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2012/02/08

【196】ストレステスト意見聴取会傍聴実況

ストレステスト意見聴取会傍聴の現場から

■その1

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抗議行動の後、15時すぎに中に入りました。今回は、聴取会の場所も秘密で、傍聴者は全員、モニターのある部屋に押し込められました。傍聴者は120名くらいか。

保安院の説明が延々と続きましたが、焦点の活断層の連動地震について、評価案に以下の文言が追加されていました。

「当院は、内陸地殻内の活断層に関し、連動性の可能性について検討するよう事業者に対し指示しており、関西電力から本件に関する報告はなされていないが、今後報告がなされた段階で、当院において厳正に確認する。」

…であれば、報告がなく厳正に確認することができない現状で、評価はできないはずです

■その2

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委員からの質疑が始まりました。

後藤委員から、建物ひずみで設計の許容値を超えているものがあり非線形領域で固有振動数が大幅にダウンする、それでもいいのかという質問から始まり、保安院が、今後も検討するとした上で、実強度を使うと全体の体力があがり、実強度を使った場合は影響はないはずという説明をしたことから、設計の許容値と実力について議論になりました。

井野委員が設計許容値を超えても実力を使えば問題はないという説明では納得できないと主張しています。

設計安全余裕をはっきりさせよという趣旨のIAEAの勧告について、保安院が、今後の検討課題と回答したため、モニタールームはじゃあ再稼動をやめろとの声があがりました。

後藤委員は、福島の事故は地震津波の想定外のことが起こった、何を学び取るのか、地震、活断層見落とした、やり直そうとしている、安全余裕の議論抜きにしてもしょうがない

保安院市村課長は、数値の判断・解釈がポイント、一律の線を引いた考え方難しい、我々なりの指標、福島を繰り返さない、自力で発電所は耐えられるか、どれだけ安全性を向上できるのかがメルクマール、前回も厳しい意見があった、人の招集、緊急時対策所、さらにさまざまな課題がある、これで方向性出したと

■その3

井野委員より、ストレステストは発展途上、二次評価が行われていない、少なくとも二次評価を含めないと理解は得られないのではないか、二次評価を事業者がやっていないというのはおかしい、一次評価の議論は二次評価をやらないと意味がない、一次評価の議論が大飯の再開につながるという報道はギャップがありすぎる。審査書早すぎる、審査書は内容的に運転再開のステップになるべきものではない。

続けて、福島第一事故のようなことがおこらないことを判断基準にしている、しかし、福島第一と同じような地震津波が襲っても大丈夫なことはどうしていえるのか、福島事故の検討も不十分、同じということはどういうことか、福島では14メートルの津波が来た、大飯では11.4メートルで評価している、これは判断基準になっていない。

保安院市村氏は、ストレステストは一次と二次に分かれている、一次は炉心損傷、二次はさらにシビアアクシデント破られるところまで見極める、二次について昨年末提出がなされていないことはIAEAの指摘も踏まえて提出をうながしていく、二次が出てこないと一次が意味がないというものではない、福島を繰り返さないという点については、一次で検討できる、三大臣の紙にありますように、再稼動に結びつけるには地元の説明が必要、地元の理解が得られたかどうかを含めて、政治的には大臣クラスの理解を得られるかどうかが問題になる

続けて、天正地震での津波と活断層の連続性については保安院が指示を出している、残された論点があるのは確かだ、現在の知見を総動員すれば、ここに書いたような評価ができるのではないかということで提示した。

■その4

大飯について終わりました。

保安院は、質問にはすべて答えた、福島事象のとらえ方は書いている、合否ということではなく、評価をすればどういうことがいえるかを書いた、今日の意見を踏まえ保安院でとりまとめると言って伊方の議論に移りました

福島を繰り返さないことを基準としながらそれが何を意味するのか答えられない
活断層の連動について関電に指示を出したが未回答で未確認であること
安全余裕について基準を明確にとのIAEAの指摘にも答えられないこと
二次評価もなく、とても総合評価ができる状況にはないこと

が明らかになったと思います。とても再稼働などできないというのが議論の中身でした、にもかかわらず強引に議論を終えたのは許せないことです

次回の意見聴取会は20日です。大飯について終わらせないよう声をあげていきましょう!

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