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2012/03/31

【213】3月10,11日のぽかぽかプロジェクト

3月10,11日のぽかぽかプロジェクトの状況報告です。

10、11日を通して計3回のヨガ教室を開催。子供達は慣れない事に始めは少し戸惑いがちでしたが、動き始めるととても集中して楽しんでいました。保護者の方々も様々なポーズに挑戦。みなさんヨガでリラックスした時間を過ごされたようです。

 

Poka031101

 

 

晩ご飯の時間には、ドイツのFoEの代表さん達から、ドイツで集まった千羽鶴の贈呈式がありました。受け取った子どもたちとの写真撮影やインタビューなどもありました。ドイツから暖かい応援の気持ち、嬉しいですね。

 

 

 

 

 

Poka031102

 

その後にも、寄付者の方のご友人で奄美よりいらした方より「たんかん」の差し入れがあったり、空き缶で作った三線(かんから三線)奏者の岡たいすけさんが一曲「上を向いて歩こう」を歌ったりと内容盛りだくさんの2日間でした。

 

 

 

Poka031103

今回も、多くの方の応援により充実した時間を作る事ができました。応援してくださったみなさん、ありがとうございます!

2012/03/28

【212】関電の言いなりで安全評価の切り下げは許されない~3・27政府交渉(速報)

「大飯原発3・4号の再稼働を止めよう! 3・27政府交渉」報告(速報)
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2012年3月27日

「大飯原発3・4号の再稼働を止めよう! 3・27政府交渉」報告

「制御棒挿入時間<1.88秒>は関電からきいただけ、正式な報告は受けていない」
「現在の正式な値は、<2.16秒>。評価基準値<2.2秒>は満たさなければならない」
「小浜市では、住民とした説明会を行う」
~関電の言いなりで安全評価の切り下げは許されない~
----------------------------------------------------

本日、開催された政府交渉において、下記が明らかになりました。

 

1.制御棒の挿入時間の切り下げ(2.16秒→1.88秒)について

・Ss700ガルに対する大飯3・4号機の制御棒挿入値<2.16秒>は、耐震安全性
評価として保安院が2010年に数度の審議を経て了承し、安全委員会が確認した数
値である。

・これに対し、2012年3月13日に安全委員会ストレステスト検討会で提出された
「総検第5-3号」(p.7および添付-2)に記載された<1.88秒>は、関西電力が
作成した値。正式な報告は受けていない。保安院は検討・評価した値ではない。
<1.88秒>は、3月13日の少し前に関電の担当者から保安院の名倉 繁樹・安全審
議官に伝えられた。

・保安院は、「<2.16秒>は、保安院として審議を経て了承した正式な値である」
と述べた。

・市民側は、「この<1.88秒>は、関西電力・保安院が、活断層の3連動評価を
おこなったとしても許容値2.2秒を満たすために、意図的に安全委員会に提出し
たもの」と抗議。当該数値が掲載されている箇所を削除し、釈明をすることを要
求。

・保安院は検討すると回答した。

・市民側は、安全委員会に対して、報告を受けていないものを安全委員会の検討
会の資料として保安院が提出したという事実が明らかになったことを踏まえ、安
全委員会として、当該資料の再提出と説明を求めるようにと要請した。

・安全委員会は、持ち帰って検討すると回答した。

 

2.制御棒の挿入時間が許容値2.2秒を超えたらどうなるか
・保安院は、制御棒の挿入時間の評価値が許容値2.2秒を超えないことを確認し
ている、と述べ、許容値を上回れば原発の運転ができない判断をしていることを
事実上認めた。

 

3.地元了解の範囲について
・資源エネルギー庁は、下記のように述べた。
「地元合意の地元の範囲はまだ決まっていない。福井県とおおい町だけと決まっているわけではない」
「福井県小浜市では、住民向けの説明会を行う。やり方については市と相談する。」

・市民側は滋賀県や京都府、大阪などの近隣府県でも市民が参加できる説明会を
求めた。資源エネルギー庁は、この要望については、上に伝え検討すると答えた。

・原子力安全委員会は、運転再開については、安全協定が結ばれる地域への説明
と理解が必要であることを認めた。福島みずほ議員から、説明と理解だけではな
く、地元の同意が必要であることを強く求めた。

・宮津市長から要請のあった宮津市民への説明については、東京の保安院から説
明に行くことを検討すると回答した。

 

4.ストレステスト評価について
安全委員会は、「保安院のプロセスを確認したのであり、安全性の判断は行っていない」と述べた。
また、「一次評価のみでは不十分で、安全性の評価は一次と二次をあわせなければ出せない」と述べた。

 

<政府側出席者>
資源エネルギー庁 原子力立地・核燃料サイクル産業課係長 吉田利幸
原子力安全・保安院 耐震安全審査室、上席安全審査官 御田俊一郎
原子力安全・保安院 原子力安全技術基盤課 企画班長 田口達也
原子力安全委員会 管理環境課 課長補佐 栗原潔
原子力安全委員会 審査指針課 安全調査官 柏村博之
原子力安全委員会 規制調査課 規制調査官 猪俣勝己

 

主催団体:
美浜・高浜・大飯原発に反対する大阪の会(美浜の会)/福島老朽原発を考える
会(フクロウの会)/国際環境NGO FoE Japan(地球の友ジャパン)/国際環境
NGOグリーンピース・ジャパン/グリーン・アクション/

 

【要請および追加質問】

本日の政府交渉を踏まえ、下記のような要請および質問を提出しています。

 

1.<保安院に対して>
2012年3月13日に原子力安全委員会ストレステスト検討会で提出された「総検第5-3号」(p.7および添付-2)に記載された「1.88秒」は関西電力から正式な提出をうけたわけでも、保安院が検討・評価した値でもなく、保安院として審議を経て了承した正式な値は耐震バックチェック中間報告にある「2.16秒」です。
「総検第5-3号」から「1.88秒」が掲載されている箇所を削除し、釈明をすることを要請します。

 

2.<安全委員会に対して>
保安院が正式な報告を受けていない数字(「1.88秒」)を、保安院が安全委員会の検討会の資料として提出したという事実が明らかになったことを踏まえ、安全委員会として、当該資料の再提出と説明を求めることを要請します。

 

3.<保安院に対して>
本日の交渉で、安全委員会は、ストレステストの「確認」について、「保安院のプロセスを確認したのであり、安全性の判断は行っていない。一次評価のみでは不十分で、安全性の評価は一次と二次をあわせなければ出せないと」述べた。
これを踏まえ、保安院として、再稼働の安全性が確認されたと言えるのか。

 

4.<資源エネルギー庁>
滋賀県議会、小浜市議会、大津市議会、越前市議会、京都府議会、関西広域連合、京都府知事、滋賀県知事などからの再稼働を懸念する意見書・申し入れ・意思表明に対して、経産省としての見解を示されたい。

 

5.<保安院に対して>
3月初旬に滋賀県から文科省に、要請されている大飯原発等福井にある原発のSPEEDIシミュレーション結果を速やかに提供すること。滋賀県などに行く場合には、そのシミュレーション結果を持っていき、住民に示すこと。

 

6.<資源エネルギー庁>
安全委員会が「安全判断をしたものではない」と述べている中で、経産大臣など4閣僚はどのような根拠で、「政治判断」を行うのか。

 

7.<保安院>
滋賀県や京都府、大阪などの近隣府県でも市民が参加できる説明会を開催していただきたい。宮津市長から要請のあった宮津市民への説明については、東京の保安院から説明に行っていただきたい。

 

主催団体:
美浜・高浜・大飯原発に反対する大阪の会(美浜の会)/福島老朽原発を考える
会(フクロウの会)/国際環境NGO FoE Japan(地球の友ジャパン)/国際環境
NGOグリーンピース・ジャパン/グリーン・アクション/

