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2020/09/23

田村バイオマス訴訟支援の会ニュース第10号が発行されました

フクロウの会も支援している田村バイオマス訴訟の支援の会ニュース第10号が発行されました。

支援の会ニュース第10号のダウンロードはこちらから

 

◉思いはただ一つ「子どもたちを放射能から守る」 吉川さんの意見陳述
第5回田村バイオマス訴訟
8月18日福島地方裁判所で田村バイオマス訴訟第5回法廷が開かれ、原告の一人である吉川
ヨウ子さんが意見陳述を行いました。吉川さんは冒頭、田村バイオマスに反対するただ一つ
の理由が「子どもたちを放射能から守ること」にあることを明確に述べました。
吉川さんは陳述の最後に、反対署名運動で署名集めをしていたときの大変さと、その中で
も多くの市民からの期待で地元大越町の有権者の過半数を集めぬいたことについて、実感の
こもった陳述をされました。

 

◉「国内最高レベルの安全対策」は根拠なし HEPA(ヘパ)フィルタ設置は単なる「おかざり」
田村市は田村バイオマス発電㈱(田村BE)に40億円の補助金を支出します。この補助金支出につ
いて、田村BEと本田市長の安全対策「HEPAフィルタ設置」が虚偽であるから、市は不当利益返還
請求をせよとして提訴しました。これまでの5回の法廷でも、田村BEと本田市長の虚偽説明が明ら
かになってきました。

 

「国内最高レベルの安全対策」を「安心対策」へとスリカエ


Photo_20200923132701

 

◉集塵性能を数値化しないのであれば「筒抜け」であっても分からない

「安心対策」と言い換えることで集じん性能を明らかにしないのであれば、単なるお飾りの設備であっても分からないことになります。
HEPAフィルタはJIS(日本工業規格)においても規格・性能が決められています。これを守らなければ「HEPAフィルタ」と称することは許
されません。市と田村BEにやましいところがないのであれば、堂々とHEPAフィルタの集じん率を明らかにして、それを守っていることを公
開すべきではないでしょうか。それをしないで「国内最高レベルの安全対策」などというのは恥ずかしい限りです。そのようなゴマカシで
40億円もの血税を田村BEに支出するのは許されません。

 

◉グリーン発電会津を見学しました
9月6日会津若松市河東工業団地にあるグリーン発電会津を見学しました。本施設は2012年より始まった再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)の認定第一号となったバイオマス発電のモデルであり、復興の騎手として大きく報道されてきました。今回は会津若松市議会議員にご案内いただく機会を得ましたが、残念ながら内部見学は現在受入れを中止しており、外観のみの見学となりました。

 

◉灰を肥料に?!
見学終了後、市議会議員より説明を受けました。いただいた資料「第1回会津若松市農山漁村再生可能エネルギー法協議会(令和元年11月19日開催)」によると、グリーン発電会津が灰を肥料に再利用したい意向を示していることが分かりました。環境省の進める汚染土再利用政策に伴い放射能汚染廃棄物の基準値がなし崩し的に緩められつつあり、市民の被ばくリスクが高まっています。

 

◆カンパをお願いします◆
ゆうちょ振込口座:00270-8-106485
口座名称:田村バイオマス訴訟支援の会
タムラバイオマスソショウシエンノカイ
銀行からの振込の場合
店名(店番):029
当座 0106485
田村バイオマス訴訟
支援の会 facebook
https://www.facebook.com/groups/468923530580459/
進捗状況、イベントなど発信しています。
第六回裁判 10月27日(火)13:30 福島地方裁判所
裁判終了の20分後より福島市市民会館にて報告集会を行います。

 

2020/08/19

田村バイオマス訴訟―第5回法廷が開かれました

8月18日、福島地方裁判所で田村バイオマス訴訟第5回法廷が開かれました。今回の法廷では原告の一人である吉川ヨウ子さんから意見陳述が行われました。

思いはただ一つ「子どもたちを放射能から守る」- 吉川さんの意見陳述

吉川さんは冒頭、田村バイオマスに反対するただ一つの理由が「子どもたちを放射能から守ること」にあることを明確に述べました。

その上で、田村バイオマスの問題点について
①本田仁一市長の説明がコロコロ変わり信頼を無くしたこと。
②今回のバイオマス計画が放射能再拡散の確信犯であること。
③行政の手続きが隠ぺい主義で非民主的であること。

