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2012/12/27

【規制委傍聴報告】これでいいのか?防災指針:緊急時の避難基準

大変重要で緊迫した問題ですので「避難の権利ブロク」より転載します。

本日、原子力規制委員会の第5回原子力災害事前対策等に関する検討チーム会合が開催されました。非常に重要な内容を含むため、取り急ぎのご報告です。
資料: http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/pre_taisaku/20121227.html

この検討チームでは、10月に定められた原子力災害対策指針の内容面、特に基準(原発施設の状況に応じた判断基準であるEAL、放射線量の判断基準であるOILなど)について検討を行っています。自治体は、この指針をもとに、来年3月中旬までに地域防災計画を策定することとされており、かなり無理なスケジュールで検討が行われています。

○OILについて
・原発事故時の緊急時の避難基準として500μSv/時
  (包括的判断基準として実効線量50mSv/週など)
→数時間内を目途に区域を特定し、避難等を実施。(移動が困難な者の一時退避を含む)
  その後の早期防護の一時移転基準として20μSv/時
  (包括的判断基準20mSv/年)
→1日内を目途に区域を特定し、1週間内に一時移転を実施。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/pre_taisaku/data/0005_04.pd

・飲食物摂取制限として、放射性ヨウ素、放射性セシウム、ウラン、プルトニウ
ム等について記載
放射性ヨウ素:300Bq/kg(飲料水等)、2,000Bq/kg(野菜等) など
1週間内を目途に飲食物のスクリーニングと分析を行い、基準を超えるものにつき摂取制限を実施。
 包括的判断基準:飲食物による被ばく線量を5mSv/年以下(核種ごと)

○UPZ30kmでいいのか?
・PAZ(5kmまで)、UPZ(5~30km)、30km以上に分けての行動イメージがこちら。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/pre_taisaku/data/0005_02.pdf
1ページ目が、EAL(炉の状況など)に応じた行動イメージで、2ページ目がOIL
(放射線量など)に応じた行動イメージです。
注目したいのは、30kmの外側についても避難がありうるということです。この資
料では、30kmの外側で近いところ、遠いところに分けて、近いところについては
「避難の実施」と書かれています(2ページ目)。しかし「近いところは避難」
「遠いところは受け入れ」とか言われて、現実問題、自治体は対応できるでしょ
うか?

飯館村は原発から40~50kmでした。60km離れた福島市や郡山市などの中通でも、
今回早期防護の一時避難基準としている20μSv/時以上の放射線量が観測されま
した。(私の記憶では100μSv以上の放射線量の日もあったと思います。違って
いたらごめんなさい)

原子力規制委員会のシミュレーションでは7日間100mSvを採用していたので、
50mSv/7日間、20mSv/年がどこまで及ぶかはわかりませんでした。しかし、7
日間100mSvの地点が30kmの外にでているものがあったことを考えれば、当然、
50mSv、20mSvはさらに外側に及ぶでしょう。
しかし、これらの地点はUPZの範囲外とされてしまっています。

○委員の反応
検討チームのメンバーリストはこちらです。
http://www.nsr.go.jp/committee/yuushikisya/pre_taisaku/data/0001_01.pdf

JAEAの本間 俊充氏、藤田保健衛生大学の下道國氏などは、事務局案の防護基準
の50mSv/7日間は科学的根拠が明確でなくく、当面はIAEA基準(100mSv/7日間
など)を採用すべきであると主張していました。

青森県原子力センターの木村 秀樹氏は、自治体が住民の安全のためにより厳し
い基準を設定することがあまりないように、国がこの基準の理屈づけをきちんと
示すべきと発言。
これに対して、主査の中村佳代子氏は「避難の基準を厳しくすることは避難を強
いることにもなる。」と発言。
原子力防災課長の金子課長は、「法的には避難を指示するのは自治体。国はそれ
を促す位置づけ」と説明していました。

複数の委員が、IAEAが100mSv基準を示している中、日本が50mSv基準を採用する
ことについて、説明が不足しているとして、理論的な検討を主張する中、主査の
中村氏は、「時間がないから、とりあえずこの会合はここで終わりとしたい。あ
とはメールで」と半ば強引に会合を終わらせました。

概して、委員の発言は、国に理屈付けを求めるものの、住民や国民の命や健康を
守るという発想ではありませんでした。また、福島原発事故で国が定めた20mSv
基準が十分であったのか、その振り返りも行われませんでした。
こんなメンバー選定でいいのでしょうか?

○パブコメについて
先週の金曜日の政府交渉での金子・防災課長とのやりとりは下記のようなもので
した。
・当方:事務局案のOILを所与としても、30km以遠に及ぶ。そうした自治体は防
災計画なしですませるのか。何もしないのか。
・金子氏:そういうわけではない。
・当方:実際に被害が及ぶかもしれない住民、国民が一切意見を言えないのはひ
どいではないか。パブコメにもかけないつもりか。
・金子氏:パブコメにかける。OILなどが固まった段階で、改定防災指針という
かたちにして、それをパブコメにかける。

今日の会合ではパブコメにかけるというような話しは一言も出ていません。この
件については、問合せようかと考えています。

今後、緊急アクションを考えたいと思います。少なくとも、下記については声をあげていきたい
と思います。
<現在、検討されている防災指針に関して>
○50mSv、20mSvの避難基準は高すぎる
○30kmのUPZは狭すぎる
○パブコメにかけるべき
○被災当事者、地域住民のヒアリングの実施を行うべき

なお、原子力規制委員会への質問・意見はこちらから送れます。多くのみなさま、
個別にも声をあげて下さい!
https://www.nsr.go.jp/ssl/contact/

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