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2018/11/22

やりました!規制委・関電火山灰過小評価を認めバックフィット検討へ

やりました!!!!

関電の原発の火山灰評価について、先ほど終わった原子力規制委員会会合におい
て、関電の過小評価を認定し、規制対応について規制庁に指示を出しました。新
知見によるバックフィットははじめての事例になるのではないでしょうか。猶予
期間などなく直ちに原発を止めて再審査させることが次の焦点です。


http://www.nsr.go.jp/disclosure/committee/kisei/00000387.html

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鳥取大山(だいせん)の大山生竹噴火による火山灰(DNP)について、規制庁
の委託研究により、関電の過小評価が指摘され、昨年6月に規制庁は関電に調査
を要請しました。

問題となったのは、京都市越畑地区の火山灰層です。関電は調査により、越畑の
最大26センチの火山灰層がDNPであることを認めながら、流水に再堆積であ
り、この地層により層厚を評価することはできないとの見解を示しました。

関電の評価では、越畑地区の層厚は約1センチにすぎず、噴火規模は噴出量4~
5キロ立方で、その場合、審査結果を変える必要はありません。これに対し、規
制庁はDNPの最大層厚は26センチであるとし、意見対立が続いてきました。
この間、私たちは私たちなりの調査により、関電の調査を批判する見解を示し、
規制庁にも送り、また、規制庁の担当者と直接の意見交換も行ってきました。

11月16日の規制庁交渉報告

http://www.jca.apc.org/mihama/saikado/rep_nra181116.pdf

規制庁は2度の関電との意見交換会と自ら行った現地調査を踏まえて報告をまと
め、本日公表しました。結果は、越畑のDNPは25センチであり、シミュレー
ションにより噴火規模は噴出量12.2キロで概ね再現できたというものです。

本日の規制委での議論では、石渡委員が規制庁の見解が妥当であるとし、委員全
員が、これを新知見と認めました。更田委員長は、その場で規制対応について早
急に検討するようにと、規制庁規制部に指示を出しました。

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関西電力は大飯原発や高浜原発の火山灰の影響について、設計層厚を10センチ
で審査を通し、機器への影響評価を行っています。鳥取県大山の噴火については、
噴出量5立方キロを想定したシミュレーションにより原発サイトで約9センチと
の結果を示し、設計層厚10センチを正当化していました。

これが噴出量12.2立方キロとなれば、単純比例計算でも、原発サイトの層厚
は22センチを超えます。大飯原発や高浜原発では、建屋や屋根に火山灰が積も
ったときの重量の評価やフィルター交換の評価において、10センチの想定しか
していません。

高浜原発では20センチを超えたらタンクの屋根が重みでつぶれてしまうおそれ
があります。また、大飯原発でも高浜原発では、いま、年末を期限に、火山灰濃
度の計算方法の変更による再評価と改造工事が行われていますが、その前提は層
厚10センチのままです。20センチを超えると火山灰濃度がぐっと上がり、フ
ィルター交換が間に合わないおそれがあります。

いずれにしろ再評価、再審査が必要です!

新知見により原発の安全性に疑義が出た場合の対応について、保安院時代は動か
しながら再審査(バックチェック)でしたが、規制委になり、止めて再審査(バ
ックフィット)に変わりました。大飯原発は動いています。猶予期間を設けるこ
となどせずに、すぐに停止措置をとらせることができるかどうかが焦点です。止
めて審査があたりまえ!しっかりと監視していきましょう。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

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