の3点についてこれまでの経緯を含めて裁判所に訴えるものでした。吉川さんは陳述の最後に、反対署名運動で署名集めをしていたときの大変さと、その中でも多くの市民からの期待で地元大越町の有権者の過半数を集めぬいたことについて、実感のこもった陳述をされました。裁判官3名もしっかりと聞いていいたと思います。

吉川さんの陳述書をダウンロード

HEPAフィルタ問題への反論を引き延ばす被告側弁護士

今回の裁判では原告側から、燃料木材への放射能の付着と検査の問題点、バグフィルタが放射能を完全に捕捉できないことを丁寧に説明した準備書面が提出されました。

その後、裁判長は「今回の準備書面で、原告側の主張がそろった。燃料木材の問題とバグフィルタの問題、HEPAフィルタの問題の3点がある。被告側は次回、これら3点について反論を準備できますか」との発言がありました。

被告側弁護人はそれに対して、「前者2つは次回までに準備できる。HEPAフィルタについての反論は次々回にして欲しい」と発言して、裁判長もこれを了解しました。

これは、私たち原告にとって驚きの発言でした。というのも、私たち原告側のHEPAフィルタの問題点についての主張は既に、前回(第4回、6月2日)に提出済みです。本来なら2か月後の今回、反論の書面が出てきてもおかしくありません。それが今回は全く出されず、次回もできない、次々回に提出するというのです。原告側が提出してから、おおよそ6か月もかかるというのです。

田村バイオマスのHEPAフィルタは虚偽のもの―反論に苦慮する被告側弁護団

報告集会でこの点が話題になりました。おそらく、被告側は「HEPAフィルタが虚偽である」とする、前回までの原告側の主張への反論に大変苦慮していると想定できます。反論の引き延ばしを図って、田村バイオマスの稼働を既成事実化して、あらたな局面展開を模索しているのかもしれません。

報告集会でちくりん舎の青木がこれまでの裁判での論争の経緯と今回の準備書面の概要を説明しました。その後、坂本弁護士から、今回の準備書面内容について詳しく説明がありました。資料は以下からダウンロードできます。

第5回法廷:田村バイオマス訴訟の経緯と新たな展開(ウエブアップ用)

青木の説明でも明らかなように、これまでの法廷論争で、被告側は「オウンゴール」ともいうべき失敗をしています。それは、田村バイオマスに設置されるHEPAフィルタは、「JIS Z 8122による」と文書で説明したのです。ところがこのJIS Z 8122はクリーンルーム用の規定であり、また放射能対策用ではない、とはっきり明記されています。このことは、本田仁一市長が説明した、「市民の放射能への不安に対して国内最高レベルの安全対策をする」という説明と真っ向から矛盾します。要するに、被告側弁護団は原告の具体的な追及をかわそうとして、田村バイオマスが設置するHEPAフィルタが「放射能用でもなければ、排ガス用でもない」ということを自ら主張してしまったのです。

Dscf1725

Dscf1726

次回法廷は10月27日(火)13時30分からと決まりました。

引き続きご支援をよろしくお願いします。

2020/08/01

いったいどっち?産業部長はHEPAフィルタ設置を「安全確保」と再び明言ー矛盾する裁判答弁

田村バイオマス訴訟の大きな争点は、事業者が説明する「HEPAフィルタ設置」が虚偽であり、詐欺または田村市の錯誤によるものであるから、田村市は11億6千万円の補助金について事業者に返還請求すべきだというものです。

8月1日発行の田村市だよりによれば、6月定例議会において、白石勝彦議員の質問に答えて、産業部長はヘパフィルターの効果について、再び「事業者が安全確保のために必要なものと判断し、設置するものです」と回答しました。

