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2020/01/29

田村バイオマス訴訟第2回法廷が開かれました

1月28日福島地裁において田村バイオマス訴訟の第2回法廷期日が開かれました。法廷では双方の提出書類の確認の後、裁判長から原告側が主に訴えているHEPAフィルタの問題は突き詰めていうとどういうことかという旨の質問がありました。それに対して坂本弁護士からは

①設備規模の問題、プレフィルタがないためフィルタの目詰まりしやすい、ダクト内でフィルタ交換すると言っているがスペースが狭いなど、要はHEPAフィルタの性能が発揮できないということだ。

②今回提出した準備書面に詳しく記載した。

③被告弁護側からの答弁書で説明資料は概要図であり、原告側からの批判は当たらないと言っているが、それならば詳細設計図を開示して原告側の指摘に対して説明して欲しい。

との発言がありました。

それを受けて、裁判長は被告側弁護士に対して、それでは被告側で設計図をもとに反論しますかとの問いかけがあり、被告側弁護士はそれを了承しました。

次回の法廷期日は3月24日13時10分からと決まりました。

裁判終了後、市民会館で報告集会が開かれました。集会には約30名の方が集まりました。宮城県黒川や石巻市から放射能ごみ焼却の運動をする市民や、飯舘村村会議員の佐藤八郎氏、福島原発告訴団長の武藤類子氏などの出席もあり、この問題への注目が徐々に広がっている感じを受けました。

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報告集会では坂本弁護士からあらためてこの裁判の趣旨についての説明がありました。

その後、ちくりん舎の青木から、今回証拠書類として提出した「田村バイオマス発電設備のHEPAフィルタについて」という文書で田村バイオマス発電のHEPAフィルタが偽物であるという根拠についての解説がありました。

田村バイオマス発電施設におけるHEPAフィルタについて

技術的に見れば田村BEのHEPA設備は全く住民だましのお飾りであることがますます明らかになっています。次回法廷で被告側は詳細図面などをもとに説明をすることを裁判長の前で約束しました。どのような説明が出てくるのか、注目されるところです。

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2020/01/23

福島県「聖火リレーコース線量調査」が示す放射能汚染状況

福島県は1月21日「聖火リレールートにおける環境放射能モニタリング結果」を発表しました[1]。その結果によれば、車道では「平均値は0.04~0.15マイクロシーベルト。測定地点の最大値の0.46マイクロシーベルトは郡山市で記録された」、沿道では「区間の平均値は0.04~0.25マイクロシーベルト。測定地点の最大値の0.77マイクロシーベルトは飯舘村だった」と報道されています。また飯舘村沿道の0.77マイクロシーベルト地点にかんして「ここに4時間滞在した場合の追加被ばく線量は0.003ミリシーベルトで、国の目安の年間1ミリシーベルトと比べて問題ない」との説明があったと報じられています。[2]

[1] 「東京2020オリンピック聖火リレールートにおける環境放射能モニタリング結果情報」
https://www.pref.fukushima.lg.jp/site/portal/torch-mon-detail.html

[2]聖火リレー「問題なし」 福島県が放射線量を測定 河北新報2020.1.22
https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/202001/20200122_61002.html

これだけでは実態が良くわかりません。福島県発表のデータにもとづいて分析をしてみました。

先ず注目すべきは飯舘村の沿道の放射線レベルが極めて高いことです。下図が飯舘村の沿道調査個所合計404地点の線量の分布を示します。

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図1 飯舘村沿道

福島県発表では平均は0.25μSV/hです。コース全体の平均が「汚染状況重点調査地域」にあたる0.23μSv/hを超えています。この値以上であれば国の責任で除染が必要な地域として指定される場所です。既に除染は「完了した」としているわけですがこのコース全体が依然として国が定める除染対象区域であることになります。図1からも分かるように0.2μSv/h未満の場所は半分以下の188箇所(47%)です。約半分の場所が国が決めた除染の基準を現在でも満たしていないことになります。

最高の値である0.77μSv/hについて福島県は「ここに4時間滞在した場合の追加被ばく線量は0.003ミリシーベルトで、県は国の目安の年間1ミリシーベルトと比べて問題ない」と説明したと報じられています。しかしここは住民が住んでいる場所です。4時間だけ滞在しているわけではありません。年間で計算すれば6.57mSvに相当します。しかもこれは飯舘村のメインロード脇です。更に放射線量の高いところはいくらでもあります。これが除染が完了し避難指定が解除された飯舘村の現実です。

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図2 川俣村沿道

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図3 葛尾村沿道

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図4 南相馬市沿道

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図5 福島市沿道

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図6 郡山市沿道

図2から図6は今回の調査で比較的レベルの高い場所の線量の頻度分布です。人口の集中する福島市や郡山市でも0.2μSv/hの場所があります。低線量被ばくの影響は確率的です。線量が比較的低くとも被ばくする人口が増えればそれだけがんやその他の疾患になる人数は増えます。このことを考えれば「聖火リレー」は「問題ない」などと言うのは、オリンピックありきで、そこに住んでいる住民への配慮などしていないという姿勢の表れではないでしょうか。