2012/03/23

【211】緊急声明:大飯3・4号機をめぐる原子力安全委員会の実質「お墨付き」に抗議

緊急声明:大飯3・4号機をめぐる原子力安全委員会の実質「お墨付き」に抗議
「確認書」に関する審議時間はたったの5分
ストレステスト一次評価では安全を判断できず

大飯原発3・4号機の再稼動をめぐり、再稼動の条件の一つとされるストレステ
スト一次評価について、原子力安全委員会は、本日、これを「妥当」とする確認
書を出しました。
委員会が開かれていたのはたったの5分。事務局が要旨を簡単に説明するだけで
した。怒った傍聴者たちが委員長につめよろうとしましたが、委員たちは逃げる
ように退室しました。
安全委員会の「確認書」は、「安全」に関する委員会の判断を逃げ、あくまで
「一次評価の範囲」においての確認ということになっています。二次評価の速や
かな実施と「一層の安全性向上」を求めるものであり、決して現段階の大飯3・
4号機の安全の確認にはなっていません

このような暴挙に抗議し、市民グループ6団体は共同で緊急声明を発信しまし
た。大飯3・4号機の再稼働を阻止するため頑張りましょう。

 

======================== 緊急声明 =========================

大飯3・4号機をめぐる原子力安全委員会の実質「お墨付き」に抗議

緊急声明(pdf版)をダウンロード

============================================================

 大飯原発3・4号機の再稼動をめぐり、再稼動の条件の一つとされるストレ
ステスト一次評価について、原子力安全委員会は、本日、これを「妥当」とする
確認書を出しました。委員会が開かれたのはたったの5分。実質的な審議はな
に一つなされませんでした。政府はこれをもって、大飯3・4号機の再稼働を「安
全」とし、野田首相など4閣僚の判断を経て地元説明を行うと報じられています。
下記のように根本的な問題が置き去りにされたまま、国民の声を無視して行わ
れたこの手続きに、私たちは強く抗議します。

 

1.一次評価だけで安全は確認できない
 大飯原発再稼動の安全上の判断に際しては、ストレステスト一次評価が全く
意味を持たないことは斑目委員長が繰り返し述べているとおりです。関電は、昨
年末が期限だった二次評価を未だに出していません。

 

2.活断層の連動を考慮に入れていない
関西電力は、大飯原発の耐震安全評価において、活断層の連動を十分に考慮
に入れていません。保安院の地震と津波に関する意見聴取会では、委員全員
から、大飯原発周辺の3本の活断層について、連動評価を行うべきとの厳しい
意見が出されています。

 

3.制御棒の挿入時間が許容値ぎりぎり、3連動では上回る
 保安院で平成22年に了承された耐震安全性評価中間報告によれば、制御棒
の挿入評価値は基準地震動Ssで2.16秒(注1)であり、評価基準値(許容値)で
ある2.2秒ぎりぎり下回るにすぎません。これを考えれば裕度1.8倍というのは明
らかにおかしいことになりますが、原子力安全委員会でこの議論はまったくなさ
れませんでした。活断層の3連動を前提にした場合、制御棒の挿入評価値が評
価基準値(許容値)を超えることとなります。
なお、保安院は、3月13日、安全委員会に提出した資料に、前述の中間報告を
はるかに下回る「1.88秒」という数値を掲載(注2)していますが、その根拠を示し
ていません。

 

4.津波の想定
大飯で用いられている津波の想定は11.4メートルで、福島事故の14メートルより
も低い想定で疑問があります。関電などが行った津波跡調査は、地震・津波に
関する意見聴取会でも不十分だとの結論となり、再度の詳細調査が実施される
予定です。

 

5.福島原発事故の原因究明を待つべき
福島原発事故については、原因究明も終了していません。これでどうして福島
原発事故を繰り返さないなどと言えるのでしょうか。

 

6.広く市民の意見をきく公聴会の開催を
大飯3・4号機の運転再開の手続きの一環として行われているストレステストの
審査・確認は、その後の原発の運転再開の基準となります。その意味で、すべ
ての国民が影響をうける可能性があります。現在の形式的な意見受付だけでは
なく、一般市民や住民からの意見聴取が必要です。私たちは当事者であり、潜
在的な被害者です。専門家のみによって進められる審査・確認では全く不十分
であり、広く市民の声をきく公聴会を開催すべきです。

 

国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
ピースボート
グリーン・アクション
プルトニウムなんていらないよ! 東京
プルサーマルを心配する福島の女たち
eシフト(脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会)
原発いらない福島の女たち
福島原発事故緊急会議
再稼働反対! 全国アクション

 

本件の連絡先:国際環境NGO FoE Japan 満田夏花 090-6142-1807

 

注1)2009年(H21年)12月 大飯発電所3,4号機 新耐震指針に照らした耐震安全性評価 (中間報告追補版)に関する補足説明資料。保安院は複数回の審議を経て2010年(H22)11月に了承。

 

注2)2012年(H24年)3月13日 原子力安全委員会ストレステスト検討会における原子力安全・保安院 「総検第4-1号等で示された質問に対する回答」(総検第5-3 号)。「美浜の会」が保安院に問合せたところ、「久木田安全委員の質問に対する回答を作成した際、関電が保安院に口答で伝えた数値」と回答。保安院は審議会などの確認を経ずに、そのまま流用したことになる。

2012/03/21

【210】【27日政府交渉】大飯原発3・4号機-制御棒挿入評価値操作のからくり、活断層の連動評価など

みなさま(拡散歓迎)

 再稼動が問題になっている大飯原発3・4号機の耐震安全性で新たな疑惑が生
じており、3月27日(火)に政府交渉を行います。
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-e209.html

 大飯原発周辺の3つの活断層について、関西電力は連動評価の必要はないとの
立場ですが、福島事故を受けて開かれている活断層の意見聴取会において、委員
全員が連動評価を要求しています。3連動評価は必至の状況です。その場合、基
準地震動は耐震バックチェック中間報告で設定した700ガルから1000ガルに増え、
中間報告でギリギリの評価であった制御棒挿入時間が、許容値を確実に超えます。
許容値2.2秒に対して、700ガルでの従来の評価値2.16秒、3連動の1000ガルでは
2.35秒という具合です。大飯原発3・4号機は耐震安全性が保証されない状況に
あり、これだけでも再稼動はできないはずです。

 関電はこれを免れるために、2月末に700ガルの評価値を1.88秒とする評価を
つくり、保安院はこれを、原子力安全委員会のストレステスト検討会の資料にこ
っそりと入れ込み、検討会の委員を煙に巻いていたことが明らかになりました。
1年かけて審議し評価した2.16秒という評価値を1.88秒にすり替え、3連動の評
価が迫られてもかわすことができるようにしていたのです。

 交渉にはどなたでもご参加できます。大飯原発再稼動の趨勢にかかわる大一番
になります。合わせて地元合意の範囲について原子力安全委員会に聞きます。事
前集会から参加して、問題を広めてください。お誘い合せのうえ、振るってのご
参加をお待ちしております。

----------------------------------------------------------------
政府交渉
★大飯原発3・4号機-制御棒挿入評価値操作のカラクリ
★活断層の連動評価で耐震バックチェック制御棒挿入性能に赤信号
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/03/post-e209.html
----------------------------------------------------------------

3月27日(火)
11:30 参議院議員会館ロビー集合・入館証配布
12:00~13:00 事前集会 参議院議員会館101(120名)
13:00~14:30 交渉(予定)
14:30~15:30 事後集会(会場は15:30まで)

相 手/原子力安全・保安院・原子力安全委員会
資料代/500円
主 催/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、国際環境NGO FoE Japan
(地球の友ジャパン)、国際環境NGOグリーンピース・ジャパン、美浜・高浜・
大飯原発に反対する大阪の会(美浜の会)、グリーンアクション

問合せ/090-8116-7155 阪上(フクロウの会)まで

**************************

質 問 事 項

<制御棒の挿入時間について>

1.2012年3月13日の原子力安全委員会総合的評価検討会第5回の資料第5-3号添
付2(「大飯3,4号 制御棒挿入性評価結果について」、以下添付2)につい
て出典を明らかにされたい。作成者、日付、作成の意図を明らかにされたい