田村市だより(抜粋)

Hyoui

 

 

これは、現在法廷で争われている市側の答弁と完全に矛盾します。法廷で被告田村市側の弁護士はHEPAフィルタについて、以下のようにこたえています。

安心対策としてのHEPAフィルタ」「HEPAフィルタ設置が「安全」対策を超えた「安心」対策のため」(2019年11月14日被告答弁書)、「その意味で、個別の集塵性能を数値化しているものではない」(2020年3月28日被告第2準備書面)。

この法廷での答弁は、原告側からの「被告の主張は、要するに、HEPAフィルタによる集塵率がバグフィルタによるそれを超えるということなのか、それともバグフィルタによって既に十分な集塵が行われているので、HEPAフィルタは、ただ飾りとしてついているだけ、ということなのか明らかにされたい」、「lHEPAフィルタにも集塵機能を予定しているのであれば、どのような集塵性能を予定しているのか明らかにされたい」(2020年1月28日第2回法廷)という追及に対して出て来た答弁です。

田村市はこの期に及んでもまだ田村市議会と法廷で答弁を使い分けるという卑劣な対応をしています。

議会に対しては「国内最高レベルの安全対策」(2018年9月定例会での本田仁一市長答弁)、「安全確保」(今回の答弁)と説明しながら、法廷の場で、「お飾りではないのか」「集塵性能を明らかにされたい」と問われると、「安心対策」と言葉を翻し「その意味で集塵性能を数値化しているものではな」と答えているのです。

これこそ、田村市が田村バイオマス㈱と一体となって虚偽説明で議会と住民をダマしているという明らかな証拠ではないでしょうか。

安全対策であれば、集塵率はどの程度か、バグフィルタに比べどの程度改善されるのか、数値で明らかにするのは当然のことです。JIS(日本工業規格)もそれをもとめています。それを問われると「安心対策」だから「数値化」しないというのです。

「安心対策」なので「集塵率は数値化しない」というのであれば、やはり「お飾り」であって虚偽の「HEPAフィルタ」ということになります。

田村市は法廷で答えている「安心対策としてのHEPAフィルタ」「集塵性能は数値化しない」という立場なのか「国内最高レベルの安全対策」、「安全確保」対策のどちらなのか、はっきりすべきです。

 

2020/07/29

子ども脱被ばく裁判第27回期日(結審)報告集会でお話させていただきました

7月28日福島市アオウゼにおいて、子ども脱被ばく裁判第27回(結審)報告集会が行われました。

当日は福島地裁において法廷が開かれましたがコロナの関係で傍聴者が限られていることもあり、同時並行で福島市アオウゼで学習会が開かれました。その場でお話をさせていただきました。

プログラムは以下のようなものでした。

学習会「内部被ばくの危険性〜最新情報を語る」
講演1「大気中を漂う放射性物質」河野益近氏
講演2「ちくりん舎の活動から見えて来た放射能ばらまきの実態」青木一政 

河野氏の講演は特に裁判での重要な争点になった不溶解性微粒子の問題です。ちくりん舎の青木からは、放射能ごみ焼却や木質バイオマス発電などの放射能のバラマキの状況と、南相馬市在住の方々の最新の尿検査結果の状況を報告しました。

ちくりん舎青木の報告資料はこちらからダウンロードできます。

 

2020/07/03

原発ゼロの会で「放射能汚染木を燃やすバイオマス発電」についてお話ししました

7月2日衆院議員会館にて原発ゼロの会による「木質バイオマスに関するヒアリング」が行われました。立憲民主党阿部とも子衆院議員のご尽力により実現したものです。

飯館村村長が進めようとしている放射能濃度の高いバーク(樹皮)を福島県中から集めてバイオマス発電として燃やそうという計画に対して、木質バイオマス発電の問題点、資金的裏付けとなる「福島再生加速化交付金ー木質バイオマス関連施設整備事業」の問題について、関連省庁担当者に見解を問いただし、問題を理解していただくためのものです。

