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2024/05/14

『除去土壌の再生利用』環境省ヒアリング(4・5)「回答の概略」と「当会の見解」(放射能拡散に反対する会)

「放射能拡散に反対する会」主催の『除去土壌の再生利用』に関する環境省ヒアリング(4月5日)について、主催者からまとめ報告が出ました。ヒアリングのやり取りの書き起こしをもとに精査、検討の上で「環境省からの回答の概略」と「当会の見解」としてまとめられています。環境省が如何に酷いことをやろうとしているか、重要な告発になっています。

 なお、この問題がなかなか多くの人に知られていない実態を踏まえて、5月28日にはオンライン学習会も予定しております。今回の回答にまで至った、初歩から振り返り学ぶことができます。是非ご参加下さい

 

『除去土壌の再生利用』に関する環境省ヒアリング まとめ

日時:2024年4月5日13時半
場所:衆議院第二会館第六会議室
主催:放射能拡散に反対する会

 

【環境省からの回答の概略】

■「除去土壌の再生利用」に関する当会からの質問28件のうち21件について「今後検討する、整理する」もしくは「回答を控える」という回答であった。コストの試算、事業者・公共事業選定の基準、汚染土壌の減容技術等々、広範囲に亘って今後の検討項目であるとした。

■多くの項目が積み残しであるにも関わらず、「除去土壌の再生利用」に関する工程の全般:再生資材化から工事後の管理、災害時の対応まですべてにおいて国・環境省が責任を持つと断言した。

■「除去土壌の再生利用」に関する考え方の根拠、必要な手続きをすべて「放射性物質汚染対処特措法」の施行規則・ガイドラインで今年度中に定めるとした。国会での審議を不要とした。

■IAEA専門家会合が非公開で行われ、議事録も作成しないことを承認している。

■所沢市と新宿御苑での実証事業の計画について、変更はないとした。

 

【当会の見解】

◆多くの反対にもかかわらず、放射性物質汚染対処特措法(以下、「汚染対処特措法」)を一方的に拡大解釈し、国民的議論もなく国会審議も経ず、省令改正により「除去土壌の再生利用」を強行しようとしている。

◆「除去土壌の再生利用」は、当初から汚染対処特措法基本方針に定められ、放射性物質の除染とセットで準備されている。基本方針のパブコメでも再生利用を行わないよう求める意見が複数出されていた。にもかかわらず、それに対する適確な見解も示されず、再生利用の促進が基本方針となった。開始から13年経つにも関わらず、必要な規制事項等は未だ整わず、予算規模の試算さえ明示しないのは、この事業がいかに困難で無謀であるかを表している。

◆汚染対処特措法での指定廃棄物の基準値8,000㏃/㎏を土壌にも規定しようとしているが、本法は原発事故の緊急時対応のための特措法であり、時限的、限定的な措置に留め、当該8,000㏃/㎏の基準値を濫用すべきではない。

◆100Bq/kg超8,000Bq/kg以下の土壌の再生利用は行うべきでない。それに対して、環境省は「再生利用」を行うとして、再生利用全般(利用した施設等における再生利用土壌の管理を含む。以下同じ)について国・環境省が責任を負うと繰り返してしている。その場合、再生利用業者との委託契約を締結し、実施するようである。契約当事者間の運用ではなく、透明性のある体制を法律で確保しなければならない。また、適正な再生利用は国の責任で行う行為であり、受託者の違反に対しては罰則や原状回復を法律の規定で定める必要がある。そうでないと、農業者や地域住民が被害を受けるおそれがある。また盛り土や農地に利用された場合、国の管理責任とその履行方法が法律上明示される必要がある。法改正なしに再生利用を行なった場合には、施設の管理主体である自治体や土地所有者が実質的な管理責任を負わされる可能性が極めて高い。このように考えると、規制のコストがかかりすぎ、全国での「再生利用」の展開は現実的でないことを認識すべきである。

◆環境省は汚染対処特措法における「処分」に「再生利用」を含めようとしている。循環型社会形成推進基本法や廃棄物処理法など既存の法律においてはこのような解釈はなく、解釈として無理がある。

◆汚染を拡散させる「再生利用」については、「理解醸成」を進めるのではなく、ここで立ち止まるべきである。緊急に行うべきは、人の健康に影響をおよぼす量にしきい値のない放射性物質について、環境基本法のもとにある法律からすべて除外規定を削除し、さらに除外規定を削除した法律を含め、いかに基準を定めて規制するのか、国民、住民との間で真摯に熟議することである。    

 

本ヒアリングは阿部知子衆議院議員(原発ゼロ・再エネ100の会事務局長)事務所のご助力で実現しました

 

※当日の質問項目と環境省の回答書面、ヒアリング録画はこちらからご覧になれます

2024/05/09

5月28日オンライン学習会「止めるなら今!あなたのまちに放射能汚染土がやってくる」

■参加には事前登録が必要です。こちらをクリックして必要事項を登録後、送信して下さい。

■日時:5月28日(火)19:00 ~ 21:00

■講師:和田央子さん(放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会)

 政府・環境省は東京電力福島第一原発事故で放射能汚染された福島県内の土を「除染」と称して剥ぎ取り、福島第一原発に隣接する「中間貯蔵施設」に運び込みました。そして8,000Bq/kg以下の汚染土を「再生利用」と称し道路の盛土などとして日本全国で使わせようとしています。この問題について詳しい和田央子さんにお話をしていただきます。