2.添付2に係わるデータ、資料について、原子力安全・保安院は、どのような
ものを、いつ、誰から、誰が受理したのか、どのような説明を受けたのか

3.原子力安全・保安院は、添付2について、どのような審査、検討を行ったの

4.基準地震動Ss時の制御棒の挿入時間について、審議会での審議を経て保安院
の評価も終えている大飯3・4号機の耐震バックチェックの中間報告では、制御
棒挿入の「評価値」は2.16秒とされていた。しかし、3月13日付資料の添付2で
は、2.16秒と異なる1.88秒が記載されている。2.16秒は現在も有効な値か。

<大飯原発周辺の活断層評価について>

1.FoA、FoBと熊川断層の連動について、地震と津波に関する意見聴取会(活断
層評価)では委員全員が、3つの連動について評価すべきとの意見を表明してい
る。原子力安全・保安院として、委員たちの意見を尊重し、3連動を認めるべき
ではないか。

2.3つの連動について評価した場合、大飯原発3・4号機の制御棒の挿入性能
評価において、評価基準値を上回ることが予測される。評価値が評価基準値を上
回れば、原発の運転はできないという理解でいいか。

<地元了解の範囲について>

1.原発再稼動に際して、地元合意が必要な地元の範囲を明らかにされたい。

2.昨年12月19日の政府交渉において、原子力安全委員会は、地元合意の範囲に
ついて、「運転再開については、安全協定が結ばれる地域への説明と理解が必要」
であると回答したが、相違ないか。

3.地元合意が必要な地元の中には、福井県小浜市、滋賀県、京都府が含まれる
という理解でいいか。

<ストレステスト評価について>

1.斑目春樹・原子力安全委員会委員長は、繰り返し「ストレステスト一次評価
では安全性の確認はできない」と述べている。原子力安全委員会が平成23年7月6
日付で出した指示文書「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を
踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価の実施について」
には、一次評価と二次評価の区別はなかったが、原子力安全委員会としては、一
次評価のみで安全性の確認ができると考えているのか。

2012/03/18

【209】ぽかぽかプロジェクト続報 - 「理科実験・折り紙教室」

3月17日から18日の週末、ポカポカプロジェクトの現地イベント担当として、土湯峠に行ってきました。その様子について報告します。

 

■2回目のイベント担当 「理科実験・折り紙教室」
今回は2月4日に引き続き、2度目の「登板」となりました。
担当としては、「同じ方が参加していたらどうしよう・・」とか、「せっかくだから色々と他のネタも試してみたい。。」とか、多少は悩んで、「理科実験・折り紙教室」としました。

現地に入ってみると、あらあら、前回あった兄弟に再会。少しはネタに工夫を入れておいて良かったです。。。2人とも前回よりもはっちゃけてげんきだったねー。

 

■今回はあいにくの雨、
2月以降、土湯峠は毎週末、大雪に見舞われていたとのことです。実のところ私は「大雪」と「吹雪の露天風呂」に再会できることを楽しみにしておりました。
ところが、実際には雨・雨・雨。。。山から下りるまで雨のやむことはありませんでした。。。唯一、これだけが心残り。またの機会に吹雪の中「決死の露天風呂」に挑戦しに行きたいと思います。

 

 

P3173009_r_2

■イベント
さてさて、イベント。
最初の「ネタ」には「偏光板」を使ってみました(写真参照)。写真をみていただいても良くわからないだろうと思います。このネタ、文章と静止画ではどうにも伝えにくいです。とにかく「偏光板」を使うととっても面白い「光」の現象を観察することができます。小さな子どもたちも、大人の方もみな身を乗り出して楽しく遊んで下さいました。ブログをお読みの皆さんにも、機会があればお見せしたい。。。
そして「折り紙」。今回は大きなお子さんと大人の方が多かったこともあり、いきなり応用編の「フジモトキューブ」に挑戦頂きました。もちろん、裏側では小さなお子さん方と他の折り紙をしながら。
 

 

 

実は前回の折り紙教室、子どもたちへのサービスに集中したぶん、大人の折り紙(フジモトキューブ)は完成しない人も多かったようです。これが少し心残りで、今回は「全員完成」を目標に臨みました。この折り紙の「パズル的部分」、なかなかの難題なのです。でも、折り始めるとみんな「折りたい!」って気持ちになるところがあるようなのです。参加されたお父さん、お母さんも「あれっ?」「どうして!汗」と言いながら、果敢にチャレンジ頂きました。そして、うまく形ができたときの「スッキリ感」。まだできていない人に自慢したくなっちゃうようですねぇ。まだうまくいかない、3年生の息子さんはもう泣きそう。。。(ガンバレッ)。夕食のときに「僕もできたよっ!」って見せてくれたこと。とても嬉しかったです。

 

■よせがき
ロビーでは、大きな厚紙を広げて、参加された方々が自由に「よせがき」を書けるように準備がされていました。
はじめ大人の方にはお書き頂けず、子どもたちのイラストスペースに。大きな紙一面に、なかなか味わいのある子どもたちのイラストがちりばめられました。それでも、朝、私たちがホテルをでる頃には一面に「ぽかぽか」メッセージもたくさん。メッセージからは、むしろ私たちへの応援のメッセージを感じたりもしてとても暖かい気持ちになりました。

 

 

 

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さあ、今日(18日)山を下りると渡利での「報告集会」。またまた「折り紙先生」にあつまる子どもたちがいるでしょうか。。。次は何を折って楽しもうかな。

 

 

◆◆◆ ぽかぽかプロジェクトは皆様からの寄付で成り立っています。引き続きご寄付をよろしくお願いします ◆◆◆

 

2012/03/15

【208】原発再稼働に待った!全国署名…二次締切は3月末

拡散希望

みなさま

「原発再稼働に待った」署名ですが、一次締め切りを過ぎ、オンライン署名数は
3,361です(オンライン署名のみ)
賛同団体は152団体です(まだ募集中です)。紙の署名はいま、集計中です。

大飯3・4号機の再開問題が切迫した状況にありますが、締め切りを延長し、二
次締め切りを設定することにしました。二次締め切りは3月31日です。

携帯電話からも署名できますので、ぜひ引き続き幅広く呼びかけていただければ幸いです。

どうぞよろしくお願いいたします。

----------------《拡散希望!》---------------
原発再稼働に待った! 全国署名
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/02/post-658d.html
★二次締め切りを3月31日としました
※オンライン署名は下記からお願いします!
http://goo.gl/R8FKc(PCからのみ)
http://goo.gl/HrC2h (PCからも携帯からも署名できます)
※賛同団体はこちらから。(3/5以降も継続して受け付けることとしました)
https://pro.form-mailer.jp/fms/884b587b26902
※紙版は下記からダウンロードしてください
http://dl.dropbox.com/u/23151586/saikado_shomei.pdf
※再稼働に関するQ&Aはこちら
http://www.foejapan.org/energy/action/120309.html
--------------------------------------------

福島原発事故を繰り返してはならない--そんな思いはみんな共通のはず。
そのためには、事故の原因究明がまず先です。
私たち一人ひとりが当事者です。もう、行政や専門家だけには任せてはおけませ
ん。原発の再開の判断に、私たちの意見を言ってきましょう! そのために、公
聴会の実施を求めていきましょう。

「原発再稼働に待った! 全国署名」をはじめます。要請項目は下記の3つです。

1.原発運転の再開の判断は、国会の事故調査委員会の結果を踏まえること。
2.原発の事故の影響が及ぶ可能性のあるすべての自治体および住民に、十分な
説明を行い、意見を聴取すること。
3.原発運転の再開の判断に当たっては、関心を有する国民の声を幅広く聴取す
ること。全国の主要都市において、公聴会を実施すること

署名の文言、下記に貼り付けました。
  

=====================================================
2012年3月   日
総理大臣   野田佳彦 様
経済産業大臣 枝野幸男 様
原発担当相  細野豪志 様
官房長官   藤村 修 様
-----------------------------------------------------------
原発運転再開の判断の前に、私たちの声をきいてください
「福島原発事故を繰り返さない」というならば、国会の事故調の結果を待ってく
ださい
原発事故の影響が及ぶ可能性のあるすべての自治体および住民に、説明をしてく
ださい
-----------------------------------------------------------