当日のレジュメ

その中で「放射能汚染木材を燃やす田村バイオマス発電の問題」と題してプレゼンをさせていただきました。資料をご参考までにアップします。ファイルが大きいので2つに分割します。

説明資料(前半)

説明資料(後半)

後半のヒアリングにおいて、木質バイオマスで燃料とする木材の放射能基準を求めるべきではないか、バークを集めて燃やそうとしている飯舘村の木質バイオマス発電は周囲への放射能再拡散や焼却灰の処理はどうするのか、などの質問をしましたが、「福島再生加速化交付金交付要領」「別添6 木質バイオマス施設整備事業」の採択基準に則り進める、との官僚的・事務的答弁に終始しました。

ただ、原発ゼロの会の国会議員の方々も、田村市の木質バイオマスの問題や飯舘村の木質バイオマス発電計画について知らなかったようで、この問題について認識を深めていただく契機にはなったのではないかと考えます。

参加された議員の皆さまは
阿部知子衆院議員
近藤昭一衆院議員
菅直人衆院議員
真山勇一参院議員
塩村あやか参院議員
石川大我参院議員
山崎誠衆院議員
の皆さんです。

その他
嘉田参議院議員、芳賀参議院議員、篠原孝衆院議員の秘書の皆さまです。

 

2020/06/22

【賛同団体募集】飯舘村 放射性物質汚染木材を燃やすバイオマス発電計画の撤回を求める要請文

飯舘村バイオマス発電計画撤回を求める要請 賛同団体を募集します
 
飯舘村は、来年3月に終了する蕨平における環境省の仮設焼却炉の跡地利用として、木質バイオマス発電を計画していることを公表しました。
村内国有林のほか、避難指示区域に滞留しているバーク(樹皮)や間伐材を有効利用するとしています。
これは放射能に汚染された森林を一挙に燃やして処分するための除染廃棄物の焼却同然であり、20年もの間放射性物質を含む排ガスをまき散らす危険な事業となりかねません。
飯舘村に対し計画撤回を求める要請を行いたいと思います。
多くの団体のご賛同をいただきたく募集します。
ご協力をよろしくお願いいたします。
 
締切:2020年6月30日
 
ご賛同される方は下記までご連絡下さい:
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会
市民放射能監視センター(ちくりん舎)
lab.chikurin@gmail.com(青木一政)
 
要請文は以下からダウンロードできます。

ダウンロード - 飯舘村バイオマス発電計画撤回を求める要請 

 
========以下 要請文===========

飯舘村長 菅野典雄 殿
 
飯舘村 放射性物質汚染木材を燃やすバイオマス発電計画の撤回を求めます
 
 私たちは、田村市に建設中の木質バイオマス発電に反対し、田村市と事業者を相手に訴訟を行う地元住民を支援する会です。田村市では放射能汚染の極めて高いバーク(樹皮)を含めた県内産材を燃料とします。このため私たちは放射能の濃縮された排ガスが近接する子ども園を含む住宅街にまき散らされ、健康被害につながる恐れがあることを大変危惧しています。
 
このたび明らかにされた飯舘村のバイオマス発電計画(飯舘から始まる森林再生と未来志向型農業体系(略)実施要領)によりますと、県内で発生する年間10万トンものバークを主要な燃料とし、未利用間伐材とくに被災12市町村におけるこれらの利用が停滞しているため有効活用することが提示されています。
 しかし事前調査の項目には、燃料の放射性物質測定方法すら記載されていません。これは実質的に燃料の放射能汚染を度外視する事業ということではないでしょうか。
 バイオマス発電は固定価格買取制度(FIT)制度により20年間の電力全量買取が保証されており、20年もの間24時間300日以上稼働する事業であり、排ガスの影響が強く懸念されます。
排ガスの飛散距離は広範囲に及びます。福島第一原発事故によるプルームは関東を超えた広い地域に到達したことや、中国からPM2.5や黄砂が常時飛来する事象などからも明らかです。8000㏃/㎏以下の汚染牧草などを焼却している大崎市クリーンセンター周辺では、風下の大気中のセシウム濃度が明かに上昇することが確認されています。
市民放射能監視センター(ちくりん舎)が南相馬市と宮城県大崎市において大気中の放射性微粒子の分析を行ったところ、7~8割が不溶性であることが判明しました。このような放射性微粒子を吸引すれば肺の奥へ長くとどまり、あるいは全身へ入り込み長期にわたり内部被ばくすることになります。
 
