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2012/07/01

【248】大飯原発破砕帯の再調査を求めて‥地震・津波に関する意見聴取会の委員へ意見書を発出

本日、福島老朽原発を考える会および国際環境NGO FoE Japanは、地震・津波に関する意見聴取会委員に対して、下記の意見書を発出いたしました。

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2012年7月1日

地震・津波に関する意見聴取会委員各位

大飯原発敷地内の破砕帯(断層)の再調査について

福島老朽原発を考える会 阪上 武
国際環境NGO FoE Japan 満田 夏花

 委員の皆様の日頃のご尽力に感謝いたします。7月3日の意見聴取会において、大飯原子力発電所の破砕帯がテーマになると伺いました。原子力施設直下の破砕帯が活断層であれば、たとえ地震による「揺れ」は小さくとも、地盤の「ずれ」により原子力施設に重大な影響を及ぼす恐れがあります。専門家が指摘するように、再調査を早急に行う必要があると考えます。
 この問題の議論に際しては、原子力発電所の安全確保を最優先に、是非以下の点をご留意いただきますようお願いいたします。

1.「新しい知見」かどうかではなく、活断層であるか否かが問題

 大飯原子力発電所施設内のF6破砕帯が活断層である可能性の指摘について、保安院は「新しい知見ではない」と繰り返し述べています。もしこれが、「よって再調査の必要はない」という趣旨であれば、以下の点で問題があります。

(1)過去の知見の評価が誤っていた可能性を、変動地形学の専門家が根拠をもって指摘しているという状況にあります。問題はF6破砕帯が活断層であるのか否か、動く可能性が現実にあるのか否かであり、これが動いた場合の影響の重大性に鑑みても、「新しい知見ではない」というのは、再調査を否定する根拠にはなりません。

(2)「新しい知見ではない」というのは、過去の保安院の評価を絶対視するものですが、これが是認できないことは、敦賀原子力発電所の例からも明らかです。

(3)敦賀原子力発電所の場合について、枝野大臣が、「まさに調査をしたから新しい知見として活断層の疑いが高いと出てきたので、更なる精査をしているものであります」(6月29日記者会見)、と述べていることと矛盾します。

2.トレンチ北面図が配布されていなかった

 保安院は、渡辺満久・東洋大教授らが、いくつかの理由で活断層の可能性を示唆するものとしている、トレンチ北面図を合同Cサブの委員に提示していませんでした。保安院は、その後、内部で北面図を含めて検討して、活断層ではないと判断し、中間報告をとりまとめたとしています。しかし、保安院の事務方に地形学の専門家がいるとは思えません。必要な情報が委員に提示されていなかったことは問題であり、委員会の議論は不十分な情報に基づくものと言わざるをえません。

トレンチ北面図
http://hinan-kenri.cocolog-nifty.com/photos/uncategorized/2012/06/26/2.jpg

3.再調査について

 渡辺教授は、発電所敷地内観察を行い、施設がなく、掘削可能な箇所が3箇所あると指摘されています(添付)。また渡辺教授は、ボーリング調査ではなく、小規模なトレンチ調査が必要だとしています。対象がはっきりしていることもあり、調査は1週間程度で完了するとしています。
https://dl.dropbox.com/u/23151586/Prof.Watanabe%20Mitsuhisa_Ohi_F-6.pdf

4.保安院の検討結果について

 保安院が、2010年当時に活断層ではないと判断した根拠について、縷々説明があるかもしれません。これに対して、渡辺教授が活断層の可能性が高い根拠としている「粘土」の解釈を含め、十分にご議論いたただきたく思いますが、その場合に、活断層でない根拠がいくつか示された場合でも、活断層の可能性を示す根拠が完全に否定されない限りは、再調査を行う方向で検討すべきだと考えます。

5.敦賀との違いについて

 大飯原子力発電所の場合は、敦賀原子力発電所のように、直近に浦底断層のような大きな活断層がないことをもって、敦賀との違いが指摘されるかもしれません。
 繰り返しになりますが、原子力施設直下の破砕帯が活断層であれば、たとえ地震による「揺れ」は小さくとも、地盤の「ずれ」により原子力施設に重大な影響を及ぼす恐れがあります。手引きがこのような場所に原子力施設の立地を認めないのもそのためです。原子力施設直下の破砕帯そのものが活断層であるか否かが問題なのであって、指針もそのような考え方に立っています。近傍に大きな活断層があるか否かは問題になりません。
 なお、大飯原子力発電所の場合も原子力施設から数kmのところに連動を考慮すべき長大な活断層が走っていることはご承知の通りです。

6.活断層の疑いが高い状況での運転はやめるべき

 F6破砕帯は、関西電力がSクラスの重要構造物としている非常用取水路を横切っています。これだけをもってしても、原子力発電所の運転を直ちに止めるべきです。手引きの解釈やストレステストなどは問題にはなりません。

7.意見聴取のやり方について

 枝野大臣は「過去のも含めてあらゆる資料は全部出すべき」(6月29日記者会見)と述べています。もし、7月3日の意見聴取会において、これまで公開されていない新たな資料が出された場合には、検討の時間を設けるべきです。その場合には、渡辺満久・東洋大学教授、鈴木康弘・名古屋大学教授にもご検討いただき、意見を直接聴くような場を設けるべきではないでしょうか。これは、新たな資料が出ない場合においても、実施すべきだと考えます。そもそも7月3日の意見聴取会で大飯原子力発電所の破砕帯がテーマになったのは、渡辺、鈴木教授の指摘が発端であることは間違いありません。欠席裁判のようなやり方は好ましくないと考えます。そのように事務方にはたらきかけていただければと思います。

<連絡先>
福島老朽原発を考える会
東京都新宿区神楽坂2-19
銀鈴会館405 共同事務所AIR
阪上 武/090-8116-7155

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