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2024/07/29

むつ中間貯蔵 むつ市へ申入れ・宮下知事が今晩にも安全協定締結表明との速報

みなさまへ(拡散希望)

 

むつ中間貯蔵について、青森県宮下知事が本日(7/29)夜に記者会見を開き、安全協定締結表明との速報が流れました。

https://www.daily-tohoku.news/archives/247864

 

本日(7/29)午後には、栗橋さんや野坂さんはじめ、むつのみなさんが、「むつ中間貯蔵施設・使用済核

燃料搬入反対現地実行委員会」として、県民説明会を踏まえて、安全協定の再考を求めるむつ市への申入れを行います。

 

県民説明会では、50年後の搬出先が不明であること、核燃料サイクル事業が、見通しが立たない状況であることから、むつが核のゴミ捨て場となる可能性があり、安全協定の締結及び搬入は実施すべきではないとの意見が多数を占めました。国や東電から県民の不安を払拭する回答はありませんでした。

 

先週の7/23には、宮下知事が東京に来て、事業者(RFS)及び親会社(東電と原電)の3社から「事業の継続が困難になった場合は搬出する」旨の覚書について合意を取り付けたとの報道が流れました。その後、経産大臣とも会い、その場で斎藤経産大臣は、搬出先は六ヶ所再処理を想定、エネルギー基本計画に書き込むと述べました。

前者については、事業の継続が困難な場合がどういうケースに該当するのかについては、東電の小早川社長が検討すると説明したとのことです。なぜ東電が考えなければならないのか意味不明です。

施設外の搬出先は「一義的には(搬出元の)発電所」との見方を示した、とのことですが、原電については、敦賀2号機は廃炉が迫られ、会社の存続が危ぶまれる状況です。

東電についても、自身が述べたように、柏崎刈羽原発の再稼働及びプルサーマルの実施について、地元の信頼関係が築けていない状況です。覚書は意味がないと思います。

後者については、六ヶ所再処理が50年後に稼働しているのかという問題があります。六ヶ所再処理の寿命については6月5日に私たちが経産省と規制庁と交渉したときにも問題になりました。経産省の回答は

「20年30年経つと劣化が進むこともあるが、部品の交換、装置の交換によって安全を確保して検査に合格することを前提に、40年を超えて運転することもありうる」というものでした。

 

しかし、六ヶ所再処理工場は、実際の使用済み核燃料を用いたアクティブ試験を実施してから既に18年が経過しています。放射能に汚染され、アクセスが困難なレッドセルと呼ばれる区画も多数存在し、耐震評価の見直しによる安全対策工事もできないことが、核燃訴訟で明らかになっています。

18年が経過して劣化が進んでいますが、レッドセルには近づくことができず、部品や装置の交換などできないと思います。そのような区画が多数存在する状況で、ここからさらに50年以上操業することはとてもとてもできないでしょう。

 

むつ中間貯蔵の操業を認めるべきではないことを改めて訴えたえたいと思います。

 

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

2024/07/27

8・9ちくりん舎オンライン学習会・懇談会-放射能拡散や事故多発の木質バイオマス発電のいま

●日時:8月9日(金)19:30~21:30 (開場:19:15)

●形式:ZOOMを使用したオンライン学習・懇談会

●参加費:無料

●参加申し込み:事前登録が必要です。こちらから必要事項を記入の上申し込んでください

●内容概略(予定)

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①メイン報告:長野県東御市木質バイオマスの現状について・・木質バイオマスチェック市民委員会

②報告1:矢板市のバイオマス発電計画と反対運動の現状

③報告2:埼玉県小鹿野町のバイオマス発電計画と反対運動の現状

④報告3:福島県飯舘村のバイオマス発電の現状

⑤質疑と懇談

 

各地の木質バイオマス発電所で爆発・火災など事故が相次いでいます。更にほとんど報道されないのが放射能汚染木を燃やすことによる周辺への放射能拡散です。

長野県東御市の木質バイオマス発電所-信州ウッドパワー㈱では焼却灰のセシウム濃度が昨年6月から上昇を始め、以前は100Bq /kg程度だったものが、本年1月にはついに800Bq/kgを超える事態になりました。リネン吸着法による監視でもセシウムが検出されました。

