感を与えることが大事。プルサーマル計画は議論以前の問題」「県民の安全・安心を確保するために、原子力安全・保安院を経済産業省から分離し客観性と信頼性を高めることが必要」

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2007年3月 6日 (火)

不正が2002年以降も継続…福島第一原発6号機の事例

★今回の第二次東電不正事件において東電は,新たに出てきた事例はいずれも前回2002の不正事件以前のものであり,その後の不正はないことを強調しています。それに対し,地元のみなさんは,不正隠蔽の体質は変わっていないと訴えています。

★以下に示す2005年5月以降明らかになったの福島第一原発6号機の不正事例は,既に行政処分(行政指導)を受けたせいか今回の不正事案には挙がっていませんが,不正が2002年の「大反省」以後も続いていたことを示唆しています。

概要は以下のとおりです。

050803_01・可燃ガス濃度制御系の流量計の「不適切な補正」が昭和58年から2005年5月まで続いていた。東電はこれを5月に見つけて6月1日に公表した。

・同時期(2005年7月4日)に福島県にこの件で内部告発があり,そこには「検査に合格し易くするための「補正係数」は20年前からマニュアル化している。1号機の運転開始を優先するため、会社ぐるみで不正を隠蔽している。」とあった。東電は6月1日に既に公表していたから問題ないとしていた。

・東電は安全上問題はなかったとしているが保安院は保安規定違反として行政処分を行った。ただし,運転停止ではなく行政指導のみ。

★不適切な補正は明らかに2002年の不正事件後の2005年まで継続していました。東電は,2002年以降については,不正な状態が継続していることに気づかなかったんだと言い訳するかもしれません(福島第一1号機の温度データ改ざん報告書で東電は,最近の不正は,プログラムの不正な補正に気づかずに放置していたものとして,不正そのものと区別しています)。しかし,直後にあった内部告発は,不正な状態が継続していることが現場では暗黙の了解であった,すなわち知ってて継続していたことを示唆しています。

★また,事件発覚のきっかけが「可燃性ガス濃度制御系の定例試験前の確認において、当該系統が起動前の状態であるにもかかわらず流量計の指示が出ているという不適合が確認されました。」というのも不自然です。なぜそのときに限って試験前の確認をしたのでしょうか。以前も行っていたのであれば,そのときなぜわからなかったのでしょうか。内部告発が出ることを察知して,事前に公表したのではという見方もできるのではないでしょうか。

★東電は安全上問題ないとしていますが,保安院は保安規定違反で行政処分を下しています。今回の第二次不正事件の不正事案には,東電が,不正はあったが結果的に安全上問題なかったので保安規定に触れるものではないとしているものが多くあります。

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以下は詳細です。

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定期検査中の福島第一原発1号機でたまり水からトリチウム

★福島第一原発1号機のトラブル情報です。定期検査中にたまり水からトリチウムを検出しました。

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東電HP
1号機の定期検査状況について
http://www.tepco.co.jp/nu/f1-np/press_f1/2006/pdfdata/bi7303-j.pdf

原発1号機で放射性物質トリチウムを検出/福島テレビ
http://www.kfb.co.jp/news/index.cgi?n=20070306101100b8b6c8afa3

「東京電力は5日、定期検査中の福島第一原子力発電所1号機(大熊町)のタービン建屋で、給水加熱器ドレンポンプの埋設容器を収納する穴の中のたまり水を分析をしたところ、自然界に含まれる濃度よりも高い放射性物質トリチウムを検出したと発表した。穴にたまっていた水の量は5800リットル。トリチウム濃度は海水と比べ約3400倍だが放射能量は微量。建屋周辺の排水設備の水も分析したがトリチウムは検出されず、外部への影響はないとしている。」

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2007年3月 4日 (日)

不正・隠蔽を繰り返す東電に老朽原発を運転させるな

以下は美浜の会ニュースへの投稿記事です。

不正・隠蔽を繰り返す東電に老朽原発を運転させるな
最も老朽化が進む福島第一原発1号機を閉鎖に追いこもう

福島老朽原発を考える会 2007年2月25日

安全機器の修理よりも原発起動を優先 ・・・

070215_15050001_1 070215_15050002_2   2月15日に一連の不正発覚からはじめての東電本社交渉が行われ、不正の状況について東電社員の口から語られるのをはじめて聞いた。安全軽視の姿勢に改めて驚き、参加者一同あきれはてた。最も悪質とされる柏崎刈羽原発1号機のECCS検査偽装についてはこうだ。検査があったのは1992年5月12日だが、前日の11日にECCSポンプのモーターが故障していることに気づいた。そこで、電源スイッチを不正に操作して、中央操作室に起動中と表示されるように偽装し、国の検査を無理矢理パスさせた。故障したモーターは工場に運んで修理、それが戻ってきたのが5月18日で、5月16日の原子炉起動から2日も後だった。起動時に保安検査官が立ち会うことはないというから、社内で調整すれば起動を遅らせることができたはずだ。検査をごまかすだけでなく、たとえ検査がなくても安全上重要な機器の修理よりも原子炉起動のスケジュールを優先する姿勢に唖然とした。

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