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2012/07/09

【252】地震津波の意見聴取会で別室傍聴を傍聴者リストを使い警察と相談しながら決めた件で申し入れを行います

みなさまへ(拡散希望)

7月3日の「地震津波の意見聴取会」別室傍聴になった件で、耐震安全審査室長の小林氏がインタビューで、警察との協議、相談の上、傍聴者のリストを検討しながら別室傍聴を決めたと回答しています。傍聴者の人権蹂躙であり、個人情報保護の観点からも問題です。

この件につき、原発を考える品川の女たち、国際環境NGO FoE Japan、福島老朽原発を考える会(フクロウの会)の3団体で以下の申し入れ書・質問書を10日に提出することとしました。つきましては団体・グループの賛同を募りたいと思います。
→終了しました

この件については、別途福島みずほ事務所より、質問書を保安院に既に送付しています。申し入れ書・質問書の後ろに付けます。

よろしくお願いいたします。

阪上 武(福島老朽原発を考える会)

********************************

2012年7月10日

経済産業大臣 枝野幸男殿
原子力安全・保安院長 深野弘行殿
(写)総務省行政管理局行政情報システム企画課個人情報保護室長殿
(写)経済産業省行政機関個人情報窓口担当責任者殿

警察への傍聴者リスト情報開示に関する質問及び申し入れ

 7月3日に行われた「地震・津波に関する意見聴取会」の後、原子力安全・保安院の小林勝 耐震安全審査室長がメディアインタビューに以下の通り答えています。

記者 『傍聴者の方と別会場に決まったのはいつですか』
小林氏 『これは昨日、昨日の夜ですね。これは警備の都合上と言いますか、警察からの要望もあったんで。そこは警察の方には、いつも傍聴人の方の、どういった方が来るかっていう相談をするんですが。そこは警備の都合上、やっぱり分けていただけないかというようなこともあったんで。夕べ判断しました』
記者 『第18回だけ何故変わったんですか』
小林氏 『そう言うことで、傍聴人の方のリストを見てですね』
記者 『傍聴人のリスト?、顔、名前とかそういうことですか』
小林氏 『ええ、それを見てですね。そういったことで判断させていただきました』
記者 『それは事前告知は一切なさらなかった』
小林氏 『事前告知はなかったですね。昨日の夜、判断しました。もちろん、その点は大臣まで上げてあります。夕べのうちに、はい』
記者 『わかりました』

 上記のインタビューの内容から判断すると、毎回、傍聴申請者リストの情報を警察と共有しており、今回もその情報をもとに警察と相談して別室傍聴を判断したとの内容です。
 これは明らかに個人情報保護法違反にあたります。傍聴申込者は、会議を傍聴する目的で氏名その他の必要な個人情報をファックス、あるいはメールで提出します。それは、あくまでも傍聴の申し込み、あるいは抽選のために使用されることが利用目的であるという前提であり、警察に情報が提供されることは事前に傍聴申込者に告知もされていません。警察への情報提供は、個人情報の目的外使用に他なりません。
 国は、不適正な取り扱いによる個人の権利利益の侵害を未然に防止するために、個人情報の保有に当たっては、個人情報の利用目的を明確にすること、利用目的以外の使用のために保有している個人情報を利用・提供してはならない、業務で知り得た個人情報の内容を不当な目的に使用してはならない、と取り扱いに当たってのルールを厳しく定めています(『個人情報の保護に関する法律』、『行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律』)。行政機関は、独立行政法人、あるいは個人情報取扱事業者なども厳しく指導する立場にありながら、自らが法令に違反していることになります。
 しかも、警察への個人情報の漏洩にとどまらず、その情報をもとに警察から意見を受け別室傍聴を決定したりしているのであれば、国民の基本的な権利である「知る権利」に対しても大きな制限が加わる可能性を否定できません。また、批判的な意見を持つ市民を少しでも遠ざけたいという意図が働いているのであれば、公開を大きな理念とせねばならない原子力行政そのものに関しても大きな疑念を持たざるを得ません。
 原子力安全・保安院は、事前に経済産業大臣に報告して了解を得ていたとのことです。法律を守り執行する立場の大臣が、いとも簡単に第三者に個人情報を提供することを了承することがあるなど考えられません。国の個人情報保護施策の実施に関して、極めて重大な懸念を抱かざるを得ません。
 傍聴は私たち国民の正当な権利です。福島原発事故の責任も一切取らず、以前と何ら変わらない「寄らしむべからず、知らしむべからず」の姿勢で、警察の要望を受けて不当に別室傍聴を決定するなど許されません。このような中で決定された別室傍聴を認めることはできません。次回の意見聴取会からは以前と同じ同室傍聴を強く求めます。また、他の意見聴取会も同室傍聴にするように重ねて強く求めます。
 今後このようなことが二度と発生しないよう求めるとともに、すみやかに、これまでの経緯、事実を確認するための調査を実施したうえで、調査結果とともに今後の対応、見解につき文書での回答を求めます。

