関電原発の大山の火山灰評価・設置変更許可は必至の流れに
みなさまへ(拡散希望)
本日、関電原発の大山の火山灰評価について、規制委と関電の意見交換会があり
傍聴してきました。、
火山灰の層厚について、規制委の命令により関電が再評価を行い、大山生竹噴火
(DNP)の噴火規模を11キロとしたシミュレーションにより、高浜原発では、
最大層厚が20センチを超えるとの評価結果を出しました。
審査に用いる設計層厚は現状では10センチです。これが20センチ超となれば、
荷重の評価やフィルタ交換の手順を含めて変更が必要となります。設置変更許可
から取り直さなければなりません。
しかし関電は、そもそも大山生竹噴火(DNP)レベルの噴火が発生する可能性
は十分に小さいとし、高浜、大飯、美浜原発などの設計層厚は、現状の10セン
チで変えなくてもよい、設置変更許可申請についても出すつもりはないと主張し
ました。
関電は、すでに許可をとっている申請において、噴火規模約20キロの大山倉吉
噴火(DKP)については、突出して大きく、この規模の噴火はその前は30年
前であり、滅多に発生しないという理由で、シミュレーションの評価から外して
いました。関電は、11キロレベルに引き上げられた大山生竹噴火(DNP)に
ついても、同じく突出して大きいので対象から外してよいというのです。
関電の説明は、5万年前の大山倉吉噴火と8万年前の大山生竹噴火は、高噴出期
に発生した一連の噴火だというものです。しかし、今日の説明では、現在は高噴
出期ではないとの理由を説明することはできませんでした。
これに対し規制庁側は、関電の再評価結果を概ねよしとし、既に出している設置
変更許可のときとは考え方が違うことを確認したうえで、規制委員会の定例会合
において、規制庁から規制委員会に報告するが、その場で設置変更許可申請を求
めることになるかもしれないと述べてました。
会合の後のぶら下がりで、規制庁の大浅田氏は、委員が決めるので何ともわから
ないが、変更許可申請を求めることになるでしょうと述べていました。設置許可
のやり直しは必至だと思われます。
問題は、その際に、猶予期間を設ける可能性があることです。
火山灰対策については、昨年末を猶予期限とした対策が一旦終わっています。関
電の場合は、途中で10センチではだめということがわかっていながら、規制庁
が関電に助け舟をだし、10センチを前提とした対策で、許可を出してしまって
います。もう猶予はいりません。
関電は非常用ディーゼル発電機のフィルタ交換について、火山灰は60センチま
で大丈夫などとうそぶいています。しかし、その想定は、1台のディーゼル発電
機に5人を配置し、20分でフィルタの交換と1秒回に2回の割合でフィルタ叩
き続ける清掃を行い、これを24時間ずっと続けるという殺人的なやり方です。
こんなことはもちろん不可能です。
設計層厚を引き上げたうえで、荷重についてもフィルタ交換についても、設備機
器の補強・改造やフィルタの増備など含めて対策が必要で、その間は原発をとめ
ておかなければなりません。
ぶら下がりで大浅田氏は、規制委は設置変更許可申請を求める命令を下すことが
できると述べました。これを猶予期間なしに行えば、事実上の停止命令になるで
しょう。規制委がやるべきことはこれだと思います。
阪上 武
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