地元で測定・監視活動を続けている木質バイオマスチェック市民委員会からお話ししていただくとともに、各地の状況を共有して、放射能の拡散を止め、火災・事故などの被害を防止するために市民として何ができるか、意見交換を行いたいと思います。

※近くでバイオマス発電計画があり不安だ、既に稼働しており困っているなどの方からの参加、連絡も歓迎します。

 

2024/07/20

<賛同8675筆65団体>むつ中間貯蔵への搬入中止を求める東電への緊急要請

みなさまへ

 

19日午後、むつ中間貯蔵への搬入中止を東電に求める緊急要請行動を実施しました。

東電本社正門前にて横断幕を広げてアピ―ルを行い、東電社長あて要請書を提出しました。9日間という短い期間でしたが、8675筆65団体の賛同をいただきました。ありがとうございました。要請行動には新潟から桑原三恵さんと本間永子さんが駆け付けてくださいました。

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・使用済み核燃料の発生者として東京電力は第一義的な責任を負わなければならない

・むつ中間貯蔵は搬出先を示すことができず、核のゴミ捨て場となるおそれが高い

・住民をだまし討ちにするようなやり方でむつへの搬入を強行すべきではない

・行き場のない核のゴミをこれ以上増やさないためにも柏崎刈羽原発は再稼働すべきでない

 

といった訴えがありました。

 

東京新聞

https://www.tokyo-np.co.jp/article/341135

 

原子力規制を監視する市民の会

阪上 武

 

2024/07/19

都留文科大「環境社会学」講座で特別講義をしました

 7月11日、都留文科大で20代の若者に特別講義をしました。同大学の神長唯教授の「環境社会学 Ⅰ」講座の1コマ90分の授業を外部ゲスト講師として招聘いただきました。貴重な機会を与えてくださった神長唯教授にはあらためて感謝したいと思います。

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講義のタイトルは「福島原発事故と市民科学」と決めましたが、講義内容を準備するにあたって大変苦労しました。受講者は10歳代後半から20歳代前半。しかも、同大学は主として教員養成に力を入れてきた公立大学で、全国から学生が集まります。13年前の東日本大震災と福島原発事故が発生した2011年にはおそらく未就学児から小学校2年生程度。福島原発事故そのものを知らない世代と言っていいでしょう。その生々しい実態を如何に感じてもらうか、それが大きな課題でした。

 

 そこで講義を大きく4部構成として、第1部「福島原発事故で起こったこと」、第2部「放射線被ばくとは何か、その危険性と健康リスク」、第3部「ちくりん舎の活動事例紹介」、第4部(まとめ)「ちくりん舎の13年間の活動から見えてきたこと」としました。

 第1部では筆者自身が事故直後の3月12日から3月14日頃までの福島原発事故関連のテレビニュースを大量に録画してありましたので、それから主要な部分を編集して10分間のビデオにする、という大変な作業をしました。これは学生にとって大きなインパクトを与えたようです。編集している筆者自身も、やはり当時の社会的大混乱を昨日のことのように思い出しました。第2部では、これまでのように「放射線とは何か」から始めるのではなく、原子核の数が違う同位体元素の説明やウラン同位体238に中性子が当たると核分裂を起こし、それが連鎖反応を起こすのが原爆、その核分裂を制御しながらエネルギーを取り出すのが原発、どちらもやっかいな放射性物質を生み出す、というところから話を準備しました。あらかじめキャンパス内から採取した土と南相馬の土を用意してサーベイメータで放射線を「音」で実感してもらうなど、学生達が眠くならない工夫もしました。

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 講義の最後には「お題」と称して、①本日の講義でこれまでと異なる視点として身に付いた点、②今後原発利用は積極活用すべきか、維持すべきか、脱原発に向かうべきか、わからないもふくめて、その理由とともに書いて下さい、など4点の課題について15分間で考えを書いてもらいました。苦労の甲斐もあってか、福島原発事故が未だ収束しておらず、放射能汚染が依然として高い場所があること、若者の甲状腺がん多発の問題や、汚染水、汚染土など原発事故の後始末の問題が今でも社会に重くのしかかっていることは、ある程度理解してもらえたようです。