飯舘村内外の子どもたちをさらなる危険に晒す木質バイオマス発電を進めるべきではありません。私たちは本計画の撤回を強く求めます。
 
2020年6月22日
田村バイオマス訴訟支援の会
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会
市民放射能監視センター(ちくりん舎)
 
連絡先 stopshokyakuf@yahoo.co.jp(和田央子)
lab.chikurin@gmail.com(青木一政)

 

 

【賛同団体募集】飯舘村 放射性物質汚染木材を燃やすバイオマス発電計画の撤回を求める要請文

飯舘村バイオマス発電計画撤回を求める要請 賛同団体を募集します
 
飯舘村は、来年3月に終了する蕨平における環境省の仮設焼却炉の跡地利用として、木質バイオマス発電を計画していることを公表しました。
村内国有林のほか、避難指示区域に滞留しているバーク(樹皮)や間伐材を有効利用するとしています。
これは放射能に汚染された森林を一挙に燃やして処分するための除染廃棄物の焼却同然であり、20年もの間放射性物質を含む排ガスをまき散らす危険な事業となりかねません。
飯舘村に対し計画撤回を求める要請を行いたいと思います。
多くの団体のご賛同をいただきたく募集します。
ご協力をよろしくお願いいたします。
 
締切:2020年6月30日
 
ご賛同される方は下記までご連絡下さい:
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会
市民放射能監視センター(ちくりん舎)
lab.chikurin@gmail.com(青木一政)
 
要請文は以下からダウンロードできます。

ダウンロード - 飯舘村バイオマス発電計画撤回を求める要請 

========以下 要請文===========
飯舘村長 菅野典雄 殿
 
飯舘村 放射性物質汚染木材を燃やすバイオマス発電計画の撤回を求めます
 
 私たちは、田村市に建設中の木質バイオマス発電に反対し、田村市と事業者を相手に訴訟を行う地元住民を支援する会です。田村市では放射能汚染の極めて高いバーク(樹皮)を含めた県内産材を燃料とします。このため私たちは放射能の濃縮された排ガスが近接する子ども園を含む住宅街にまき散らされ、健康被害につながる恐れがあることを大変危惧しています。
 
このたび明らかにされた飯舘村のバイオマス発電計画(飯舘から始まる森林再生と未来志向型農業体系(略)実施要領)によりますと、県内で発生する年間10万トンものバークを主要な燃料とし、未利用間伐材とくに被災12市町村におけるこれらの利用が停滞しているため有効活用することが提示されています。
 しかし事前調査の項目には、燃料の放射性物質測定方法すら記載されていません。これは実質的に燃料の放射能汚染を度外視する事業ということではないでしょうか。
 バイオマス発電は固定価格買取制度(FIT)制度により20年間の電力全量買取が保証されており、20年もの間24時間300日以上稼働する事業であり、排ガスの影響が強く懸念されます。
排ガスの飛散距離は広範囲に及びます。福島第一原発事故によるプルームは関東を超えた広い地域に到達したことや、中国からPM2.5や黄砂が常時飛来する事象などからも明らかです。8000㏃/㎏以下の汚染牧草などを焼却している大崎市クリーンセンター周辺では、風下の大気中のセシウム濃度が明かに上昇することが確認されています。
市民放射能監視センター(ちくりん舎)が南相馬市と宮城県大崎市において大気中の放射性微粒子の分析を行ったところ、7~8割が不溶性であることが判明しました。このような放射性微粒子を吸引すれば肺の奥へ長くとどまり、あるいは全身へ入り込み長期にわたり内部被ばくすることになります。
 
