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2023/07/21

新たな審査パブコメセミナーやります!老朽炉の中性子照射脆化問題で欠陥を取り繕う規制緩和の動き??

みなさまへ(拡散希望)

 

GX法のうち原発の運転延長を実行するための規則案や審査基準案がパブコメにかかっています。気になっているみなさんも多いと思います。文例集は鋭意作成中です。少しお待ちください。

 

検討の過程で、原子炉圧力容器の中性子照射脆化について、監視試験片がなくなるという問題を取り繕うために、事業者の意向を取り込んで、こそこそと審査基準を緩和しようと動いていることが明らかになりました。規制の強化どころか緩和です。この問題を深堀りすると、老朽原発の致命的な欠陥が見えてきます。この問題を含めてパブコメセミナー(主催:FoE)を開催します。ぜひご視聴・ご参加ください。

 

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パブコメセミナー:老朽原発の審査基準など

https://foejapan.org/issue/20230718/13536/

<第1回>7月20日(木)18:00-19:30 講師:まさのあつこさん(ジャーナリスト)

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZ0qcuCuqDMsGdV8mooZDBzZm9Y7ZHhFE7tS

<第2回>7月22日(土)11:00-12:30 講師:井野博満さん(東京大学名誉教授)

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZUlf-mvqz4uGty6LxMVVorJZ7Xih9GncbDg

<第3回>7月29日(土)14:00-15:30 講師:阪上武さん(原子力規制を監視する市民の会)

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZAtceCqrTMtGNDLBLOpIWxpU1UMZjnRlqud

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審査基準の変更は2点あります。

 

  • 変更1● 監視試験片を取り出し評価を行うタイミングを照射量に応じたものに

 

現行の高経年化評価ガイド

40年目の評価では30~40年のできるだけ遅い時期に、50年目の評価では40~50年のできるだけ遅い時期に取り出し試験を行うことを要求

新たな審査基準案

電気協会の規格に従い照射量に応じて取り出し試験を行うことを要求

 

★これにより、停止期間中は短い停止も含めて除外されるので、取り出し試験の間隔は広がります。「10年以内」となった評価期間の間に取り出し試験が行われない可能性も出てきます。停止期間中は中性子照射脆化が進まないことが前提になっていますが、これについては専門家からも疑問の声がでています。

 

  • 変更2● 加圧熱衝撃評価に「損傷のおそれがある場合」との条件を追加

 

現状の高経年化評価ガイド(中性子照射脆化の要求事項)

○加圧熱衝撃評価の結果、原子炉圧力容器の評価対象部位において静的平面ひずみ破壊靱性値が応力拡大係数を上回ること。

新たな審査基準案 (中性子照射脆化の要求事項)

〇加圧熱衝撃により原子炉圧力容器が損傷するおそれのある場合、加圧熱衝撃評価の結果、原子炉圧力容器の評価対象部位において静的平面ひずみ破壊靱性値が応力拡大係数を上回ること。

 

新たな審査基準案で追加された部分「加圧熱衝撃により原子炉圧力容器が損傷するおそれのある場合」は、損傷のおそれがない場合は加圧熱衝撃の評価は必要ないとも読めます。追加は認められないと思います。

 

新たな審査についての規制委検討チームの会合において、電気事業者側は「BWRプラントで想定される照射量はPWRに比べて2桁程度小さく、想定される運転期間における照射量の領域において十分なデータが取得されている」と主張し、評価の見直しを要求しています。

 

背景に、監視試験片がなくなる問題があります。BWRの東海第二原発では、運転開始時に入れた4つの監視試験片のカプセルを、40年目の審査までにすべて取り出していたことが国会答弁で明らかになっています。50年目には取り出す試験片はないのです。今回の変更は、この問題を救済するためのものではないかとの疑念が生じます。

 

★この件について規制庁は、東海第二原発では使用済の監視試験片から「再生試験片」をつくって入れてあるので問題ないとしています。しかし監視試験片の部位のうち、溶接の熱影響部については再生試験片をつくることは困難であることを電気事業者も認めています。溶接の熱影響部の試験片がなければ必要な試験を行うことはできません。それで既に「十分なデータが取得されている」などと主張しているのではないでしょうか。

 

★「十分なデータが取得されている」とある「データ」には、加速照射試験が含まれているはずです。炉心に近いところに置いた試験片は照射量が多く、60年を超える分の照射を受けているというのです。しかし、これまで敦賀1号炉や福島原発における評価結果から、加速照射による脆化の評価では、通常の照射より低い値しか出ず、過小評価になることが明らかになっています。「十分なデータが取得されている」とはいえないのです。

 

★電気事業者は今回BWRプラントを問題にしていますが、同じ問題がPWRプラントにもあります。川内原発1号炉は、6つ入れた試験片のカプセルのうち、既に5つを取り出しており、残りは1つしかありません。高浜原発では、運転開始時に8つの監視試験片のカプセルを入れてありますが、母材だけのカプセルと溶接部だけのカプセルがあり、交互に取り出しているといいます。10年毎に取り出し試験を行っても、部位ごとでは20年毎になってしまいます。これが基準に合致するのかという問題もあります。

 

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パブコメセミナー:老朽原発の審査基準など

https://foejapan.org/issue/20230718/13536/

 

先般の国会でGX脱炭素電源法(原発回帰の束ね法)が成立しました。これに伴い、原発の運転期間を原則40年とする規定が「原子炉等規制法」から削除され、30年を超える原発の「長期施設管理計画」の認可に関する規定が盛り込まれます。

従来から30年超の原発に対する10 年ごとの劣化評価は、高経年化技術評価として行われてきました。今回、これが法律に格上げすることになります。

現在、長期施設管理計画の審査基準など一連の文書が、パブコメ(一般からの意見募集)にかけられています。

しかし、老朽原発の評価や審査は一筋縄でいくものではありません。規制委員会の審査で老朽原発の安全は守られるのでしょうか。

このたび、オンラインでパブコメセミナーを開催いたします。ぜひご参加ください。

 

<第1回>

日時:2023年7月20日(木)18:00-19:30

講師:まさのあつこさん(ジャーナリスト)

申込:以下からご登録ください。

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZ0qcuCuqDMsGdV8mooZDBzZm9Y7ZHhFE7tS

 

<第2回>

日時:2023年7月22日(土)11:00-12:30

講師:井野博満さん(東京大学名誉教授)

申込:以下からご登録ください。

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZUlf-mvqz4uGty6LxMVVorJZ7Xih9GncbDg

 

<第3回>

日時:2023年7月29日(土)14:00-15:30

講師:阪上武さん(原子力規制を監視する市民の会)

申込:以下からご登録ください。

https://us02web.zoom.us/meeting/register/tZAtceCqrTMtGNDLBLOpIWxpU1UMZjnRlqud

 

※パブコメはこちらから。

 

1)脱炭素社会の実現に向けた電気供給体制の確立を図るための電気事業法等の一部を改正する法律の一部の施行に伴う実用発電用原子炉の設置、運転等に関する規則等の改正案等に対する意見公募について(締切:2023年8月4日)

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198023101&Mode=0

 

2)実用発電用原子炉の長期施設管理計画の記載要領(案)に対する意見公募について(締切:2023年8月3日)

https://public-comment.e-gov.go.jp/servlet/Public?CLASSNAME=PCMMSTDETAIL&id=198023204&Mode=0

 

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