【メッセージ】「刈羽村生命を守る女性の会」から福島県知事へ
■メッセージ
福島県知事 佐藤雄平様
はじめまして、私たちは東京電力柏崎刈羽原子力発電所のある刈羽村に住んでいます。
先月6日、貴職は福島第一原子力発電所3号機のプルサーマル受け入れを正式発表なさいました。そのことにつきまして私たちの納得いかない気持ちをお伝えしたく、お便りさせていただきます。
2002年8月末に東京電力のトラブル隠しが発覚し、9月に新潟県・福島県が相次いでプルサーマル計画を白紙撤回しました。
そして2010年8月、貴職はプルサーマル受け入れを正式発表なさいました。この8年間にプルサーマルを受け入れてよいと判断できる条件がどのように整ったとお考えなのでしょうか。
■トラブル隠しをした東京電力の体質が信頼できるものに変わったのでしょうか。
残念ながら変わってはいません。
東京電力は地震を受けた柏崎刈羽原発を再開せんがために時間と費用をおしみ不十分な点検・補修を行っています。この10日に7号機の燃料漏えいを検知するモニター値が上昇しているとの報道がありました、点検不十分のまま営業運転をしているのです。また、不注意な事故も後を絶ちません。
東京電力の口先だけのその場しのぎ・ごまかし体質は何も変わってはいません。
■使用済みMOX燃料搬出先の六ヶ所再処理工場の受け入れ態勢が整ったのでしょうか。 整ってはいません。
日本原燃は9月10日、六ヶ所再処理工場の完成時期を2年延長し2012年10月とする計画を青森県知事に報告したとのことです。使用済み燃料をどうするのか見通しの立たないままです。
■原子力に関して国の体制はより安全・安心になったのでしょうか。
いいえ、それはありません。
‘もんじゅ’ の対応を見ても相変わらず住民の安全・安心は二の次です。
次なる大きな地震にも無策のままです。
‘CO2削減’の掛け声の下で原発の危険性を無視し続けています。
■8年間を経て、福島県民がプルサーマルの安全性を納得し、プルサーマル導入を了解したからなのでしょうか。そのようには思えません。
プルサーマル受け入れについて県民に説明し、意見を聞く場を設けていないのですから、県民の考え・気持ちを確かめる機会は無かったではありませんか。
貴職がプルサーマル受け入れ可能の判断に至るどんな根拠も見つかりません。
何故プルサーマル受け入れを正式発表なさったのですか。
危険なMOX燃料がもたらす問題に対し貴職はどのように責任をお取りになるのですか。
県知事の責務は、県民の安全な暮らしと生命と財産を守ることです。
福島県民を守る立場の貴職に対し、次のことをお願いします。
① プルサーマルについて、使用済み燃料の後始末も含めて十分な安全が確保されるまで受け入れを凍結してください
② 県民への情報提供と、県民の意見を受け止めるための県民説明会を開いてください
以上2点、よろしくお願い致します。
2010年9月12日
刈羽村生命を守る女性の会
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