【報告&資料: 緊急報告会&政府交渉】原発被災者の権利を守ろう!(その1)
FoE
Japanの満田です。
7/31に、<【緊急報告会&政府交渉】原発被災者の権利を守ろう!「強制」され
る帰還?…避難指示解除と賠償打ち切り>を開催いたしました。
当日は、130名ものみなさまにご参加いただき、ありがとうございました。
福島県南相馬市から大山市議、吉田邦博さん、福島県田村市都城地区から金沢に
避難されている浅田ご夫妻、飯館村の菅野哲さん、前双葉町長の井戸川さん、浪
江から熊谷に避難され伊達で除染に取り組んでおられる桑原さんにもご参加・ご
発言いただき、ありがとうございました。
国会議員としては、吉田ただとも議員、川田龍平議員、阿部知子議員、今回の交
渉のアレンジをしてくださった福島みずほ議員が参加されました。
当日の配布資料は下記の通りです。
プログラム
資料1:要請書「避難者・居住者を問わず、幅広い原発被災者の救済を!」pdf
資料2:避難解除に関する質問書pdf
資料3:避難解除をめぐる情勢pdf
資料4:特定避難勧奨地点制度~指定に際しての理不尽pdf
資料5:現在の避難区域マップ/避難区域の分類pdf
資料6:伊達市の特定避難勧奨地点の状況/政府会合の報告pdf
資料7:首相官邸:「場の線量」から「人の線量」へpdf
資料8:中間指針第二次追補(抜粋)pdf
冒頭、満田から避難区域設定および避難指示解除をめぐる流れ、現在の情勢、避
難区域設定と解除の問題点の概略、賠償との関連性についてお話ししました。
伊達市小国地区などでは、昨年12月に特定避難勧奨地点が解除になり、その3か
月後には賠償が打ち切られました。住民への説明会などは開かれませんでした。
避難した94世帯中81世帯が未帰還ですが、事実上、賠償打ち切りによる「兵糧攻
め」の状態です。
https://dl.dropboxusercontent.com/u/23151586/130731_3_mitsuta.pdf
また、阪上さんからは特定避難勧奨地点の設定時の問題点(地域指定を求める住
民の意見が無視、子ども・妊婦基準など)について、また政府が打ち出している
「人の線量から場の線量」について、除染が限界がみえてきたため、個人線量管
理への切り替えによって、線量が下がらないうちの帰還を正当化し、被ばくを強
要するものであると批判しました。
https://dl.dropboxusercontent.com/u/23151586/130731_4_sakagami.pdf
南相馬市市議の大山さんは、市内各所に加え、生活する場である室内の汚染が深
刻であること、被ばく者援護法のもとに保証されている1mSv以上の認定が、原発
事故被災者には適用されていないこと、人権侵害が生じていることを訴えました。
吉田邦博さんは0.6μSv/時以上の放射線管理区域では厳重な防護が必要とされ、
飲食が禁止され滞在が制限され訓練をうけることになっているのに、現在福島で
は、そこかしこで放射線管理区域でり、飲食がされ、子どもを含む一般市民が居
住していることの矛盾について報告されました。
続いて、青木一政さんから、フクロウの会などが地元のお母さんグループとともに
実施した伊達市の線量測定調査および土壌汚染調査に基づき、除染が終了した地
区においても、除染が住民にまかされている地区においても、線量が高く、土壌
のセシウム濃度が高いスポットがあることについて報告がありました。
田村市都城地区から避難された浅田ご夫妻のお話しはたいへん心をうつものでし
た。同地での土に触れ、農業をする喜び、それが事故で一変してしまったこと、
帰還すること避難をし続けること、その選択肢を保障することが重要であること
が紹介されました。
飯館村村民の菅野哲さんからは、飯館村においては事故後、計画的避難区域に指
定されるまで相当時間が経過し、村民が被ばくにさらされてしまったこと、
20mSv基準によって福島県民が本来であれば法の下に保証されている安全が侵害
されている理不尽について、たいへん重いご指摘がありました。
最後に福田健治弁護士が、原子力損害賠償紛争審査会の中間指針第二次追補によ