以上

傍聴市民有志
原発を考える品川の女たち
国際環境NGO FoE Japan
福島老朽原発を考える会(フクロウの会)

質問書

(1)インタビュー中に『いつも』とありますが、原子力安全・保安院主催の委員会でいつから警察との協議をしていましたか。それは、どの委員会か具体的に答えてください。

(2)傍聴人のリストとはどのようなものですか。リストの具体的な中身および管理方法について答えてください。情報の項目、利用目的、管理責任者、閲覧範囲、保管期限等は明示されていますか。小林室長は閲覧者の範囲に含まれますか。

(3)警察とはどのような情報を共有していますか。紙等によるリストの提示の有無、その場での開示(リストを見せる)に限らず、口頭での情報の共有も含みます。インタビュー中の『傍聴人の方の、どういった方が来るかっていう相談』の具体的な内容を答えてください。

(4)保安院側は、誰が窓口として警察との協議に出席していますか。警察側の窓口は誰ですか。警察側の『要望』の具体的な内容を答えてください。

(5)『大臣まで上げてあります』の具体的な内容は何ですか。了解を得た具体的な内容を答えてください。

(6)個人情報保護の関連法令、経済産業省における方針、ガイドライン等に照らして、上記の質問に限定せず、今回の問題をどうとらえ、今後どう対応してゆくのか、総合的な見解を求めます。

希望回答期限:7月17日 回答が遅れる場合は、期限までに回答時期をご連絡ください。

以 上

******************************

福島みずほ事務所から提出した質問書

7月3日の地震・津波に関する意見聴取会の一般傍聴を別室傍聴に変更しその際、傍聴人の名簿を用い、警察関係者と相談したとされる件について質問事項

7月3日に行われた「地震・津波に関する意見聴取会」の後、原子力安全・保安院の小林勝耐震安全審査室長がメディアのインタビューに以下の通り答えている。この件につき、質問する。

記者 「傍聴者の方と別会場に決まったのはいつですか」
小林氏 「これは昨日、昨日の夜ですね。これは警備の都合上と言いますか、警察からの要望もあったんで。そこは警察の方には、いつも傍聴人の方の、どういった方が来るかっていう相談をするんですが。そこは警備の都合上、やっぱり分けていただけないかというようなこともあったんで。夕べ判断しました。」
記者 「第18回だけなぜ変わったんですか」
小林氏 「そう言うことで、傍聴人の方のリストを見てですね」
記者 「傍聴人のリスト?、顔、名前とかそういうことですか」
小林氏 「ええ、それを見てですね。そういったことで判断させていただきました」
記者 「それは事前告知は一切なさならかった」
小林氏 「事前告知はなかったですね。昨日の夜、判断しました。もちろん、その点は大臣まで上げてあります。夕べのうちに、はい」
記者 「わかりました」

1.警察関係者との相談というのは、いつ、誰が、警察側の誰とどのような相談をしたのか
2.警察からの要望とは何か、いつ、誰が要望をしたのか
3.傍聴人のリストを見て第18回に限り別室傍聴にしたというのは、リストの何をみて、誰がどのように判断したのか
4.最終的に別室傍聴を決定したのは、いつ、誰が行ったのか、その場には誰がいたのか、警察関係者はいたのか
5.傍聴人のリストは警察には渡したのか
6.傍聴人のリストを渡さなくとも見せたり、リストにある名前を告げたりということはなかったのか
7.警察関係者との相談はいつもあるというが、今回以外に、いつどのような相談をしていたのか
8.傍聴希望者に事前に申し込みをさせる目的は何か
9.事前申し込みは個人情報の収集にあたるが、その目的が開催通知に明記されていないのはなぜか
10.事前申し込みで収集した個人情報を、断りもなく傍聴方法の判断に用いるのは、個人情報保護法に抵触するのではないか
11.事前申し込みで収集した個人情報に基づいて、傍聴を制限するというのは、個人情報保護法に抵触するばかりでなく、基本的な人権を蹂躙するのではないか
12.事前申し込みで収集した個人情報を、断りもなく警察関係者に見せていたとなれば、個人情報保護法に抵触するばかりでなく、基本的な人権を蹂躙するのではないか
13.今後も同様な対応を続けるつもりか

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コメント

これは、明らかに、脅しの類のものでしょう。
脅しをエスカレートささないように、、どうやったら釘をさせるか、、そこが大切であると考えます。
相手の挑発に乗らないで、あくまで紳士的な対応をして、抑制させる。

また、問題を抽象的にしないで、今回はっきりしている原子力安全・保安院の小林勝 氏に対する抗議、非難をして、有りうべからざる事として善処されるように、訴えたいですが。どこに、訴えるのが良いのか、、、

このことを、新聞社に出せないでしょうか、、、

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