志賀1号機であった信じがたい制御不能事故
北陸電力志賀原発1号機で過去の定期検査中に制御棒の挿入試験を行い、その際に制御棒3本が引き抜けて出力が急上昇し、自動停止(スクラム)信号が発せられたが15分間も制御棒が入らず、これを隠して記録を残さなかったという信じがたい事件が発覚しています。北陸電力のプレスは以下にあります。
http://www.rikuden.co.jp/press/attach/07031501.pdf
想定外に制御棒3本が引き抜け
原子炉が臨界状態となりました
原子炉自動停止信号が発信したが制御棒が直ちに入らず緊急停止せず
約15分間制御棒が全挿入されないという事態
必要な記録を残すことなく、国および自治体に報告せず
定期検査中で上蓋をはずした状態だった
と信じがたい文言がならんでいます。
制御棒が落下する事故は、スリーマイル事故タイプの冷却材喪失事故とならんで、安全審査で要求される事故想定ではもっとも重大な事故である反応度事故(チェルノブイリ事故タイプの核暴走事故)を引き起こす大変厳しい事故です。プルサーマルでは、プルトニウム放出をもたらす事故として私たちがよく問題にするのですが、東京電力などは、これは念のために想定するだけであって、実際には起こりえないんだと突っぱねてきました。
それが現実に、しかも3本もの引き抜きが起きていたということだけでも驚きです。「引き抜き」の程度にもよるのでしょうが、出力の急上昇はどの程度だったのでしょうか、想像すると背筋が凍る思いです。そのデータも隠滅してしまったのでしょうか。
その上、15分間も制御棒が入らないというのもびっくりです。原発は何かことがあればまず制御棒が挿入される、たとえ制御棒駆動機構が壊れても、自然に制御棒が入っていく、地震が起きようが何しようがこれに失敗することなどないと、東京電力からも中部電力からもさんざん聞かされてきました。
共同電によると、保安院は北陸電力に対し厳重注意とありますが、福井新聞の速報では、運転停止命令を出すようです。
http://www.fukuishimbun.co.jp/nationaltopics.php?genre=main&newsitemid=2007031501000340&pack=FN
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投稿: Davis | 2007年7月13日 (金) 05時46分