飯舘村内外の子どもたちをさらなる危険に晒す木質バイオマス発電を進めるべきではありません。私たちは本計画の撤回を強く求めます。
 
2020年6月22日
田村バイオマス訴訟支援の会
放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会
市民放射能監視センター(ちくりん舎)
 
連絡先 stopshokyakuf@yahoo.co.jp(和田央子)
lab.chikurin@gmail.com(青木一政)

 

 

2020/06/21

田村バイオマス訴訟支援の会ニュース第7号

ダウンロード 田村バイオマス訴訟支援の会 ニュース第7号

 

1.裁判報告
 6月2日(火)福島地裁にて第四回目の裁判が開かれました。原告からは前回の裁判長の求めに応じて、HEPAフィルタが虚偽であることの根拠を分かりやすく整理した形の準備書面を提出しました。田村バイオマスエナジーはいまだに一切の資料提出を拒否したまま、「HEPAフィルタは安心のために設置するものであり個別の集じん性能を数値化※するものでない」
などと、居直ったような主張をしています。
 しかしこの日、裁判長は「被告側は安心のためHEPAフィルタを設置したと主張している。放射性物質の検査やバグフィルタの機能的欠陥があるかどうかが詐欺の要件に当たるかどうかに関わってくる」とし、すでにこれまで原告側が批判してきた汚染木材の検査方法やバグフィルタの問題点についてさらに説明を求め、被告側の論理に引きずられたかのような印象がありました。
※「安心」というのは人の主観に基づくもので数値化できません。「安全」というのは危険の程度を客観的な数字で示さなければなりません。被告側が「安心のため」とすり変えているのは、まさにHEPAが偽物であり集じん率を数字で示せない(示したくない)ことを表しています。
裁判の論争の分かりやすい解説はちくりん舎HP http://chikurin.org/wp/?p=5747 をご覧下さい。

2.田村市への寄附金
 大越町の環境を守る会が田村市へ情報開示請求を行い、過去5年間の田村市への寄附金を調べたところ、田村市と田村BEが土地賃貸借契約を締結した直後の2019年度に5百万円~5千万円の大口寄附金17件(寄附者は非開示)が集中して寄せられていることが明らかとなりました。不透明な使途につながっていないかどうか、市議会議員が調査権を使って明らかにする必要があるのではないでしょうか。

3.飯舘村蕨平仮設焼却炉跡地利用計画
 飯舘村は蕨平で稼働する環境省の仮設焼却炉の今年10月での運転終了に合わせ、その後の跡地利用として木質バイオマス発電を計画していることを議会に伝えました。
 村内国有林を燃料とし、先行事例として田村バイオマス事業を参考とするとしています。
 放射性物質に汚染された森林を焼却すれば放射性物質の再拡散となり、呼吸によって肺の奥へ取り込まれた放射性物質は長く体内にとどまり、全身のさまざまな疾患をひき起こすことが指摘されています。特に子どもたちへの影響ははかり知れません。

2020/06/04

田村バイオマス訴訟第4回法廷が開かれました

http://chikurin.org/wp/?p=5747

6月2日、福島地方裁判所において田村バイオマス訴訟の第4回法廷が開かれました。コロナ感染拡大防止で傍聴者の人数制限もあるため、主に福島県内の方に傍聴参加を呼びかけました。13:10分からの法廷には原告および支援者が約15名集まりました。

報告集会の様子

 

【裁判長の発言に変化?】
法廷では原告側から準備書面(2)が提出されました。前回の裁判長の発言で、原告側の請求原因の整理をして欲しいとのことで、あらためて原告側の主張の整理と前回提出された被告側準備書面(1)(2)への反論が盛り込まれたものです。

 

田村市バイオマス発電事業住民訴訟・準備書面(2)

田村市バイオマス発電事業住民訴訟・証拠説明書(3)

 