福島第一原発事故が未だ収束せず、国会による事故調査委員会による検証もはじ
まったばかりというこのタイミングで、大飯原発3・4号機、伊方原発の再稼働手
続きが急ピッチで進んでいます。

原子力安全・保安院は、ストレステストの審査の判断基準を「福島原発事故を繰
り返さない」としていますが、そもそも、福島第一原発事故の原因究明もなされ
ていない中、「福島原発事故を繰り返さない」ことを、どのように説明するので
しょうか。また、保安院がだした大飯3・4号のストレステストは「妥当」とい
う評価や、「30項目の安全対策」では、福島原発事故で地震によって配管が破
損した可能性を事実上否定してしまっています。

これは、福島原発事故の軽視であり、いまだ多くの人達が事故の影響で苦しんで
いることを考えれば許されるべきものではありません。

また、利益相反委員の影響下にある意見聴取会や原子力安全委員会などによる、
福島事故の実態と原因を踏まえない議論は、多くの関心ある国民の懸念の声を踏
まえたものではありません。

よって、私たちは以下を要請します。

1.原発運転の再開の判断は、国会の事故調査委員会の結果を踏まえること。

2.原発の事故の影響が及ぶ可能性のあるすべての自治体および住民に、十分な
説明を行い、意見を聴取すること。

3.原発運転の再開の判断に当たっては、関心を有する国民の声を幅広く聴取す
ること。全国の主要都市において、公聴会を実施すること

一次締め切り:2012年3月14日 
送付先(フクロウの会):FAX:03-5225-7213
住所:〒162-0825 東京都新宿区神楽坂2-19 銀鈴会館405 協同事務所AIR

<呼びかけ団体>
FoE Japan(地球の友ジャパン)
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
美浜・大飯・高浜原発に反対する大阪の会(美浜の会)
グリーン・アクション
グリーンピース・ジャパン

<賛同団体>(2012年3月15日時点、152団体)

Shut泊
川内原発建設反対連絡協議会、川内つゆくさ会
虔十の会
暮らしの環境情報室
原子力発電を考える石巻市民の会
ふくしまの子ども達を救う会
STOP!浜岡原発
怒髪天を衝く会
STOP!浜岡原発
原発を考える品川の女たち
核のごみキャンペーン・中部
STOPプルサーマル!ふくしま
ノーニュークス・アジアフォーラム・ジャパン
花とハーブの里
環境共育を考える会
環境文明21
子どもたちを放射能から守る会(ツーク)
風の町の未来’s
脱原発・東電株主運動
平和の井戸端会議
にんにこ被災者支援ネットワーク・和歌山
DACHAMBO
プルトニウムフリーコミニケーション神奈川
チェルノブイリ子ども基金
平和をつくる大和市民の会
ストップ原発&再処理・意見広告の会
日本YWCA
玄海原発プルサーマル裁判の会、
玄海原発プルサーマル裁判を支える会
プルサーマルと佐賀県の100年を考える会
泊3号機本格運転取り消し訴訟の会
会津放射能情報センター
会津マスクワイア
会津子どもクワイア
東京・生活者ネットワーク
北海道自由エスペラント協会
NPO 法人札幌VO
NPO ハーメルン・プロジェクト
東京一般労働組合東京音楽大学分会
原発八女ん会
エコロジカルコミュニティあおいほし
函館YWCA
ハイロアクション福島原発40年実行委員会
市民オンブズパースンくるめ
原発いらん!山口ネットワーク
水源開発問題全国連絡会
みどりの未来・ふくしま
市民自治を創る会
被災者支援ネットワーク釧路
足元から地球温暖化を考える市民ネットえどがわ
自然村 有限会社
憲法を生かす会・八尾
NPO法人 東アジア環境情報発伝所
ももんがともだちネット
原発・核燃とめようかい
阪南中央病院労働組合
放射能問題を考える会
環境会議・諏訪
原発さよなら四国ネットワーク
田布施町まちづくり研究会
そらとも
三陸の海を放射能から守る岩手の会
「脱原発・新しいエネルギー政策を実現する会」(eシフト)
平和・人権・環境を守る岐阜県市民の声
サッポロッカショ
子どもたちを放射能から守る会(ツーク)
ジャビルカ基金
エコリレーかめおか
脱原発わかやま
原発がこわい女たちの会
化学物質問題市民研究会
福島YWCA
ふぇみん婦人民主クラブ
雪谷十姉妹の会
風ふくおかの会
アジェンダ・プロジェクト
脱原発・滋賀☆アクション
被災者支援・放射線被ばくを許さない会
戦争はいやだ!市川市民の会
NGO e-みらい構想
原発止めよう! 東葛の会
「六ヶ所村ラプソディー」in阪南中央病院
京都・水と緑をまもる連絡会
NPO風の船
ひとやすみの会
核-原子力事故救援NGO HCR
未来をつむぐ母の会
原発いらない八尾市民の会
Alternatives
玄海原発「風下の会」
足元から地球温暖化を考える市民ネットたてばやし
みしま原発を学ぶ会
リブ・イン・ピース☆9+25
経産省前テントひろば
時を見つめる会
足土農園
財団法人 横浜YWCA
さよなら原発~にしたま~
放射能汚染から子どもを守るあきる野ネットワーク
おかんとおとんの原発いらん宣言2011
ジャーニー・トゥ・ザ・フューチャー
STOP原子力★関電包囲行動
森のこや
時を見つめる会
風をおこす女の会
脱原発ネット釧路
被災者支援ネットワーク釧路
道東風下通信社
ハーモニクスライフセンター
ジュビリー関西ネットワーク
ATTAC京都
東電株主代表訴訟
プルトニウム・アクション・ヒロシマ
名前のない新聞/アマナクニ
働く女性のホットライン・ふくしま
ルナ・オーガニック・インスティテュート
東京電力と共に脱原発をめざす会
NPOあおいとり
アトリエ・オン
アジア開発銀行福岡NGOフォーラム
「六ケ所村ラプソディー」を上映する会in阪南中央病院
四国 労働者・民衆センター
福島原発30キロ圏ひとの会
地球倫理協会
仏法山禅源寺
三陸のさんま・わかめを愛する会
I女性会議
新日本婦人の会京都府本部
みどり福岡
みどりの未来
苓北火電反対する町民の会
泊原発を止める会
子どもの人権・自由と民主主義を守る全国協議会
みらい実行委員会
放射能市民測定室・九州
㈱スロー風土
ふくしま支援・人と文化ネットワーク
原発やめよう/つながろう関西・マダム会議
労学舎
特定非営利活動法人WE21ジャパン
アジア太平洋資料センター(PARC)
ルナ・オーガニック・インスティテュート
筑後川の水源を守る会
ウシトラ旅団
ボイス・オブ・ヒロシマ
たんぽぽとりで
グリーンピースサポーターズクラブ熊本
鎌倉・岐れ路の会
NPO法人環境市民
ピースボート
バイバイ原発・京都

【207】大飯原発3・4号機再稼動問題で緊急声明

【拡散希望】

みなさま

本日、この間ストレステスト関係の審査会の傍聴活動を行ってきた、福島老朽原
発を考える会(フクロウの会)、国際環境NGO FoE Japan(地球の友ジャパン)、
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン、原発を考える品川の女たち、福島原発
事故緊急会議、再稼動反対!全国アクション、プルトニウムなんていらないよ!
東京--の7団体の連名で、声明を発出いたしましたので、お知らせいたします。

阪上 武

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緊急声明

原子力安全委員会は大飯原発3・4号機ストレステスト一次評価を差し戻すべき
「一次評価では安全確認はできない」(班目委員長)なら原発再稼動判断もでき
ないはず
活断層の連動評価による大飯原発の耐震安全性は確認されていない
----------------------------------------------------------------
  

大飯原発3・4号機の再稼動をめぐり、再稼動の条件の一つとされるストレステ
ストについて、原子力安全委員会の総合的評価検討会は3月13日、原子力安
全・保安院による大飯原発3・4号機のストレステスト一次評価審査書の検討を
終了しました。来週にも原子力安全委員会で確認書を出そうとしています。この
ような強引な手続きに私たちは強く抗議します。

