【尿検査】地域の協力により見えてきた内部被ばくの実態
※フクロウの会の年次報告パンフレットを作製しました。その中からいくつかの記事の抜粋を紹介します。
地域の協力により見えてきた内部被ばくの実態
各地域の連携で尿検査を進めたことにより、呼吸や食品などからセシウムを取り込んでいる実態がより明確な形で分かるようになって来ました。
下図は最近の約3年間分の尿検査の結果を地域別にまとめたものです。
東京・埼玉では尿検査で検出される人は全体の約20%です。検出された人のセシウムのレベルは0.1ベクレル/L以下の人が大半で、高い人でも0.1~0.2ベクレル/Lの範囲です。それに比べて福島県では尿検査で60%弱の人が検出され、検出されたセシウムのレベルは0.1~0.6ベクレルの範囲に分布しており、高い人では0.6~0.8ベクレル/Lの方もいます。つまり福島県では尿検査で検出される人の割合も多く、また検出されるレベルも東京・埼玉と比べて高いということになります。栃木県北部や宮城県南部も福島県と同様の傾向にあります。
まだデータが少なく確実とは言えませんがやはり土壌汚染の高いところでは、体内にセシウムを取り込むリスクが高いと言えます。引き続きこうしたデータを収集してゆくと同時に地域の人々にこの状況を知ってもらい、体内にセシウムなどの放射能を取り込まないよう周知する活動を広げてゆきたいとかんがえています。
※尿検査はちくりん舎(NPO法人市民放射能監視センター)の協力を得て行っています。ちくりん舎での尿検査では検出限界は実際のところ0.03~0.07ベクレル/L程度(尿検体2Lの場合)となっています。
詳しくはフクロウの会年次報告2015をご覧ください。
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