 講義の後に、かなり専門的な質問をしてきて、別紙に付けた「参考文献・推奨文献リスト」の該当するものを紹介したり、回答用紙で「ビキニ事件に関心を持っている、ビキニ、福島、水俣などの公害が共通している・・高校の社会科教員を目指しているが、2022年から高校でスタートした新しい科目である「歴史総合」で「科学」と「人間」、「近代」を今回の事例を通して問い直していきたい」と力強い決意を書いてくれた学生もいました。

 一方で、②の質問に関しては、脱原発とはっきり答えた人が約半数、積極活用、維持、分からないなどが半数程度だったことに、正直、愕然としました。「環境社会学」を選択して受講している人たちですから、気候危機などそれなりに環境問題、エネルギー問題には関心があるようです。その一方で、そのためにも「安全でクリーン」な原発が「温暖化対策として重要」だというイメージは、逆に温暖化問題を真剣に考えているからこその反応だったのかもしれません。短い時間の中で、原発の危険性、原発がCO2 削減につながらないことなど、説明できなかったこともあります。

福島原発事故からわずか13年。当時の経験を知る大人でも、「福島事故は終わった」「放射能被害は結局大したことはなかった」と考えている人が増えています。そういう意味では若者のこうした反応はむしろ当然かもしれません。

 政府・財界が進める原発推進キャンペーンは、福島原発事故を知らない若者をターゲットに、「安全でクリーンな原発」という気候危機対策の切り札として、新たな安全神話を浸透させ始めているようです。

若い世代に福島原発事故を如何に正しく継承していくか、新たな課題を突き付けられた思いです。

2024/07/14

賛同急募!<東京電力への緊急要請>むつ中間貯蔵への搬入の中止を求める

青森県で開かれた県民説明会において、東電は、柏崎刈羽原発の再稼働、六ヶ所再処理の操業、プルサーマル計画が見通せない状況で、搬出について中長期的な計画を出すことはできないと述べました。50年後の搬出先について、「搬出時に稼働している再処理工場」と述べるだけで、六ヶ所再処理工場についても「可能性はあるが、特定するものではない」とし、結局、搬出先を特定することはできませんでした。

 

50年後に稼働している再処理工場は存在しない可能性は高いと考えられますが、県民説明会においてその場合どうするかと問われると、東電は、「国の方針により、再処理工場の稼働が確保されるはず」と回答しました。これは無責任極まりない発言ではないでしょうか。

 

むつ中間貯蔵施設の事業者は、保管に責任を負うにすぎません。使用済み核燃料の搬出については、発生者である東電が第一義的な責任を負わなければならないはずです。ところが、青森県やむつ市と結ぶ安全協定案では、東電は単なる立会人にすぎず、ここでも当事者としての責任を逃れています。

 

現在、柏崎刈羽原発の使用済み核燃料プールの貯蔵率は8割を超え、7号機のプールの貯蔵率は97%にも達しています。

 

東電が搬入を急ぐのは、柏崎刈羽原発を再稼働させたいという自らの都合によるものです。しかし、搬出先は明らかにされておらず、むつ中間貯蔵が核のごみ捨て場と化す可能性は高いのです。東電は責任逃れをやめ、このことを住民に誠実に説明すべきです。

 

私たちは、むつ中間貯蔵施設への使用済み燃料の搬入計画を直ちに中止するよう求めます。

 

呼びかけ団体:

原子力規制を監視する市民の会

規制庁・規制委員会を監視する新潟の会

国際環境NGO FoE Japan

 

締切:2024年7月18日

 

Googleフォーム

https://forms.gle/h9XeY7umT11wt6hq5

Change署名

https://chng.it/nNGjRS7rvV

2024/07/09

緊急報告<むつ中間貯蔵>FoEのオンラインセミナー7月10日15:30~16:30

みなさま(拡散希望)