 

■主催:放射能拡散に反対する会
■共催:富山大学科学コミュニケーション研究室

 

【講師プロフィール】東京に生まれ育ち、2001年福島県鮫川村に移住する。2004年隣の塙町に転居。2012年自宅の近隣に秘密裏に計画された環境省の放射能汚染ゴミの焼却実験炉への反対運動を皮切りに、バイオマス発電、放射能汚染土、イノベーション・コースト構想の問題に取り組む。

【主催団体について】1月31日「国際原子力機関(IAEA)専門家会合(第3回)公開を求める要望書」提出を呼び掛けた、「福島老朽原発を考える会(フクロウの会)」「NPO法人市民放射能監視センター(ちくりん舎)」「NPO法人新宿代々木市民測定所」「放射能ゴミ焼却を考えるふくしま連絡会」を中心に、いくつかの団体・個人が集まりました。

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2024/04/07

4月5日「除去土壌」の「再生利用」に関する環境省ヒアリング(速報)

4月5日13時30分から衆院第2議員会館で「除去土壌」の「再生利用」に関する環境省ヒアリングを行われました。主催したのは「放射能拡散に反対する会」で、あべともこ衆議院議員(立憲民主党)事務所のご助力で実現しました。以下は、フクロウの会の青木個人の速報まとめ、見解です。(後日、主催者からの正式なまとめと、今後の進め方の提案があります)。
※【団体賛同の呼びかけ】国際原子力機関(IAEA)専門家会合(第3回)公開を求める要望書(1月31日発出)を呼びかけた団体を中心に、賛同する団体、市民で構成されています

 

(時間の無い方に)最初に結論

◆環境省は「除去土壌」=汚染土を「再利用」するにあたって、国会での議論を避け、汚染対処特措法の解釈を省令などで閣議決定し環境省のやりたい方針をそのまま住民や全国の市民に押し付けようとしている。

◆そのためのお墨付きを得るためにIAEAに依頼し専門家会合を非公開で開き、その結論から環境省にとって都合の良い部分だけ切り出して利用するという姑息なやり方を取っている。

◆再生利用と称して全国にばらまくたにあたり、再生利用の対象や範囲、その管理方法などは検討中、これから明らかにするという状況で、それにかかる予算がどのくらいかかるかの試算さえしていない。

◆このような実態の一方で、2024-25年度を「国民の理解醸成期間」と定め、若い世代、学生などをターゲットに除去土壌の再生利用の安全キャンペーンを推進している。

◆このような環境相のやり方は決して許せるものではありません。この問題を更に多くの市民に広報して、汚染土=放射能のばらまきにストップを掛けてゆく必要があります。

 

(もう少し詳しく知りたい方のために)

「除去土壌」とは要するに、福島原発事故後の除染作業により生じた放射能を含む汚染土のことです。福島県内の大量の「除去土壌」は、福島第一原発のある大熊、双葉両町にまたがる中間貯蔵施設に運び込まれ埋設保管されています。環境省は8000ベクレル/kg以下の「除去土壌」を「貴重な資源」として全国の公共工事等で「再利用」する計画です。2024-25年度を国民の理解醸成期間と定め、26年度から本格的に開始する計画です。

環境省は若い世代や学生をターゲットにお笑い芸人による宣伝や、中間貯蔵施設、飯舘村長泥地区での実証事業見学ツアーなどを開催して、8000Bq/kg以下の土壌の再生利用の安全性キャンペーンを推進しています。

当日のヒアリングの趣旨はこちらです

環境省への質問事項と環境省からの回答はこちらです

UPLANの三輪さんがヒアリングの様子を録画して早速アップしてくれました。感謝です。

Uplan

当日のヒアリングで判明した主な点は以下のものです(後日、「放射能拡散に反対する会」として分析、正式な報告と今後の進め方について発表されます)。

(1)新宿御苑と所沢市で実施すると発表された実証事業は、IAEAの専門家会合(2回目)の結論とは関係なく、あくまでも実施する。環境省としてはそのための丁寧な説明をしてゆく。

(2)IAEAの専門家会合は環境省の依頼で開催したものだが、主催はIAEAであり、IAEAが非公開としたため、非公開で実施した。(環境省としては専門家が率直に議論できるよう非公開にしたものと考えている。)

(3)再生利用と最終処分の費用の試算は行っていない。

(4)除去土壌の再生利用を実施するための具体的なプロセスや法律的検討(質問5(1)から(8))については現在検討中、あるいは今後、検討していく予定である。何も説明できない。

(5)環境省は「除去土壌の再生利用」を循環型社会形成推進基本法でいう廃棄物と、除去土壌とは扱いが違うものと考えている。「再生利用」したからといって有価物になるとか、管理が離れるということではない。あくまでも汚染対処特措法の範囲で考えている。(質問4への回答)

 

(具体的に何をすれば良いでしょうか)ご協力のお願い

◆この問題を多くの人に理解していただくために、分かり易いQ&Aリーフレットを作成しました。是非、このリーフレットの配布、拡散にご協力ください

◆除去土壌の再生利用に反対するオンライン署名にご協力ください。いますぐできます。

◆引き続き、この問題をフクロウの会でも発信してゆきます。フクロウの会ブログをフォローして注目してください。