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2012/09/14

【278】福島県立医大-山下文書は「セカンドオピニオンを妨げる趣旨ではない」と文書で広報を約束

9月13日、甲状腺検査結果の情報開示問題で福島県立医大の山下俊一氏に再度要望書を提出しました。

この要望書は7月23日に第1回目の提出を行い、その後、それに対する回答が福島県立医大側から提出され、それに対しての再要望書として提出したものです。

 

この提出行動は前回と同様、「ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会」、「生活クラブふくしま生活協同組合」、「福島老朽原発を考える会」他9団体で行われたものです。

※今回の要望を行ったのは以下の団体です;hand to hand project kawamata、
安全・安心・アクションIN郡山、子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク、ふくしまWAWAWA―環・話・和―の会、みどりの未来・ふくしま、わいわい市民政治@ふくしま、生活クラブふくしま生活協同組合、福島老朽原発を考える会、FoE Japan。

山下俊一氏宛て再要望書のダウンロード

 

福島県立医大に対しては山下俊一氏の出席を求めていましたが結局「日程の都合がつかない」との理由で、山下氏は出席せず、同大放射能医学県民管理センター広報部門長の松井史朗特命教授が対応されました。

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                  手前側2人目が松井史朗特命教授

 

●山下俊一氏の甲状腺学会宛て文書は「セカンドオピニオンを妨げるものではない 」-- 県立医大として文書およびHPで表明することを約束

今回の要請で大きな前進は山下氏が甲状腺学会に流した文書はセカンドオピニオンを妨げる趣旨のものではないということを文書およびホームページで公開することを約束した点です。対応した松井教授は9月中にはHPで公開すると約束しました。また甲状腺学会など、前回文書を配布したところへ文書として流すことも了解しました。

その他、甲状腺検査結果の情報開示の簡略化、エコー画像の電子データでの配布などについて県と協議中であることを明らかにしました。

 

●「早期発見・早期治療」と言いうものの、「再検査は2年で十分短い」 --  依然として県民の要求との大きなかい離

 

一方で、A2判定を受けた子どもの再検査が2年後であることについて参加者がチェルノブイリでも翌年から甲状腺がんの増加傾向がみられること、甲状腺がん以外にも免疫不全などさまざまな病気が早い時期から発生していることなどを訴え、再検査の期間短縮を要望しました。

 

これに対して、松井教授は「早期発見早期治療」が我々のなすべきことだ、と言明しましたが、「2年後で十分短いと考えている、逆に2年では長すぎるということの根拠を聞かせてほしい」と参加者に逆質問するなど、健康管理調査の根本のところで県民との大きなかい離については平行線のままでした。

 

参加者はあらためて、健康管理調査が県民をモルモットとして低線量被爆の影響を疫学的に調べるものになっている、ということを、山下俊一氏の最新の論文での記述や、ドイツでの山下氏の発言などで具体的に批判しました。

 

結局、セカンドオピニオンを認めさせること、情報開示の方法など具体的な点でいくつかの前進はあったものの、「早期発見・早期治療」を求める県民の要求と県民健康管理調査が根本のところで大きなかい離がある点についての解消には至りませんでした。

 

要請団体・参加者は今後とも粘り強く要請と交渉をしてゆくことを確認しました。

以下、要請時のやりとりの要点です。

 

============================================

(1) 甲状腺検査結果の情報開示の簡略化について

(要請)検査時に被験者・保護者に、判定結果のみ、もしくは判定結果と超音波画像の送付を求めるかについて尋ねることで情報開示を簡略化できないか。

(松井氏)そのようなことも含めて簡易な情報開示の方法を、県と協議中である。本人確認がどのようにできるかがポイントだ。

(要請)画像を電子データ開示できないか。

(松井氏)県と協議する。

(要請)現状の通知書は分かりにくい。分かりやすいものにしてほしい。

(松井氏)結果通知のときにA2の人だけでなく、全ての人にのう胞、結節の説明や判定基準などを解説した新しい通知書とする。9月中にはできる。郡山市の検査結果からはなんとか反映できると思う。

(要請)実測値を入れてほしい。

(松井氏)数字は入れている。住民説明会を今後やってゆくので、説明してゆく。

 

(2)甲状腺検査内容と実施方法の改善

(要請)ヨウ素濃度など甲状腺被爆量を推定してそれに基づく優先順位付けをしてほしい。

(松井氏)県としては難しい。国が被ばく量推定をしているとのことだ。

(要請)国が福島との比較のために全国で行う甲状腺検査について、きちんと比較できるようにしてほしい。

(松井氏)福島との比較ができるよう「福島方式」でやってほしいと申し入れている。

(要請)同意書はなぜ必要なのか。

(松井氏)学校検査のときに保護者はそばにいない。検査データを調査に使わせてもらうためには同意が必要。文科省の通達に沿ったもの。

 

(3)セカンドオピニオンについて

(松井氏)長期にわたってずっと見てゆくことが大事だと考えている。健康被害がないということを前提にして調査しているわけではない。

(要請)山下俊一氏が甲状腺学会に流した文書はセカンドオピニオンを妨げるものではない、ということを文書で公開してほしい。

(松井氏)センターのHPの中で、公開する予定。9月中に公開する予定で準備している。

(要請) 「早期発見早期治療」と言うことがある。A2の結果を丁寧に説明してほしい。そうすればこの健康管理調査をもっと県民から信頼される。A2は大丈夫だからと「安全安心」を強調されると逆に不信感となる。

(要請)お医者さんに見せると2ヶ月後と言われる。山下氏は2年ごとで良いとしている。この違いは何か。

(松井氏)放射線に関係あるかないかにかかわらず、「早期発見早期治療」が我々がやるべき立場だ。

(要請)「早期発見早期治療」が健康管理調査の立場であるならそれをしっかり表明して確実にやってほしい。チェルノブイリ後、甲状腺がん以外の病気が早い時期から発生したという報告もある。皆それを心配している。

(松井氏)ここにいる医師たちは2年は十分短いと思っている。お母さんたちは「なにを馬鹿な」というかもしれないが。逆に2年では長いと思う根拠はなにか。

(要請)がん検診に行って何か異常が見つかって、2年後に来いとは言われない。2カ月とは言わないまでもせめて半年後には見てもらえるようにしてほしい。

(要請)4年後から甲状腺がんが出ているから2年後に見れば良いと言うが、山下氏が書いた論文で事故1年後から甲状腺がんが増えている傾向を報告している。

激増したのは4年後からかもしれないが、翌年から増加している。

(要請)山下氏の話は誰も信頼していない。

(要請) 個別に具体的な問題で改善しているのはわかる。しかし山下氏がこの健康管理調査を進めていることにどうしても不信感がある。8月末に日本疫学会で発表した山下氏の論文では、健康管理調査の目的として、①長期にわたり健康状態の監視、②将来の県民の幸福の推進、③長期にわたる低線量被ばくの健康への影響調査となっている。これでは県民はモルモットではないか。

(要請) 山下氏はドイツで県民のことを「被験者」と呼んでいる。健康管理調査がデータをとるためのものなら、そのことを山下氏は県民の前で説明すべきた。データをとるから「同意書」が必要になる。「同意書」は止めてほしい。そうすれば私たちは健康調査に協力できる。

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山下さんのセカンドオピニオンを妨げるものではない、という文書、掲載されたけど10月になってからでした。

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