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2015/04/03

【政府交渉速報】原子力災害対策指針<パブコメ4・3まで>

<転載歓迎>

今日の政府交渉の速報です。のれんに腕押し状態でなんとも煮え切らない交渉
でしたが、パブコメは明日が締め切りです。まずはパブコメでぶつけましょう。
誤認や追加等ありましたらお知らせください。

原子力規制を監視する市民の会 阪上 武

 

*********************************
原子力災害対策指針改悪についての政府交渉

 

規制庁側は、原子力防災担当の若い係長、やや年配の課長補佐と専門官の3名
でした。市民側は30名ほど。岐阜から兼松さん、井戸川さん、崎山さん、福
島みずほ議員も参加されました。

若い係長はモニタリングの担当でしたが、質問に答え切れず、他の2名が主に
対応していましたが、他人事のように公式見解を繰り返すばかりでした。

主に議論になったのは、SPEEDIについて、安定ヨウ素剤の配布について、1日
待って避難の3点です。

 

<SPEEDIについて>

SPEEDIの扱いについては、こちらから、福島の経験を踏まえて、より活用する
方向で検討すべきではないかと質すと、とにかくSPEEDIは不確実でだめだと、
ソースタームがあったとしても、気象の拡散予測が信用ならないと全否定して
きました。

 

それは福島事故とは関係ないでしょうと問うと、事故前から見直しの議論はあ
ったと。福島事故時のSPEEDI予測については、あれは逆解析だから合うのは当
たり前だと。では事故発生直後に逆解析を行いそれを使えばよいではないか、
今回の指針改定で削除となったところにも逆解析を行うと書いてあったと指摘
しましたが、とにかくSPEEDIは不確実だからダメだと繰り返すばかりでした。

 

兼松さんからは、岐阜県が設置した外部専門家会議で、委員から、SPEEDIを使
わないことに対する批判が出たことの指摘がありました。新潟県も予測に基づ
く避難を求め文言を削除しないようにとのパブコメを出しています。SPEEDIの
活用について再検討を求めました。

 

<安定ヨウ素剤について>

安定ヨウ素剤について、プルーム対策として、30km圏外でも配布すべきではな
いかと質しました。規制庁は、プルーム対策は屋内退避が基本だ、ヨウ素剤は
タイミングが難しくプルーム通過の後では意味がない、タイミングや範囲の予
測が困難が困難だと回答。

それでは、UPZ内はどうなっているのかと聞くと、備蓄して配布することにな
っていると。プルームに間に合うのかと聞くと、間に合うかもしれないし、間
に合わないかもしれないと。UPZ外も同じではないか。なぜ配布しないのかと
聞くと、プルームは30kmしか届かないと言い始めました。

 

その根拠となっているシミュレーションがあるのですが、事故の規模を福島事
故の100分の1程度のセシウム100テラベクレルの条件なのです。これは、重大
事故対策の安全目標であり、ここまでの事故しか起こりませんよというもので
はない、避難の想定で使うのはおかしい、少なくとも福島事故規模を想定すべ
きだと主張しました。規制庁は、福島事故を超える事故でも対応できるように
すると言いながら、安全目標を想定に使うので問題はないと矛盾した回答を繰
り返していました。

 

ヨウ素剤配布については、UPZ内について、プルーム通過に間に合うように配
布しろと指針に書くべきではないか、そのために事前配布が必要ならそうすべ
きだ、UPZ外についても同じだ、福島では甲状腺がんが多発しており事故との
関係について検証が必要な状況だ、福島事故の際に、50km圏の三春町では配布
された、今回の改訂は後退ではないかと主張し、UPZ外のヨウ素剤配布を削っ
たことについて撤回を求めました。崎山さんからは、ヨウ素剤は早めに飲める
ようにしておけばよいとのコメントがありました。

 

規制庁は、屋内退避でよいのだと繰り返しました。三春町の件は自治体が独自
でやったもので、今後も規制庁が止めることはないとの回答でしたが、そんな
ことはどこにも書いていません。

 

<OIL2一日待っての避難>

今回、一時移転の判断基準であるOIL2について、基準値の1時間あたり20マイ
クロシーベルトという通常の400倍程度の放射線量を観測してもすぐには避難
できず、一日待ってまだ20マイクロシーベルトを超えたらようやく避難開始と
なるとの文言が加わりました。即時避難の判断基準であるOIL1は毎時500マイ
クロシーベルトであるので、事故により、毎時490マイクロシーベルトが観測
されてもすぐには避難できず、そのまま線量が下がらなくて恐ろしく高い線量
が続いたとしても一日待たないと避難できないことになります。

 

一日待ての指針が高いレベルの被ばくを住民に強いることになるのではないか
と質しました。規制庁は、いや実際にはきめ細かく測って対応するだろうから
そんなことにはならないはずだと涼しい顔。だったらそのように書き直せと、
一日待てについても撤回するように求めました。

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