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2024/02/01

<要請行動報告>能登半島地震により原子力防災の欠陥が露呈 原発を動かすべきではないと要請行動

私からも報告させていただきます。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

 

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みなさまへ(拡散希望)

 

能登半島地震により原子力防災の欠陥が露呈

原発を動かすべきではないと要請行動

https://kiseikanshi.main.jp/2024/02/01/1222233/

 

原子力規制庁から驚きの回答

規制庁「自然災害のあとに原子力災害に対応すればよい」「指針の見直しはしない」

市民側「放射線防護の放棄ではないか」「被ばくを我慢しろということか」

規制庁「被ばくの可能性はある」「被ばくゼロの考え方を持っていない」

 

1月31日、能登半島地震により原子力防災の欠陥が露呈したためこれ以上原発を動かすべきではない、という趣旨の要請書を提出しました。呼びかけは国際環境NGO

FoE

Japanと原子力規制を監視する市民の会。全国から163団体、1373名の賛同がありました。参議院議員会館の会場には、市民やメディアら約30名、全国からオンラインでの参加者を含めて100名以上が集まりました。

 

要請書

https://kiseikanshi.main.jp/2024/01/20/20440/

 

東京新聞:実効性を欠いた原子力災害対策指針…市民団体が原発停止を要請 規制委の山中 委員長は「指針見直し必要ない」

https://www.tokyo-np.co.jp/article/306518

朝日新聞:「避難計画は非現実的」 原発の停止求め、市民団体が首相らに要請 [能登半島 地震]

https://digital.asahi.com/articles/ASS106DNCS10ULBH00H.html

 

会場には島根から芦原さん、石川から中垣さんが駆け付けました。オンラインで、石川の北野さん、宮城の日野さん、新潟の武本さん、福井の石地さん、大阪の島田さん、茨城の大石さん、佐賀の石丸さんに発言いただきました。鹿児島の鳥原さんからメッセージをいただきました。

 

また、会場には立憲民主党の逢坂誠二議員、鎌田さゆり議員、社民党の大椿ゆう子議員、共産党の岩淵友議員が駆付けました。設定をお願いした社民党の福島みずほ議員は北陸電力への申入れで富山でした。

 

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署名提出先は原子力防災会議の議長でもある岸田首相と原子力規制委員会の山中首相でした。要請書の受取りに来た原子力規制庁と内閣府原子力防災担当と事前質問書に従って1時間ほど意見交換を行いました。

 

冒頭で珠洲市在住の北野進さんから、「珠洲市には原発計画があった、原発事故があれば全国から応援に誰も来ることはできなかった、孤立して放射能汚染にさらされる、道路はズタズタ、海や空からの避難もできず、悲惨な原発震災となったであろう、避難訓練は住民を欺くものだった、被害の実態と向き合って欲しい」との訴えがありました。

 

能登半島地震において原子力災害対策指針の欠陥が明らかになったが原子力規制庁としての受け止めを聞きたい、との事前質問について規制庁から、「規制委において、自然災害と原子力災害との複合災害に際しては、人命最優先の観点から、まず自然災害に対する安全が確保されたあとに原子力災害に対応することが重要であるという考え方が示された」「能登半島地震を踏まえて原子力災害対策指針を見直すことは考えていない」との驚きの回答がありました。

 

市民側から「被ばく防護は放棄するのか」との質問が飛ぶと、規制庁は否定せず、「被ばくの可能性はある」「被ばくをゼロにするという考え方を我々は持っていない」と、被ばくを前提とした開き直りの回答がありました。北野さんは、「避難が非現実的であることが明らかになった中で、被ばくをしろと言うのか!?」と怒りをあらわにしました。島根から参加された芦原さんは、「現状でも、UPZ(30キロ圏)は被ばくを前提とした計画となっている、これは無用の被ばくであり人権侵害だ、複合災害になればもっとひどい被ばくが強いられることになる」と述べました。

 

規制委が原子力災害対策指針における放射性防護の考え方を変える必要はないとしている点も問題になりました。規制庁は、規制委で決まった屋内退避の解除についての検討は、能登半島地震への対応ではないといいます。1月17日の規制委の会合でそのようになったとのことですが、このとき、規制委の山中委員長以外の委員らは、能登半島地震を踏まえた見直しについて言及していました。

 

避難ができない、屋内退避もできない状況があるのに、なぜ変える必要はないのか。内閣府の原子力防災担当は、屋内退避ができなければ、近くの自然災害用の避難所に避難して、そこで防護措置をとっていただく、複数の避難経路を設定するとか、道路が使えなければ海や空からの避難を行うといった複合災害に対応する措置を検討していると回答しました。

 

しかし現実には、孤立して避難所もない、避難所が満杯でビニールハウスに避難したなどの事例もあります。PAZ(5キロ圏)については、放射能放出前の避難ができなければ、場合によっては急性障がいが生じるレベルの被ばくが強いられるおそれもあります。

 

さらに、孤立した集落に対して逆に生活物資を送らなければならない場合に、放射能が高い状況で支援ができるのか、そのようなことが放射線防護の考え方のどこに書いてあるのかといった指摘もありました。石川から駆け付けた中垣さんは、「自然災害を優先すれば、自治体の職員に多大な被ばくを強要することになる、他県の救急車を多数みたが、放射能で行けないときはどうするのか」と指摘。複数の避難経路や海や空からの避難についても、それができないことが現実によって示されたというのが北野さんからの指摘でした。

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