<抗議声明>危険なプルサーマルは即刻中止せよ
の5団体で抗議声明を出しました。プルサーマル推進や政府の原発推進政策に反対する運動を一層強めていきましょう。
使用済MOX燃料は、高浜原発が廃炉になってもプールで冷却しなければならない
http://www.jca.apc.org/mihama/stop_pu/mox_statement221122.pdf
本日(11月22日)、フランスから高浜原発にMOX燃料が輸送されてきた。昨年
11月に続き、フランスからの輸送は5度目となる。プルサーマルを推進し続ける
関西電力に強く抗議する。
プルサーマルは、本来ウラン燃料を燃やすはずの炉で異質な核特性をもつプルト
ニウムを燃やすもので、通常のウラン燃料よりはるかに危険になる。
関電は、1999年の英国BNFL社製不正MOX事件以降、製造元をフランスに変
更した。しかし、そのフランスで製造が困難になっている。MOX燃料に特有の
危険なプルトニウム・スポット(プルトニウムの塊。異常に激しい燃え方をす
る)が生じていることが大きな問題になり、製造能力が落ち込んでいる。それに
伴い
高浜原発のプルサーマル規模も縮小となり、本来1基当たり40体のMOX
燃料を用いるはずが、せいぜい半分の20体にとどまっている。品質の疑わしい危
険なMOX燃料は使うべきでない。
さらに、使用済MOX燃料は六ヶ所再処理工場では処理できないため、原発敷地
から運びだすことができない。使用済MOX燃料を処理するための「第二再処理
工場」は政府の計画からも消えている。原発敷地内のプールで100年以上も冷
却・保管するしかない。高浜原発が廃炉になっても、厄介な使用済MOX燃料は
残り続け、子々孫々に多大な負担を強いることになる。
プルサーマルを実施している高浜原発3・4号炉では、事故やトラブルが頻発し
ている。蒸気発生器の伝熱管(細管)の外側に、定期検査のたびに傷が見つか
り、両炉で6回も連続して起きている。伝熱管の厚み1.27mmが最小で約0.5mmに
まで薄くなり、それで約100気圧差を支えている。傷が貫通し伝熱管が破断すれ
ば、一次冷却水喪失という大事故に至る危険がある。しかし、傷の原因を明確に
特定することもなく運転を続けている。そこに危険なMOX燃料を燃やすなど、
住民の安全をないがしろにするもので到底許されない。さらに関電は、高浜原発
の40年超運転に向けた準備を進め、老朽原発でプルサーマルを継続しようとして
いる。
政府は新たな原発推進政策を推し進めようとしている。原発の運転期間「40年原
則」の撤廃、老朽原発の運転継続、増設・リプレース、核燃サイクル政策の継続
等々。核燃サイクル政策が破綻している現実も、原発推進によって大量に生み出
される核のゴミの現実にも目を向けようとしない。福島原発事故の教訓を省みよ
うともしない、これら無責任極まりない原発推進を許すことはできない。
プルサーマルは即刻中止せよ。政府の原発推進政策を止めていこう。
2022年11月22日
ふるさとを守る高浜・おおいの会/
グリーン・アクション/ 美浜の会/
原子力規制を監視する市民の会/ 国際環境NGO FoE
Japan
この件の連絡先:
グリーン・アクション:京都市左京区田中関田町 22-75-103
TEL:075-701-7223
美浜の会:大阪市北区西天満 4-3-3 星光ビル 3 階 TEL:06-6367-6580
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