 

1.「一次評価だけで安全は確認できない」のに「政治判断は可能」??
 班目春樹原子力安全委員長はストレステストの「一次評価だけでは安全確認
はできない」と繰り返し述べ、一次評価の確認が原発の再稼動の要件にはなら
ないとの立場をとっていました。昨日の参議院予算委員会でも同じ発言をしてい
ます。
2月20日には「諸外国でストレステストを運転再開の是非みたいなものに使って
いる国はない」とも発言しています。ところが同じ予算委員会で枝野経産相は、
原発再稼動については「一次評価をふまえて対応する」と、班目発言を完全に
無視しています。野田首相も「一次評価に基づく再稼動の政治判断は可能」との
考えを示しました。原子力安全の最高責任者が安全確認ができないと言ってい
るのに、政治判断は可能というのは全く理解できません。原子力安全委員会が
確認書を出せば、その意図がどうあれ、運転再開の容認を強要するための材
料として政治的に利用されるでしょう。保安院の審査書は一次評価と二次評価
を分けてない原子力安全委員会の7月6日付要請の要件を満たしていません。
確認の作業を直ちにやめて審査書を保安院に差し戻すべきです。

 

2.活断層の連動を考慮に入れていない
 関西電力は、大飯原発の耐震安全評価において、活断層の連動を十分に考
慮に入れていません。保安院の地震と津波に関する意見聴取会では、委員全
員から、大飯原発周辺の3本の活断層について、連動評価を行うべきとの厳し
い意見が出ました。関電はこれに抵抗し、半年かけて追加調査を行うとしていま
す。関電が行った、連動を考慮した仮の地震動評価では、改訂指針による耐震
安全評価(バックチェック)で用いた基準地震動Ssを上回っています。保安院は
この評価について、入力条件を示すよう求めています。
 連動を評価した場合には、基準地震動Ssが大きくなることから、バックチェッ
クはやり直しになるはずです。班目委員長は、福島原発事故を受けて、指針類
の見直しが必要だと述べていますが、大飯原発については、今ある耐震安全指
針すら満足していないということになります。この問題で次の意見聴取会が3月
28日に行われます。これを待たずに安全を確認することはできないはずです。

 

3.津波の想定
 保安院は、ストレステストの判断基準として、福島原発事故を繰り返さないこ
とを挙げています。しかし、大飯で用いられている津波の想定は11.4メートルで、
福島事故の14メートルよりも低い想定です。これについて、検討会で保安院は、
福島ではもともとの想定高さプラス9.5メートルの津波が来たので、大飯もその
ようにしたと説明していますが、関電などが行った津波跡調査は、地震・津波に
関する意見聴取会でも不十分だとの結論となり、再度の詳細調査が実施される
予定です。
また、津波が斜面を駆け上る「遡上」の効果については、全く評価していないこ
とが検討会で明らかになりました。
 これらのことから、現在のストレステスト一次評価の津波の想定および評価
は、まったく不十分だと言わざるをえません。

 

4.福島原発事故の原因究明を待つべき
福島原発事故については、原因究明も終了していません。これでどうして福島
原発事故を繰り返さないなどと言えるのでしょうか。
 福島原発事故では、地震により配管が破損した可能性が指摘されています。
政府事故検証委員会中間報告も保安院も可能性を否定しておらず、現地調査
が必要であることを認めている。国会事故調査委員会はこの問題に正面から取
り組んでいます。保安院は、大飯原発のストレステスト評価にあたって、福島原
発事故で配管が破損した可能性については全く考慮していません。少なくとも国
会の事故調査委員会の結論を待つべきです。

 

5.外部有識者の具体的な質問に答えていない
 検討会では、外部有識者から、緊急時の要員の確保はどうするのか、アクセ
スルートの確保をどうするのか、瓦礫の撤去にどれくらい時間がかかるのか、要
員の質はどうか、主任技術者をどう配置するのか、津波の遡上をどう評価する
のか、他の号機がシビアアクシデントとなり放射能が出ていたらどうするのか、
堤防のかさ上げはいつ行うのか、手順にあるバルブの手動操作は緊急時に本
当に可能なのか、など具体的な質問が出ました。保安院は、それは「二次評価
で」、「今後の課題に」、「引き続き検討します」など問題の先送りに終始しまし
た。まもなく消滅しようとしている原子力安全委員会で語られる「今後の課題」に
一体どれほどの意味があるのでしょうか。原子力規制庁でというのであれば、こ
の確認作業そのものも原子力規制庁に委ねるべきでしょう。
 基礎ボルトなど機器の強度について安全率を削って評価している問題など、
保安院のストレステスト意見聴取会で回答しきれていない質問についても置き
去りにしたままである上に、3月4日付で市民団体(福島老朽原発を考える会・
FoE Japan)が提出した*公開書簡にも回答していません。

 

6.傍聴者の締め出し
 今回の検討会での審議が、結論を得ることを優先したアリバイ的なものである
ことは、異常に過密な審議日程と、傍聴者への対応にも表れています。傍聴者
の発言の多くは、手続きの不合理さ、審議が尽くされないことに対するやむにや
まれぬ意見の表明でした。二次評価が一体いつになるのかという質問には最後
まで説明がありませんでした。最終回に、会場から傍聴者を締め出したのは、公
開の場で緊張感をもって議論を行うという「傍聴」制度の意義を無にした行為で
あり、明らかに行き過ぎです。

 

7.広く市民の意見をきく公聴会の開催を
 
大飯3・4号機の運転再開の手続きは、その後の原発の運転再開の基準となります。その意味ですべての市民、国民が影響をうける可能性があります。現在
の形式的な意見受付だけではなく、一般市民や住民からの意見聴取が必要で
す。私たちは当事者であり潜在的な被害者です。専門家のみによって進められ
る審査・確認では全く不十分であり、広く市民の声をきく公聴会を開催すべきで
す。

*公開書簡 http://dl.dropbox.com/u/23151586/120304_letter_anzeniinkai.pdf

 

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan(地球の友ジャパン)
国際環境NGOグリーンピース・ジャパン
原発を考える品川の女たち
福島原発事故緊急会議
再稼動反対!全国アクション
プルトニウムなんていらないよ!東京

問合せ先:090-8116-7155阪上(フクロウの会)

2012/03/09

【206】ハウスダスト・木灰も注意が必要―尿検査で記者会見(続き)

福島・岩手・宮城県のハウスダストおよび灰の測定結果について

前回に引き続き、3月7日に記者会見した内容を紹介します。今回は「福島・岩手・宮城県のハウスダストおよび灰の測定結果について」の内容です。

ハウスダスト(家庭内の掃除機のごみパックから取り出した埃)については昨年11月にも実施しましたが、今回の結果も前回同様、大変高い値を示しました。

子どもは床に寝そべったり、跳ねまわったり、いろいろなものを口に入れたりします。大人と比べてはるかに埃を体内に取り込みやすい生活パターンをしています。

こまめな掃除が大事です。

また、今回初めて測定した木炭ストーブなどの灰はハウスダスト以上に高濃度に汚染されていました。灰を肥料として畑に撒くことは畑の汚染、野菜の汚染につながるので止めるべきです。

 

「ハウスダスト検査結果プレスリリース」をダウンロード

「ハウスダスト測定結果」をダウンロード

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プレスリリース

福島・岩手・宮城県のハウスダストおよび灰の測定結果について

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福島老朽原発を考える会(フクロウの会)はフランスの放射能測定機関ACROと連携して、福島県内および岩手・宮城・千葉各県のハウスダストおよび灰の放射能測定を行った。
 

 

1. 検査の目的
(1) 2011年12月のハウスダスト検査に引き続き、対象地域を更に広げて実態を把握する。
(2) 木炭ストーブの灰、炭焼き窯の灰などの汚染実態を把握する。

 

2. 検査対象

 

Photo_5

 

 