り、避難指示解除後賠償打ち切りまでの「相当期間」について、特定避難勧奨地
点においては「3か月」とされていること、この指針の考えは、政府指示による
「避難」することに対する賠償となっているため、政府指示がなくなれば賠償の
根拠もなくなること、本来は政府指示であろうがなかろうが、避難に対する賠償
は行うべきであることについて発言されました。
https://dl.dropboxusercontent.com/u/23151586/130731_8_baisyo.pdf
第二部での政府との対話セッションについては、また後程ご報告させていただき
ます。
--
満田夏花 MITSUTA
Kanna <kanna.mitsuta@nifty.com>
携帯:090-6142-1807
国際環境NGO
FoE Japan/tel: 03-6907-7217 fax: 03-6907-7219
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割り当てられた本の感想文をネットで調べるメンが何人いるだろうか
投稿: きろいぞう 宮崎あおい | 2013/08/20 00:52
いやー、大分昔のことだけれどひどい差別市民達が居たもんです。
そう言えば、京都の市民もそうだった。いや、ごめんなさい、京都の市民と一羽ひとからげにしたら大変失礼だ。
そのごく一部の、ある市民団体、あるいは、特別の意図をもった団体の組織的運動の成果の一部だったようですが。
特に、●新と自ら名乗る人達に多い。日進市もそうです。常識ある普通の市民はこんなことはしませんものね。
日本というのは相変わらず組織的差別市民国家なのですね。
今も続いています。
*****
日進市の祭りで福島の花火拒否「放射性物質まき散らすのか」
http://www.sponichi.co.jp/society/news/2011/09/20/kiji/K20110920001659610.html
愛知県日進市で18日に行われた花火大会で、放射性物質の拡散を心配する市民から苦情を受け、福島県で製造された花火の打ち上げを中止していたことが19日、分かった。東日本大震災の復興支援のため、被災3県の花火を打ち上げる企画だった。福島県の製造業者は「悔しい」と話している。
花火大会は、恒例の秋祭り「にっしん夢まつり・夢花火」の一環で午後6時半から約1時間にわたった。市によると、計2000発が打ち上げられるプログラムの中盤で、「復興」をテーマに岩手、宮城、福島の被災3県の花火業者が製造したスターマインを80発ずつ使用する予定だった。しかし、16日の報道でプログラムを告知したところ、市民から「汚染された花火を持ち込むのか」「花火で放射性物質をまき散らすのか」などの苦情が、メールや電話で市に約20件寄せられた。市や商工会で構成する実行委員会は対応を協議し、「安全性を示すデータがない」として、福島の花火を打ち上げないことを大会前日の17日に決定。愛知県内で製造された花火に差し替えた。
市は「苦渋の選択だったが、市民が不安を感じる状況で打ち上げは難しい」と説明。岩手、宮城両県の花火は予定通り打ち上げられた。
中止された花火は、福島県川俣町にある創業120年近い老舗の菅野煙火店が製造。川俣町は一部が「計画的避難区域」に指定されているが、同店は福島第1原発から約40キロの距離で区域外にある。菅野忠夫社長(77)は「悔しい思いでいっぱい。福島から愛知に避難されている人も多いと聞き、花火を見てもらって元気づけたかった」と話した。
萩野幸三市長は「抗議が相次ぎ打ち上げられなかったことは残念。福島の皆さんには深くおわび申し上げたい」と謝罪。市は「放射性物質を測定し、問題がなければ来年の花火大会で打ち上げたい」としている。
8月には京都市で行われた「五山の送り火」で、岩手県陸前高田市の松の受け入れについて市民から放射性物質の汚染を不安視する声が寄せられるなどして使用を中止した。
[ 2011年9月20日 06:00 ]
投稿: いやー、大分昔のことだけれどひどい差別市民達が居たもんです。 | 2013/09/05 00:38