法廷で裁判長から、「次回、あらためて原告側から燃料として放射性物質の付着したものが持ち込まれる可能性や事前検査についての問題点、およびバグフィルタでは放射性物質が捕捉が機能しないこと主張を整理して出して欲しい」との発言がありました。これに対して原告代理人からは「この裁判では被告が設置するとしているHEPAフィルタが本来の性能を果たせない虚偽のものであり詐欺であることが争点」「燃料への放射能の付着やバグフィルタの欠陥については今回の準備書面(2)でも触れている」との反論がありました。

 

それに対して裁判長の反応は、「被告側は安心のためHEPAフィルタを設置したと主張している。放射性物質の検査やバグフィルタの機能的欠陥があるかどうかが詐欺の要件に当たるかどうかに関わってくる」という旨の説明がありました。

 

これは従来の法廷での裁判長の一連の発言と随分異なるものです。裁判長は1回目法廷で「この裁判はHEPAフィルタが争点となる。どういうものか分からないので、その説明を含めて主張を整理してい欲しい」との発言がありました。2回目法廷では「HEPAフィルタの問題点について改めて原告側の主張を整理して欲しい」との発言がありました。原告側はそれらの発言に応えた準備資料や証拠書類を提出してきた経緯があります。

 

今回の裁判長の発言は、被告側の「HEPAフィルタは『安心のため設置』」との主張をそのまま引用するなど、被告側の論理に引きずられたかのような印象もあります。一方で原告・被告双方の主張を対応させて並列に引き出そうとも考えられます。次回の裁判は8月18日(火)14時~と決まりました。

 

【報告集会では今後の進め方について議論】
法廷終了後、近くの福島市民会館にて報告集会が開かれました。報告集会では司会の和田央子さんの挨拶のあと、ちくりん舎の青木からこれまでの法廷での論争のポイントの紹介がありました。

 

田村バイオマス訴訟の経緯と新たな展開はこちらからダウンロードできます

報告集会でこれまでの経緯を説明

 

その後、坂本弁護士から今回の法廷でのやり取りなどについて解説がありました。裁判長はこれまで本裁判がHEPAフィルタの虚偽性が争点になることを繰り返し発言してきた、今回はそれと異なっているという説明がありました。原告側の主張からすれば、たとえ仮にバグフィルタに欠陥がないとしても、HEPAフィルタが本来の性能を発揮しない虚偽のものであれば問題だとする立場だとの説明がありました。次回法廷に向けては、被告側が住民に向けてバグフィルタについてどれだけ説明してきたのか、も含めて、燃料の放射能汚染、検査の問題、バグフィルタの欠陥について準備書面を用意してゆくとの説明がありました。

 

原告代表の久住秀司さんからは、情報開示で田村市への寄付金の状況を調査した結果が報告されました。それによると500万円以上の大口寄付が、田村バイオマスが動き出す2018年に集中していることが報告されました。(寄付者は黒塗りのため不明)。田村市議会議員への裁判情況のレクチャー・学習会の計画などが必要との議論もありました。

 

飯館村からは佐藤八郎村議が参加されました。飯館村では蕨平の仮設焼却炉の跡地にバイオマス発電計画が予定されているようで、その計画について環境省からの説明会があった旨の報告がありました。この問題についても注目が必要で今後連携をして欲しいとの発言がありました。

 

2020/05/26

フクロウ・オンラインカフェでお話しました(田村バイオマス訴訟)

5月24日フクロウ・オンラインカフェが行われました。コロナ感染拡大防止のため、初めてのこころみでZOOMをもちいたオンライン・カフェとなりました。オンラインということで、いつもはなかなか参加できない遠方の方の参加もあり、総勢30名を超える方々の参加がありました。福井、兵庫、福島、宮城などから広く参加がありました。

 

カフェでは以下の3つの報告と質疑が行われました。

・六ヶ所再処理工場審査・パブコメで止めよう(阪上 武)
・なぜ急ぐのか?トリチウム汚染水の海洋放出(満田夏花)
・福島県田村市バイオマス発電・裁判の新展開(青木一政)

 

「田村市バイオマス発電・裁判の新展開」について、当日の報告資料をアップします。

「田村バイオマス訴訟の経緯と新たな展開」はこちらかダウンロードできます。