3. 検査方法
2011年12月~2012年2月に採取。ハウスダストは掃除機のゴミパックから埃を取りだして分析。
測定はフクロウ・ラボの測定器(AT1320A,ATOMTEX社製;ACROのゲルマニウム半導体測定器とクロスチェック検証済み)で実施した。
 

4. 検査結果データ
- 資料2「ハウスダスト測定結果」参照 -


 

5. 検査結果のまとめ
(1) 今回測定した福島県、宮城県、岩手県のハウスダストからは全てセシウムを検出した。セシウムレベルは161Bq/Kg~6,520Bq/Kgである。(参考:昨年10月に採取した関西の家の埃からはセシウムは検出されなかった)。
 

(2) ハウスダストは地域によりばらつきがあるが全般的に放射能レベルが1,000Bq/Kg以上あり大変高い値である。
 

(3) 木炭ストーブなどの木灰については4,730~9,970Bq/Kgでありハウスダストより更に一層セシウムが濃縮されている。
 

(4) 福島市内を走行していた車のエアクリーナの埃からは715Bq/Kgのセシウムを検出した。この車は福島市内では外気取り入れをしない状態で走行していたものである。
 

6. 分析
(1) ハウスダストは屋内の身近に常時存在している。特に子供は床に寝そべったり、跳ねまわったり、いろいろなものを口に入れたりするので、埃を体内に取り込む可能性がある。こまめな掃除が必要である。
 

(2) 灰についてはハウスダスト以上にセシウムが濃縮されている。灰を肥料として畑にまくことは野菜などの再汚染につながるため止めるべきである。

 

以上

2012/03/07

【205】尿検査結果で記者会見―宮城・岩手・千葉県など広い範囲でセシウム検出

食生活パターン等の改善で尿中セシウム量が顕著に改善した事例も

フクロウの会は3月7日11時から参院議員会館にて記者会見を行いました。

「福島・岩手・宮城・千葉県の子どもの尿検査結果について」と「福島・岩手・宮城県のハウスダストおよび灰の測定結果について」と題した2つの報告が行われ、その後、「フクロウの会」と「国際環境NGO FoE Japan」の連名で発出された福島県知事宛ての「県民健康調査に関する要請書」の内容説明が行われました。

内容について2回に分けて紹介します。

2012_0307kaiken0002_2

「福島・岩手・宮城・千葉県の子どもの尿検査結果について(プレスリリース)」をダウンロード
「[資料1]福島・岩手・宮城・千葉県の子どもの尿検査結果」をダウンロード
「県民健康管理調査に関する要請書」をダウンロード

 

福島県知事宛ての要請書-要請項目

1.ホールボディーカウンターや尿検査について、県民全員が受検できるようにし、低線量被ばくによる影響を個別に把握し、被ばくを避けるための予防措置をとることができるようにしてください。

 

2.被ばくによる影響を、小児の甲状腺がんに限定せず、起こりうるあらゆる疾患について対処できるよう、検査項目や健康検診の項目を見直してください。

 

3.健康管理手帳を交付するなどし、どこでも、無償で医療が受けられるようにしてください。

 

4.被ばく線量の評価には、事故直後の放射能雲(プルーム)の影響やホコリの吸引、食物からの取り込みなど内部被ばくによる影響を含めてください。

 

5.県民健康管理調査の目的について、県民の「不安解消」ではなく、被ばくの低減と健康被害最少化のためとすること、低線量被ばくによる影響を重視し、影響があることを前提にした調査にしてください。

 

6.山下俊一氏をはじめ、低線量被ばくの影響を軽視する委員を県民健康管理調査に関わる委員から解任し、低線量被ばくの影響を重視する専門家と交代させてください。

 

7.県民健康管理調査の調査項目、調査手法の詳細を公開し、第三者のチェックを受け、また県民健康調査以外の調査についても積極的に受け入れてください。

 

8.福島県下での患者調査を継続して実施してください。

 

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プレスリリース
福島・岩手・宮城・千葉県の子どもの尿検査結果について(要約)

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1. 検査の目的
(1) 2011年5月、7月、9月の尿検査に引き続き、尿検査の対象者、地域を更に広げて実態を把握する。
(2) 昨年の一連の検査で高い測定結果が出た被験者のフォロー調査を行い生活パターンとの関連を把握する。

 

2. 検査対象

Photo_4
 

3. 結論
(1) 福島第一原発から170~190Kmも離れた広い範囲でも内部被ばくが発生している。
(2) 新たな被検査者からも過去に検出されたものと同程度の尿中セシウム量が検出される。時間経過と共に減少しているとは言えない。
(3) 食生活パターン等の改善で尿中セシウム量は顕著に改善する。
(4) 十分な精度での内部被ばく調査を行うことで内部被ばく予防が図られる。
(5) 福島県の県民健康管理調査(先行尿検査)では測定限界が高すぎるため今回明らかになった内部被ばくは全て不検出(被ばくしていない)となってしまう。政府や自治体は子ども・妊婦を優先的に住民の内部被ばくを十分な精度で調査すべきである。

 

4. 検査方法
2011年12月28~31日、2912年1月28日~31日、2月13~15日に採尿(350~500ml)
仏ACROで高純度ゲルマニウム半導体によるガンマ・スペクトロ・メトリにてガンマ線解析

 

5. 検査結果のまとめ

(1) 検査対象者23名中15名の尿から放射性セシウムを検出した。検出レベルはセシウム134、137合わせて0.79~3.89Bq/Lである。このレベルは5月末(0.84~2.32Bq/L)、7月末(0.71~3.47 Bq/L)、9月末(0.84~4.64Bq/L)と比べても同程度のレベルである。
(2) 検出された被験者は福島県(福島市、伊達市、喜多方市)、宮城県(伊具郡、白石市、角田市)、岩手県(奥州市、一関市)、千葉県(柏市)在住である。これまで我々が調査した福島県、岩手県一関市だけでなく、より広い範囲での子どもたち(一部大人も含む)の内部被ばくが確認された。
(3) 前回(9月末)測定で最高値(セシウム134,137合計:4.64Bq/L)を示した一関市在住の子どもについてフォローアップ検査を行った。その結果3カ月後の検査で顕著な減少を示した(No.11参照;4.64⇒0.87Bq/L)であった。
(4) 7月末検査で最高値(セシウム134,137合計:3.47Bq/L)を示した被験者は9月末のフォローアップ検査結果で2.46Bq/L、1月末のフォローアップ検査で1.34Bq/L(前回から46%減、初回から61%減)と順調に減少した。

 

6. 分析

(1) 福島第一原発から遠方のより広い範囲でも内部被ばくが発生している。
今回の尿検査は福島第一原発から遠く離れた地域も含めて検査を行った。その結果、より広い範囲で内部被ばくが発生していることが明らかになった。それらの地域を特記すると、
・ 岩手県一関市、千葉県柏市など福島第一原発から170~190Kmも離れた地域。
・ 喜多方市など福島県内でも比較的空間線量が低いと言われている地域。
・ 宮城県南部(伊具郡、白石市、角田市)で福島県と隣接しており空間線量も高いにもかかわらず注目されていない地域。
これらの事実は、より広い範囲で詳細な内部被ばく調査が必要であることを示している。

 

(2) 新たな被検査者からも過去に検出されたものと同程度の尿中セシウム量が検出される。時間経過と共に減少しているとは言えない。
 
福島原発事故以降、既に1年が経過しようとしている。しかし我々の一連の調査からは依然として発生直後と同等なレベルで内部被ばくが発生している。

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(3) 食生活パターン等の改善で尿中セシウム量は顕著に改善する。
 7月末の最高値の被験者、9月末の最高値の被験者はそれぞれ、食生活パターン等の改善で尿中セシウム量が顕著に低下した。早期に全員の内部被ばく量を測定して内部被ばく低減の活動に結び付けることが必要である。

[4歳女子の例]
2011年7月頃まで特に気にせず祖母の畑でとれた野菜、椎茸、山菜などを食べていた。家で栽培した干しシイタケの測定では1,810Bq/Kgを検出した。(フクロウの会/ACRO測定)。