 

FoEのオンラインセミナーで

むつ中間貯蔵で緊急報告を行います。ぜひご参加ください。

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2024年7月10日(水)15:30~16:30

緊急報告:むつ中間貯蔵施設・住民説明会で異論続々

「下北半島を核のごみ捨て場にしてはいけない」(7/10)

https://foejapan.org/issue/20240706/19386/

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青森県むつ市の使用済み核燃料中間貯蔵施設(リサイクル燃料備蓄センター)について、7月第一週に青森県各地で説明会が行われました。

住民からは、搬出先が不明であることに対する懸念、核燃料サイクルへの疑問、津波や地震、キャスクの健全性、設計寿命など安全性への疑問など、反対や疑問の声が相次ぎました。

 

今年夏にも運用が開始され、東電柏崎刈羽原発(新潟県)から最初の使用済み燃料の搬入が行われる予定となっています。

柏崎刈羽原発7号機の使用済み燃料保管プールの貯蔵率は97%にも達しています。

福島第一原発事故を起こした東電の原発である柏崎刈羽原発の再稼働は、ある意味、一連の原発回帰政策の総仕上げともいうべきものですが、地元の柏崎市の桜井市長は「6,7号機のプールの貯蔵率を80%以下にすること」を同意の条件としています。

すなわち、柏崎刈羽原発を動かすために、事業者は稼働を急いでいるともいえます。

 

このたび、原子力規制を監視する市民の会の阪上武さんに、異論が続出した青森での住民説明会の状況を中心にご報告いただきます。

 

日時:2024年7月10日(水)15:30~16:30

オンライン会議システムZoomミーティング形式

ゲスト:阪上 武さん(原子力規制を監視する市民の会)

オンライン会議システムzoomを利用

詳細・申し込みはこちらから

https://foejapan.org/issue/20240706/19386/

 

2024/07/05

<むつ中間貯蔵>県民説明会八戸会場「六ヶ所再処理は搬出先になりえない」

むつ中間貯蔵の県民説明会

7月4日は八戸と十和田で開催されました。午前中の八戸会場に参加してきました。

参加者は60人程でした。

 

六ヶ所村に近く、六ヶ所再処理、核燃サイクルに反対してきた皆さんも来られてました。小笠原さんとチラシまき、会場には浅石さん、伊藤さん、山内さんも来られていました。

 

質疑では40を超える質問・意見が出て、予定を1時間ほど超過しました。ほとんどが反対意見でした。

六ヶ所再処理に関連して、アクティブ試験から18年が経つ、これから50年動かすと68年になる、そのときに六ヶ所再処理が動いているとは思えない、レッドセルの問題(ガラス固化施設での放射能漏れ事故により入室できない区画(セル)があり耐震評価ができないと裁判で指摘されている)もあり搬出先にはなりえないとの意見。事業者は答えられませんでした。

 

むつ中間貯蔵の搬出先として第二再処理が消えた理由を問う質問が出ました。国は、原発の使用済み燃料の発生量などが変化し、六ヶ所再処理を超える分を貯蔵するという当初とは状況が変わってきた、六ヶ所再処理に搬出する可能性もある、それでも中間貯蔵の意義はいささかも変わらないと。

 

これ以上のやりとりはありませんでしたが、他方で彼らは、核燃料サイクルはしっかりと進めるとし、六ヶ所再処理が今年度中に動く前提でいます。もしそうなら、原発の使用済み燃料は、むつではなく、六ヶ所再処理に直接運べば済む話です。

六ヶ所再処理が動けばむつ中間貯蔵の必要性がなくなります。六ヶ所再処理が動かなければ、搬出先がなくなります。いずれにしろむつ中間貯蔵を動かしてはならないことになるのではないでしょうか。

 

八戸会場でも最後に口頭での意見陳述があり、山内さんが「あなた方はいつでも私たちに仮定の話には答えられないというが、あなた方の話はすべて仮定のはなしではないか」と発言。会場から拍手が出ました。

阪上 武(原子力規制を監視する市民の会)

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