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2012/06/06

【236】【開催報告】政府交渉 「福島の子どもたちを守ろう!県民健康管理調査のあり方~甲状腺検査を例に~」

6月1日、衆議院議員会館において、福島の県民健康管理調査のあり方をめぐる政府交渉が行われました。主催は、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)、FoE Japanの2団体。約130人の市民が参加。福島からもたくさんの方々がかけつけました。みなさま、ありがとうございました。

福島県の県民健康管理調査に関しては、多くの問題が生じています。とりわけ甲状腺検査に関しては、エコー画像や医師の所見が検査を受けた本人に開示されない、しこりやのう胞が見つかっても、ほとんどの場合は再検査を受けられず、2年半後の検査を待たなくてはならない、セカンド・オピニオンを封ずるような文書が、山下俊一・福島県立医科大学副学長から発出されているなど、「ありえない」状況となっています。

この問題を踏まえ、私たちは事前の質問書を政府に提出していました。

政府交渉の冒頭、野田佳彦・総理大臣、佐藤雄平・福島県知事など宛の県民健康管理調査や甲状腺検査に関する要請が手渡されました。主な要請内容は以下の通りです(要請書全文(pdf)をダウンロード)。この要請書はわずか半日の間に1,063もの署名を集めました。

 

1.診断画像や医師の所見を受検者に開示してください
2.山下俊一氏によるセカンド・オピニオンを封じるような甲状腺学会員宛の文書を撤回し、県立医大チーム以外の検診を奨励してください
3.結節やのう胞が認められた場合は、医師の所見に応じて、経過観察を行ってください。
4.甲状腺機能を確認する血液検査を実施してください
5.結節やのう胞の出現頻度を地図上に落とすなどして、事故の影響の有無を検討し、結果を開示してください
6.子どもだけでなく、大人の検査も検討してください

 

そして、いよいよ政府交渉がはじまりました。
政府側は、原子力災害対策本部の原子力被災者生活支援チームと厚生労働省。文部科学省は参加を断ってきました(政府側出席者は文末を参照)。
政府側は、私たちが事前に提出した質問のうち、18の質問のうち、ごく一部(質問II-4およびII-7の前半)にしか答えられないと発言。
以下、押し問答の一部です。

 

政府側(原子力被災者生活支援チーム):「県民管理調査は福島県が実施主体であるため、質問にはお答えできません」
市民側:「何も問題がないのであれば、県に任せていいのかもしれないが、現に問題が生じていることを今提起したばかり。国が責任を持つべきではないか」
政府側:「県民健康管理調査の実施方法などについては、お答えできる立場にありません」
市民側:「診断画像や医師の所見が、検査を受けた本人に開示されないというのは問題ではないか? 厚生労働省の方はどう考えるか?」
厚生労働省:「担当外ではありますが、一般的に言って、診断画像や所見は、医師と患者の双方が所有しているものなので、求めに応じて開示すべきものだと思います」
市民側:「(原子力被災者生活支援チームに)それでは、そのように福島県に言ってください」
政府側:「・・・」

福島の小野町から参加された秋葉さんが、もともと甲状腺の病気を持たれており、いままでは普通に診察を受けており、かつ画像なども見せてもらっていたのに、この県による甲状腺検査が行われるようになってからは画像が見せてもらえなくなった話しをしてくださいました。これにも政府側は無反応。

市民側:「血液検査はなぜやらないのか」
政府側:「やらないわけではない。」
市民側:「現在実施されている検査では、甲状腺はエコーだけ。機能異常を察知するための血液検査はされていない。チェルノブイリではされていたではないか」
政府側:「お答えできる立場にない」
市民側「あなた方とは、避難問題をめぐっても、交渉をさせて頂いた。国の政策により、多くの人たちが放射線管理区域の状況に住まざるをえない状況だ。放射線管理区域で働く人は半年ごとに、血液検査を含めた健康診断が法律で義務付けられている。それなのに、子どもたちは受けられないのはおかしいではないか」
政府側:「お答えできる立場にない」

結果的には、政府側は、私たちの要請に対して、しぶしぶながら「持ち帰って検討する」と回答するにとどまりました。

いままで私たちは、国に対して避難政策の見直しを求め、20ミリシーベルトの避難基準の撤回、渡利地区など線量の高い地域を避難地域に指定することなどを求めてきました。原子力政策を推し進めたばかりか、避難に関する住民や市民側の要求をことごとく無視し続けた国は、それではとどまっている住民たちの健康問題には最大限の責任を持つべきでしょう。それなのに今回の国の態度は、その責任を放棄しているもので、はなはだ遺憾です。

 

政府からわずかに得られた情報は下記のとおりです。

「質問II-4:初期の放射能プルームによるヨウ素などの内部被曝はどのように評価するのか 」
回答:調査研究を開始したところ。国が放射線医学総合研究所に委託して今年度実施する予定。

「質問II-7:患者調査から福島県を除外し、あるいは県民調査以外の調査には研究費がおりない状況があり、県民健康調査以外の調査が実施されていないのは問題ではないか。」
回答:患者調査については、今年度、再開される予定。

 

私たちは、今後もこれらの点について、みなさんとともに国や県に対応を要求していきます。
要請書への署名、その後も当面行っていますので、みなさまのご協力をお願いいたします。
要請書の署名は下記から↓
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/post-a001.html

(文責:満田夏花/国際環境NGO FoE Japan)

 

※政府側出席者
内閣府原子力災害対策本部 原子力被災者生活支援チーム 総括班 金城慎司
同                          医療班 相澤隆寛
同                          係長  長田昇
厚生労働省 統計情報部 人口動態・保険社会統計課   課長補佐 岩崎容子

 

<参考>

県民健康管理調査・甲状腺検査の結果概要(2012年4月発表)

Photo

※出典:福島県「県民健康管理調査」

山下俊一・福島県立医科大学副学長より甲状腺学会会員にだされた文書Photo_2

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参加しました。おしどりさんも来ていてブログに書いてくれていますよ!微力ながらずっと頑張っていきたいと思います。

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