9月の検査以降、西日本産、北海道産などの野菜に切り替えた。

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 [17歳男子(運動部)の例]
7月検査前までは食材は特に産地を気にせずに購入していた。検査後、食材は産地を選んで買うようにした。飲用水は検査以前からミネラルウオーターだったが、検査後は調理用も含めてミネラルウオーターを使うようにした。

運動部員のため、練習で身体やジャージが土ぼこりで汚れる。帰宅後食事をしてから風呂へ入っていたが、検査後からは風呂に入ってから食事をするように変更した。

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(4) より広い範囲で十分な精度の内部被ばく調査を行うことで内部被ばく予防が図られる。
今回の調査結果を総合すると、内部被ばくのレベルは福島第一原発からの距離や空間線量レベルで推定することはできない。個人の食生活など生活パターンにより内部被ばくレベルが異なることが調査結果から読み取れる。
・ 柏市の4歳女児、一関市4歳女児、喜多方市36歳女性等・・地元産の野菜を多くとる。
・ 角田市、宮城県伊具郡など子どもの間での違い。
広い範囲で十分な精度の内部被ばく調査(WBC、尿検査など)を行うことにより生活パターンを改善し内部被ばく低減、防止に繋げることができる。
7月末検査で改善につながらなかった下記16歳男子の例も参考に上げる。
微増した1名を除く9名の児童は2回目測定時点では全て福島県外へ避難していた。

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2012/03/05

【204】大飯原発3・4号機について原子力安全委員会ストレステスト検討会に対し意見書を発出

みなさま

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)および国際環境NGO FoE Japanは、原子力安全委員会宛に、大飯3号機・4号機の安全性に関する総合評価(ストレステスト)の一次評価に関して、公開書簡を発出しました。

http://dl.dropbox.com/u/23151586/120304_letter_anzeniinkai.pdf

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2012年3月4日

原子力安全委員会 
委員長 班目 春樹様 委員各位
発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価検討会
外部有識者各位

福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
国際環境NGO FoE Japan(地球の友ジャパン)

関西電力(株)大飯発電所3号機及び4号機の安全性に関する総合的評価に関する原子力安全・保安院の審査書に対する原子力安全委員会の確認について(意見)

 発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価(以下「ストレステスト」)の一次評価について、本問題に関心を有し、影響を受ける可能性のある一般市民として意見を申し上げます。

1.原子力安全委員会の「確認」は実質的には再稼動への「お墨付き」

 委員長は2月20日の記者会見で、「一次評価だけでは安全性評価としては不十分である」、「再稼働の是非は政府が判断する。原子力安全委員会は判断しない」旨発言されました。しかし、大飯原子力発電所の再稼動で政治判断を下すとされる枝野経済産業大臣ら4閣僚が安全上の判断でよりどころとするのは、原子力安全・保安院の審査書と原子力安全委員会の「確認」です。したがって、原子力安全委員会による「確認」を終えた段階で、原子力安全委員会が、実質的には、再稼動へのお墨付きを与えることになってしまいます。福井県やおおい町が、ストレステスト一次評価に対して疑念を表明している現状では、原子力安全委員会の「お墨付き」は、福井や関西の地元住民に対して、運転再開の容認を強要するための材料としてはらたくでしょう。
 昨年の8月、泊原子力発電所3号機の運転再開が問題になったとき、原子力安全委員会は、手続き上判断をすることはできないし、判断はしないとの立場でした。実際には、保安院が原子力安全委員会の場で報告したことが原子力安全委員会の「承認」と報道され、これが、地元自治体や住民に対し運転再開の容認を強要するための材料として利用されました。委員長の記憶にも新しいことだと思います。このようなことを繰り返さないためにも、委員長の意図を貫徹するためにも、手続きを進めるべきではありません。

2.審議日程が拙速

 今後の審議日程は、3月5日、その後3月7日となっており、あまりに拙速です。これでは形式上の審議すらまともにできるのかどうか危惧されます。それで十分な審議ができるのでしょうか。
 原子力安全委員会が消滅する前に審議を終えたいというのは、行政側の勝手な都合です。このようなスピード審議は無責任です。安全確保を最優先して、結論を出さずに審議未了で打ち切り、今後は原子力規制庁の審査にゆだねることが、責任ある対応だと考えます。審議を行うのであれば、スケジュールに縛られることなく時間をかけるべきです。これが保証されないのであれば審議を行うべきではありません。

3.「福島と同様な地震・津波が襲っても福島と同じような事故には至らない」という原子力安全・保安院の判断基準の意味

 検討会の第1回で、外部有識者からの最初の質問は、ずばり「判断基準は何か」というものでした。しかし保安院は、審査書の12章に書いてあるとおおまかに答えるだけでした。12章には、「福島第一原子力発電所を襲ったような地震・津波が来襲しても同原子力発電所事故のような状況にならないことを技術的に確認する」とあります。しかし、保安院の審査書はこの判断基準を満たしているかどうか、下記の点で、疑問です。

1)福島原発事故の原因は究明されていない

 そもそも、福島原発事故は収束しておらず、原因もわからない状態です。「福
島第一原子力発電所を襲ったような地震・津波が来襲しても同原子力発電所事故のような状況にならないことを技術的に確認する」のであれば、少なくとも地震
による配管破断の可能性をはじめ、事故原因について精力的に調査を進めている国会事故調査委員会の結論を待ち、それまでは結論を保留すべきではないでしょうか。

2)津波高さの想定について

 例えば津波の想定は11.4メートルで、福島事故の14メートルよりも低くなっています。これについて、前回の検討会で保安院は、福島ではもともとの想定高さプラス9.5メートルの津波が来たので、大飯もそのようにしたと説明しています。そこでは、若狭では福島のような大きな津波が来ないことが前提となっています。これで本当に「福島第一原子力発電所を襲ったような地震・津波の来襲」を想定したことになるのでしょうか。
 関電は最近になって、もともとの想定高さをかさ上げしたため、ストレステストの前提とされる津浪高さは、プラス9.5メートルよりも小さくなっています。また、関電は検討会の場で、想定高さの更なるかさ上げを検討すると回答しましたが、それがいつになるのかは不明です。
 関電などが行った津波跡調査は、地震・津波に関する意見聴取会でも不十分だとの結論となり、再度の詳細調査が実施される予定です。関電の調査範囲は、敦賀・美浜・三方地区に限られています。この再調査結果は11月頃になりますが、保安院は、「この再調査結果と再稼働は関係ない」として、再調査結果を踏まえようとしていません。

3)京都府が求める津波調査を行うよう求めてください

 京都府と京都府にある自治体は連名で、宮津、舞鶴などで古文書にある過去の大津波について調査するよう国に要請しています。しかし保安院は「丹後地域
の津波調査はやらない」「京都府には回答していない」と、自治体からの正式な要望さえ無視しています。

4)地震による配管破損の可能性について

 また福島第一原発事故において、地震による1号機での非常用復水器(IC)系配管破損の可能性、3号機での高圧注水系(HPCI)配管破損の可能性は否定できません。政府事故検証委員会中間報告も17:50に原子炉建屋入口で線量計が振り切れた原因として、「それ(放射性物質)が建屋内に漏えいしたということ以外に考え難い」と書いています。保安院も可能性を否定しておらず、配管が破損したかどうかを確認するには、現地調査が必要であることを認めています。国会事故調査委員会はこの問題に正面から取り組んでいます。しかし保安院は、大飯原発のストレステストの評価にあたっては、福島原発事故で配管が破損した可能性については考慮していません。