今回の福島県の調査では聖火リレーコースのみに限定し、かつ地上1m高での空間線量率のみを測定しています。このため周辺住民の居住場所の実態やホットスポットの存在を見落としています。地上1cmの線量や土壌サンプリングによる土壌汚染密度の測定が必要です。

繰り返しになりますが聖火リレーコースは住民が住んでいる場所です。4時間滞在で0.003mSvであれば、住民にとっては年間6.57mSvとなります。聖火リレー時の滞在だけを問題にして住民の年間被ばくを無視することは住民の被ばくへの極めて不当な軽視であると考えます。

空間線量率による外部被ばくだけの評価も問題が大きいと考えます。聖火リレーが行われるのは3月下旬です。春先の乾燥時等に粉じんの吸入による内部被ばくを警戒すべきです。特にランナーや沿道での子どもの応援などに対しては放射能を含んだ粉じんの吸い込みをしないよう注意喚起が必要と考えます。もちろんこれも聖火リレーの時だけが問題ではありません。住民にとって放射能を含んだ粉じんを吸い込まないよう常に注意が必要となります。

安倍政権は「復興五輪」と称して聖火リレーのスタート地点をJビレッジにするなどオリンピックブームによってあたかも原発事故の被害は一掃され復興が進んでいるかのように国内外に発信しようとしています。

しかし今回の福島県の聖火リレーコース調査からでさえ、「復興五輪」と称するオリンピックの開催に無理があることを明らかにしたといえるのではないでしょうか。

 

 

2020/01/09

2・15(土)止めよう!放射能のばら撒き~除染ごみ焼却と木質バイオマス発電を考える~(第2弾)

学習交流集会in郡山2020
止めよう!放射能のばら撒き~除染ごみ焼却と木質バイオマス発電を考える~(第2弾)

●日時:2020.2.15(土)13:20~16:30 13:00開場
●場所:郡山市ミューカルがくと館(1階 大ホール)
郡山駅前から麓山経由大槻行き、または、休石行き「開成山プール」下車。もしくは、さくら循環虎丸回り「総合体育館前」下車。各所要時間は、約10分 
Tel:024-924-3715 
郡山市開成一丁目1番1号

●参加費無料(会場カンパをお願いします)
●共催:NPO 市民放射能監視センター(ちくりん舎)・放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会

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チラシはこちらからダウンロード できます

 

【第1 部 放射能ごみ焼却と環境破壊を考える】
●報告1 和田央子さん(放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会)
●報告2 青木一政さん(ちくりん舎)
●ゲストトーク 満田夏花さん
「地球規模での森林破壊につながる大規模バイオマス発電」

【第2部 各地からの報告】
●福島県飯館村(放射能汚染の現状)
●長野県東御市(バイオマス発電計画に対する取り組み)
●宮城県大崎市(汚染廃棄物焼却中止を求める訴訟の状況)
●福島県田村市(バイオマス発電訴訟の状況)
●全体討論 

【開催に当たって】
 目前に迫ったオリンピック聖火リレーは、福島県楢葉町にあるJビレッジをスタートに全国を回ります。Jビレッジは、9年前、福島原発事故の大混乱の中、収束作業にあたる東電関係者、警察、消防、自衛隊などの対応拠点になった場所です。このことに象徴されるように、政府や福島県は、東京オリンピックを「福島原発事故からの復興」、「安全でクリーンな福島」を世界中に発信する一大キャンペーンとして行おうとしています。未だに人が住めない帰還困難区域がある常磐線富岡~浪江間を再開させることも決定しました。
 しかし、福島原発事故の汚染被害の現実は、現在においても深刻です。避難指定解除は住民の合意を得ないまま進められ、避難者はまだまだ放射線量の高い地域にやむなく「帰還」するか、さもなければ賠償や支援を打ち切られ、経済的・社会的に厳しい状況に置かれたまま、避難や移住を余儀なくされています。
 莫大な予算をつぎ込んで行われた除染の後始末も同様です。環境省は膨大な量の除去土壌を「リサイクル」と称して公共事業に使おうと計画しています。中間貯蔵施設では、公共事業にも使えない高濃度の除去土壌・焼却灰を最終的に溶融し減容化するための灰溶融炉の建設も進んでいます。そこで発生する溶融スラグは数十億ベクレルに達するとされています。
 国は、再生可能エネルギーとして福島県内各地で木質バイオマス発電の建設を進めていますが、燃料に使われるのは除染をしていない森林伐採木です。除染をしない代わりに間伐に補助金を出し、バイオマス燃料への利用を進めています。汚染木から生じたセシウムの濃縮された灰は、建設資材として再利用される予定です。
 各地でこうした放射能ごみのバラマキに反対する声が上がっています。本学習交流集会では、こうした放射能ごみのバラマキの裏側にあるものについて考え、各地での実態を共有し、放射能拡散政策を止めるための一助にしたいと考えています。多くの方々の参加をお願いします。

●2月16日(日)に、オプショナル・ツアーを計画中です(復興記念公園、双葉アーカイブなど)。
詳しくは、ちくりん舎または、放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会へお問い合わせください。

【問合せ】
●ちくりん舎     lab.chikurin@gmail.com   Tel&Fax  042-519-9378
●放射能ごみ焼却を考えるふくしま連絡会  stopsyokyakuf@yahoo.co.jp

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