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2010/06/22

【事故3】福島県への要請行動/東電本社での聞き取り

福島県へ緊急の要請

 本日、福島のみなさんとともに福島プルサーマルについて、福島県議会への陳情と、福島県原子力安全対策課への要請および記者会見を行いました。県への要請の際に、福島第一2号機の電源喪失・水位低下事故についても緊急の要請を行いました。提出した要請文は最後につけます。

 対応した福島県原子力安全対策課長は電源にトラブルはあったが、非常用ディーゼル発電機は問題なく立ち上がったと聞いている、注水に使った隔離時冷却系ポンプはタービン駆動で立ち上がったとのことでした。今朝の福島民報には、県が東電に対し原因究明の徹底を要請した記事があり、その中で安全対策課長のコメントとして、安全上問題であったが法令違反ではなかった旨の記述がある点については、そう言ったつもりはなく、法令違反の可能性も含めて現状は不明だとのことでした。東電に対しては中間段階でも状況の報告を求めていくとのことでした。

東電本社での聞き取り

 同じ時間に高木さんや東井さんが東電本社に行って話を聞いてきました。以下のような話だったとの事です。

・事故の発端は、外部電源を取り入れるための遮断機が、バックアップをいれて4台あるものがすべて止まったこと。原因は不明だがこれが一番深刻。
・非常用ディーゼル発電機はすぐに立ち上がった。十数分間起動しなかったような報道があるがそうではない。
・外部からの電源がストップし、常用の電源が切れ一時制御室も停電した。非常用ディーゼル発電機が立ち上がり、非常用の電源は使えた。
・復水ポンプは2台とも停止し、炉内圧力が上昇。圧力逃し弁が開閉し、蒸気が逃げ、水位が低下した。
・タービン駆動の隔離時冷却系ポンプにより水位を回復させた。
・あと40センチ水位が下がればECCS(高圧注水系)が作動した。今回はECCSではないが、冷水により急冷した点は同じ。

3度目の急冷ということになります。今のところ4台ある外部電源からの遮断機が全部下りてしまったことが問題ですが、原因は全くわかっていないようです。

*********************

2010年6月22日
福島県知事 佐藤 雄平様

炉心溶融一歩手前の福島第一原発2号機の電源喪失・水位低下事故及び同型の3号機でのプルサーマル実施に関する緊急要請書

ストップ・プルサーマル!ふくしま
ふくしまWAWAWA-環・話・和-の会
東京電力と共に脱原発をめざす会
空と海の放射能汚染を心配する市民の会
ストップ・ザ・もんじゅ東京
浜岡原発を考える静岡ネットワーク
福島老朽原発を考える会

 6月17日に発生した福島第一原発2号機における電源喪失・水位低下事故は、このまま水位低下が止まらなければ、炉心が溶融し、大量の放射能が放出される重大事故に至りかねないものでした。発電機停止後、外部電源への切り替えに失敗し、非常用ディーゼル発電機の即時の起動にも失敗して、所内は十数分にわたり電源喪失(ステーション・ブラックアウト)の状態が続いたとのことです。電源を失った十数分間がどんな時間であったか、炉内で何が起きていたのか、操作室の運転員たちはどうであったのか、想像するだけでも私たちは恐怖を感じざるをえません。
 2号機は過去二度もECCS(緊急炉心冷却装置)が作動する事故が発生しています。三度目の急冷で原子炉へのダメージが心配されます。
 東電は事故の詳細について明らかにしていません。18日に行われた福島県原子力関係部長会議で東電は、事故原因について誤った情報を伝えていたとの報道もありました。徹底した原因の究明と徹底した情報公開が求められます。
 隣の3号機ではプルサーマルが予定されています。2号機と同型炉で出力も同じです。電源喪失に至る同じ欠陥を抱えているかもしれません。昨年8月には電源ケーブルでトラブルが発生しています。もしプルサーマル実施中に重大事故が発生すれば、被害は一層深刻なものになります。今はとてもプルサーマルどころではありません。2号機の事故の解明を優先すべきです。
 この件に関し、以下を緊急に要請いたします。

要 請 事 項

一.炉心溶融一歩手前だった福島第一原発2号機の電源喪失・水位低下事故について原因の徹底究明に努めてください。東電・国に原因究明と情報公開を徹底させてください。

一.この事故について県民への説明会を開催してください。

一.2号機の事故の解明を優先し、プルサーマルに関する県の検討を中断してください。

一.同型で同じ事故の危険をもつ3号機でのプルサーマル実施を止めてください。

連絡先/東京都新宿区神楽坂2-19-405AIR 03-5225-7213/福島老朽原発を考える会

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