4.ストレステストは二次評価と合わせて評価しなければ意味がない

 これまで2回の検討会の中で、外部有識者から下記のような疑問が提起されました。「大飯原発3・4号機の炉心損傷を想定した評価を行うのに際して、大飯原発1・2号機の状況はシビアアクシデントが発生しているという最悪の事態を想定しているのか」、「大飯原発3号機の評価を行うのに際して4号機はどうか」、これに対して、保安院は、一次評価の想定は炉心損傷までで、シビアアクシデントの想定は二次評価で行うと回答しました。それでは、炉心損傷の想定についても最悪の事態を想定したことにはなりません。
 このことは、ストレステストの一次評価と二次評価を分けることはできず、合わせて一つのものとして評価しなければ意味がないことを示しています。これは保安院側のストレステスト意見聴取会でも問題となり、委員から、一次評価と二次評価を合わせて行うよう指摘がありましたが、保安院は取り合わず、強引に審査書をまとめてしまいました。
 そもそも、ストレステストについて、原子力安全委員会が平成23年7月6日付で出した指示文書「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合的評価の実施について」には、一次評価と二次評価の区別はありませんでした。一次評価と二次評価を分けたのは保安院の側で、平成23年7月22日付指示文書「東京電力株式会社福島第一原子力発電所における事故を踏まえた既設の発電用原子炉施設の安全性に関する総合評価の実施について(指示)」に記載があります。この経緯について、「安全委は、もともと欧州並みのテストを求めていたが、原発再稼働を急ぐ保安院が1次評価を設けたため、安全委のテストは2次評価に棚上げされた。」との報道もあります(読売新聞2月22日付社説)。
 また、大飯3・4号機の二次評価について、保安院は、昨年末までに提出するよう、電力会社に指示をしており、その指示はまだ生きていると述べています。しかし、関電をはじめ、二次評価結果を提出した電力会社は一社もありません。電力会社は、出さない方が再稼動のために得策だと考え、保安院はこれを黙認しているというのが実際のところではないでしょうか。二次評価はいったいいつになったら出て来るのか、保安院を問い質してください。
 原子力安全委員会が、真に原発事故の再発防止のために機能しうるためには、少なくとも二次評価の審査の終了を安全確認の条件にすべきではないでしょうか。

5.具体的な質問書を出しなおしてください

 保安院の審査書には、具体的な質問を列記してください。第1回検討会の際に、安全委員会が示した「関西電力(株)大飯発電所3号機及び4号機の安全性に関する総合的評価(一次評価)に関する原子力安全委員会からの質問事項」は、抽象的で一般的な言葉の羅列であり、大飯3・4号機固有の問題には何一つ触れられていませんでした。
 すでに一部述べました通り、私たちは多くの具体的な疑問を有しています。それを原子力安全委員会に質問していただきたいと考えていた私たちは、大いに驚き、かつ失望の念を禁じえませんでした。
 一方、外部有識者からの質問は具体的であり、有意義なものであったと思いま
す。保安院による意見聴取会においても個々の委員から非常に具体的な質問がだされており、保安院が答えていない多くの疑問が残されています。
 ぜひ、原子力安全委員会として、保安院の意見聴取会委員の質問も踏まえ、具体的な質問書を出しなおしてください。

6.今後の検討課題が種々残っている状態で判断は下せないはず

1)活断層の連動について

 審査書では今後の検討課題となっていた活断層の連動について、関西電力が2月29日に公表した資料にある応答スペクトル図によれば、大飯原発周辺の3つの活断層が連動して動けば、揺れは、機器の固有周期が集中する領域で、基準地震動Ssを超えることが明らかになりました。これにより、制御棒挿入時間などが、評価基準値を超えるおそれがあります。評価基準値を超えれば運転できないことを保安院は認めています。

2)免震化の前倒し、緊急時の要員確保

 上記以外にも検討課題は種々残っています。評価基準として何を用いるのかが明確でない問題についてはIAEAも指摘しています。また、事務棟の免震化を前倒しさせるとありますが、それがいつになるのか不明であり、それまでの安全性が確認されていません。緊急時の要員の確保について、保安院は原発から3キロ圏内の要員をあてにしていると回答していますが、その要員が地震で被災する可能性について外部有識者からの再質問には答えていません。また、陸路での人員の移動が不可能な場合についてどうするのかという外部有識者の質問に対して、保安院は、「船をつかって、または空路で要員を移動させる」と回答しましたが、津波などが想定される状況でこれは現実的でしょうか。冬の大飯原発では、雪に阻まれて孤立状態になることもあると聞きます。

3)安全率、許容値

 保安院側のストレステスト意見聴取会で置き去りにされた問題が下記のように
種々あります。

・  制御棒の挿入性を検討の対象から外している
・  基礎ボルトなど機器の強度について、安全率を削って評価している
・  原子炉建屋などの構造強度に関わる許容値について、耐震バックチェックの基準より甘い許容値を適用することを認めている
・  本来の設備は福島原発事故前から改善せず、消防車や非常発電装置などの外部仮設設備だけで安全だとしている
 
 このような状況で、拙速に判断を下せるはずはないと思われます。

7.一般市民からの質問・意見を審議に反映させるべき

 原発の再稼働に対しては、多くの国民が、不安と関心を有しており、保安院における意見聴取会および原子力安全委員会における議論を見守ってきました。ひとたび事故が起こったときの影響の広さや深刻さは、福島原発事故が示しているとおりです。
 大飯3・4号機の運転再開の手続きの一環として行われているストレステストの審査・確認は、その後の原発の運転再開の基準となります。そうした意味で、すべての国民が、影響をうける可能性を有しているのです。
 傍聴者の発言を不快に思われるかもしれませんが、発言の多くは、手続きの不合理さに対するやむにやまれぬ意見の表明だった点はご理解下さい。
 現在の形式的な意見受付だけではなく、ぜひ、一般市民からの意見を受け付けるための会合を設けてください。そして、原子力安全委員会として、これらの意見を委員会の議論に反映して下さい。
 私たちは当事者であり、潜在的な被害者です。専門家のみによって進められる審査・確認では、不十分であると考えています。

以上

連絡先/福島老朽原発を考える会(フクロウの会)
東京都新宿区神楽坂2-19-405 TEL/FAX03-5225-7213/阪上武090-8116-7155

2012/03/01

【203】『原発事故被害者支援法』制定に向けて院内集会

「避難の権利」確立と避難者・居住者の長期的支援に向けて

『原発事故被害者支援法』(仮称)市民提案

 

2月29日、衆院第一議員会館で院内集会が「福島の子どもたちを守る法律家ネットワーク(SAFLAN)」、「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」、「国際環境NGO FoE Japan」、「福島老朽原発を考える会(フクロウの会)」の主催で開かれました。集会には福島からの原発事故被災者、避難者を始め約200名の市民が集まりました。

 

2012_0229rippo0009                  会場には福島を始め首都圏や各地から多くの人がかけつけた

 

集会は二部構成で第一部では「現状報告」として福井の在留者、避難者の生の状況が語られました。第二部では「恒久対策立法に向けて」と題して、各方面で活躍している人々から提案がなされました。その中でも中心となったのはSAFLAN事務局長大城聡氏からの立法提言『原発事故被害者支援法』の要点の説明でした。

集会プログラムをダウンロード

 

集会は最後に立法提言の内容に基づいた宣言文を参加者一同で確認して終了しました。

集会宣言文をダウンロード

 

 

集会の様子を写真とともに紹介します。

 

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子どもたちを放射能から守る福島ネットワークの中手聖一さん。

自主避難者への賠償を勝ち取ったことで一歩踏み出した。補償だけでは済まない。今後避難者にも在留者にも生活再建の課題がある。

これからの課題は(1)健康管理・医療提供、(2)避難・移住の権利確立、(3)保養の権利確立、の3つがある。

 

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双葉町長井戸川克隆さん。

1号機の爆発で空から降ってくるゴミで被ばくした。国や県に対してヨウ素剤の配布を要請したが取り合ってくれなかった。

WBカウンタで内部被ばく調査も要求したが放置された。国際的な世論で国を動かすことが必要だ。

 

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福島避難母子の会in東京の磯海未亜さん夫妻。

須賀川市の自宅は庭で10μSv/h、リビングで1.2μSv/h あった。こんなところで子どもは育てられないと横浜へ避難した。

移住を決意して福島の両親に話をしたが理解されず、見送りもしてくれなかった。自主避難賠償額は一家で76万円になるがこれでは生活再建はできない。私たちは闘う。

 

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立法提言を説明するSAFLAN事務局長の大城聡弁護士。

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