2017年9月
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

2010/10/01

【緊急要請】福島第一原発で重大トラブル発覚…プルサーマル中止を求めて県と県議会に要請

9月27日に東電は、福島第一原発5号機で9月2日に発生したトラブル(運転中に行ったポンプの起動試験に失敗、制御用ケーブルが外れていた)について、定期検査中の6号機と間違えて5号機のケーブルを抜いたしまったという前代未聞のトラブルであったことを明らかにしました。しかもケーブルを抜いたのは8月16日で、9月2日までの間、緊急時に原子炉を冷やすためのポンプが使えないという恐ろしい状態であったといいます。9月2日以降も平然と運転を続けていました。3号機ではMOX燃料を装荷し起動を控えていた時期です。プルサーマル起動のため東電は公表を故意に遅らせた可能性もあります。

それでなくても第一原発はトラブルが頻発しています。とてもプルサーマルどころではありません。9月29日に緊急の要請を県と県議会に行いました。

********************************

2010年9月28日
福島県知事 佐藤 雄平様

緊 急 要 請 書

「沈黙のアピール」他

■第一原発で続発するトラブル…プルサーマルなどもってのほか
■県は県民の安心・安全を守るためにもプルサーマル中止の勧告を

緊 急 要 請

一.福島第一原発で続発するトラブルにより、東電にプルサーマル炉の運転を委ねることなど恐ろしくてとてもできないことから、県は東電に対し、3号機を停止し、プルサーマルを中止するよう直ちに勧告すること

 東電は27日、福島第一原発5号機で原子炉隔離時冷却系の制御ケーブルが外れていた件で、定期検査中の6号機の制御ケーブルを外そうとして、間違って5号機のケーブルを外していたことを明らかにした。あまりにお粗末だが、お粗末で済まされる問題ではない。運転中の5号機の原子炉隔離時冷却系は8月16日から9月2日までの約半月間、作動できない状態に陥っていた。緊急時に原子炉を制御する機能が全く使えないまま運転されていたのである。安全上重要な機器を制御するためのケーブルを運転中に停止中の炉と間違えて抜いてしまうなど前代未聞ではないか。しかも東電は、制御ケーブルが外れていたことに気づいた後も、外れた原因もわからないのに、ケーブルをつないで平然と運転を続けていた。そのとき同じ第一原発の3号機では、MOX燃料の装荷作業がまさに行われていた。

 その3号機では、17日のMOX燃料を装荷しての起動の際に、非常用炉心冷却系の1つである炉心スプレイ系が起動できないことを示すランプが点灯したままとなり、起動が翌日にずれ込む事態が発生した。弁の点灯スイッチの接点がずれていたのが原因だが、起動前の定期検査で取り外して調べた後、スイッチが作動するかについて、行うべき確認を行っていなかった。その後、県は起動をあっさりと認めたが、「今後の安全確保のためにも、人為的なミスを防ぐ取り組みも含めて東京電力側に強く求めていく」と述べていた。

 第一原発では、6月17日に2号機で、外部電源全喪失事故が発生している。根本的な原因解明はなされていない。また8月23日には3号機で、作業員の内部被曝事故が発生している。

 5号機のトラブルに際して、原子力安全・保安院は、保安規定違反があったとして、原因を精査し再発防止策を講じるよう指示した。福島県も大事故につながる重大な過失だとして東電に厳重注意した。しかしもう厳重注意だけではすまない。東電は「人為的ミスが重なってしまった。こうしたミスを自動的に防げる仕組みづくりを検討する」と述べたというが、何をいまさらである。もし検討したければ原子炉を止めて行うべきである。それにトラブルがこれだけ立て続けに発生しているのは、もはや個人の問題ではなく、組織の問題であり、点検確認がきちんとできなかった安全確保のシステムの問題である。

 5号機のトラブルでは、制御ケーブルが外れていることが明らかになってから、6号機と間違えて外したことを公表するまでに実に20日以上も要している点も不可解だ。

 東電にプルサーマル炉の運転を委ねることなど恐ろしくてとてもできない。立地町にいても福島市にいても不安は募るばかりである。これはこの間、県が、県民への説明も怠り、拙速に事を進めてきた帰結でもある。県は今一度、県民の安心・安全を守るという本来の責務に立ち返り、これを果たすためにも、東電に対し、3号機を停止し、プルサーマルを中止するよう直ちに勧告すべきである。