【事故4】東電が原因を公表…作業員が電源装置に接触したせいに
東電から事故原因の発表がありました。
調査結果として「作業員が送電線の系統安定化装置の補助リレーに接触した等、何らかの衝撃が補助リレーに加わり、瞬間的に誤動作した可能性が考えられる」としています。
多重化しているはずの系統が人為ミスによって同時に倒れるのも問題ですが、所内側しゃ断器A、B系が「切」状態となった後、外部電源からの受電に切り替わらず常用系電源2系統が停止する事象が発生するのも問題です。後者の原因については言及がなく、推定すらありません。
東電は、「原子炉にかかるものではなかったので、法律に基づく報告対象トラブルではありませんでした。」とも。しかし、電源喪失が、原子炉水位の低下と、実質的にECCSと同じ炉の急冷を行う事態を招いたわけですから、原子炉に関わるものではないと済ませるわけにはいかないでしょう。この点は福島県も問題しており、国に意見を伝えたとのことです。
国は「注意喚起」の文書を公表しています。
また、2号機のECCSを過去2回作動させた履歴があり、今回が3回目の冷水であること、第一原発の2~5号機は、ECCS配管が再循環系配管に直結されており、冷水による熱衝撃の問題があります。この点についても検証が必要です。
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