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2011/09/21

【150】除染の効果は限定的-渡利地域を一括で避難勧奨地域に

福島市では、大波・渡利・南向台・小倉寺など、以前から高い線量をしめしていた地域においても、特定避難勧奨地点に指定されず、住民が避難にあたって賠償などを受けられない問題が続いています。

9月14日、神戸大学の山内知也教授にお願いして渡利地域の放射線量測定を行いました。この結果をもとに9月20日に参院議員会館で記者会見、福島市内で緊急報告会が行われました。

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                    9月20日記者会見で説明する山内知也教授

  

渡利地区の測定結果(山内教授の報告書から;中見出しはフクロウの会)

◆6月の調査より更に汚染が濃縮している場所が存在

6月の調査で見つかった40,000 Bq/kgを超える汚染土壌が堆積していた道路の側溝はそのまま放置されていた。堆積した土壌表面の線量は6月の7.7 µSv/hから22 µSv/hに、11 µSv/hから23 µSv/hに上昇していた。降雨と乾燥とによる天然の濃縮作用が継続している。

  

◆屋根にこびりついたセシウムは高圧水洗浄でも落ちない

住宅の内部で天井に近いところで、あるいは1階よりも2階のほうが空間線量の高いケースが認められたが、これらはコンクリート瓦等の屋根材料の表面に放射性セシウムが強く付着し、高圧水洗浄等では取れなくなっていることに起因することが判明した。学童保育が行われているような建物でもこのような屋根の汚染が認められた。

  

◆除染効果は限定的―「除染モデル事業」の結果は3割程度

渡利小学校通学路除染モデル事業が8月24日に実施されたが、報告された測定結果によれば、各地点空間線量は平均して「除染」前の68%にしか下がっていない。除染作業の実態は側溝に溜まった泥を除去したということであって、コンクリートやアスファルトの汚染はそのままである。道路に面した住宅のコンクリートブロック塀や土壌の汚染もそのままである。一般に、除染は広い範囲で実施しなければその効果は見込めない。今回の計測において通学路の直ぐ側の地表で20 µSv/hに及ぶ土壌の汚染があった。除染というからには天然のバックグラウンド・レベルである0.05 µSv/hに達するかどうかでその効果が評価されるべきである。「除染」の限界が示されたと見るべきである。

  

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                  除染を行った場所のすぐそばでも極めて高い場所がある

  

◆国の詳細調査以外の地点で高い汚染を発見

薬師町内の計測を行ったところ、国が詳細調査を行った地域から外された地点で高い汚染が認められた。ある住宅の庭では1 m高さで2.7 µSv/h、50 cm高さで4.8 µSv/h、地表で20 µSv/hの汚染が認められた。これは南相馬市の子ども・妊婦の指定基準(50 cm高さで2.0 µSv/h)をゆうに超えている。

  

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                  国の詳細調査以外の地点で高いところが存在

  

◆随所で地表1cmの線量が異常に高い値

渡利地区では、地表1 cm高さでの線量が異常に高い値を示す箇所が随所に見られる。この地区全体の土壌汚染に起因すると思われる。土壌汚染の程度については、特定避難勧奨地点の検討項目になっていないが、チェルノブイリの教訓に学び、空気の汚染にも直接関係する土壌汚染の程度について、避難勧奨の判断に反映させるべきである。

  

◆文字通りの「除染」は全くできていない

文字通りの「除染」は全く出来ていない。Cs-134の半減期は2年、Cs-137のそれは30年である。したがって、この汚染は容易には消えず、人の人生の長さに相当する。そのような土地に無防備な住民を住まわせてよいとはとうてい考えられない。

  

「調査の背景と避難の問題」資料はこちら

  

山内教授の報告書はこちら

  

国、福島市、福島県への要請 - 渡利地区の測定結果から

(1)国が実施した詳細調査以外の箇所で高い線量が出ている。国は渡利地区全域でさらに詳細な調査をやるべき。

(2)福島市が実施した「除染モデル事業」の効果は限定的。除染の効果が出るまで子どもたちを優先して避難させること。

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            通学路のそばの雨水桝付近で22.6μSv/h(地表1cm) その脇を通って子どもたちが通う 

 

(3)屋根にセシウムがこびりつき室内でも高い線量ー室内も詳細に測定し現実的な線量計算を行うべき。  

(4)伊達市、南相馬市で設定された「子ども・妊婦基準」を福島市も設定すべき。

(5)随所にマイクロホットスポットがあるー避難勧奨指定には1cm線量や土壌汚染も基準に加えること。  

(6)山林の汚染土が雨の旅に流れ込むー渡利地域全体を一括して避難勧奨「地区」として指定すること。

(7)避難地点設定の基準20ミリシーベルトはあまりに高すぎる- 国は基準を見直すべきだ。

  

「福島市渡利地区における放射線調査から明らかになったこと」資料はこちらから

  

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コメント

助けてください。線量が、高い渡利地区を勧奨地点にどうしたら、子供を守る事が、出来ますか?誰にどんな方法で?署名もしました。テレビ、報道でも取り上げているのに、その声になぜ、福島市、県、政府は耳を傾けないのですか?不思議です。教えてください。助けてください。

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