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2009年5月24日 (日)

「国策の行き詰まり象徴」…玄海原発MOX燃料到着で毎日新聞

毎日新聞が玄海原発MOX燃料到着で反対の声を伝えています。解説では「国策の行き詰まり象徴」「MOX燃料の搬入は、国の原子力政策の行き詰まりと相まって、私たちに重い課題を突きつけている。」とも…

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玄海原発プルサーマル計画:MOX燃料到着 抗議の声よそに搬入 /佐賀毎日新聞

◇市民団体「悔しい」
 コバルトブルーの船体にさびを浮かべた核燃料輸送船「パシフィック・ヘロン」が23日、九州電力玄海原発に到着した。同原発付近では反対派が待ちかまえ、「MOXを運び込むな」「見切り発車だ」と声を上げた。この日午前中に始まった陸揚げ作業は、同日午後2時半までに終了。「悔しい」。反対運動に取り組んだ市民団体の関係者からため息が漏れた。
 午前5時半すぎ、MOX燃料を積んだ輸送船が朝もやに包まれ、うっすらと姿を現した。
 周囲で海上保安庁の巡視船やボートが警戒の目を光らせる。原発が見渡せる橋や岬に陣取った報道関係者や反対派市民が注視する中、原発敷地内の専用岸壁に近づき、午前6時40分ごろ、九電社員が見守る中、全長約100メートルの船体がゆっくりと着岸した。
 昼前には、約100人の作業員によるMOX燃料の陸揚げが始まった。
 黒い円筒形の輸送容器(長さ約6メートル、直径約2・5メートル)に入れられたMOX燃料は、クレーンで船倉から持ち上げられた。その後、容器はトレーラーに載せられ、放射能漏れがないことを確認したうえで玄海原発3号機建屋に搬入された。
 「長い間、この日が来ないことを願っていた。悔しい」。MOX燃料の陸揚げ準備をする輸送船が見える橋の上で、プルサーマル反対運動に取り組んできた市民団体事務局の清流裕子さん(57)は無念さをにじませた。
 原発ゲート前には、早朝から県内や長崎県などから市民団体が集結。「No!プルサーマル佐賀ん会」共同代表の1人、野中宏樹さん(46)は「使用済み燃料の処理方法も決まっていない中での見切り発車。憤りを感じる」と語気を強めた。
 「プルサーマルと佐賀県の100年を考える会」世話人の吉森康隆さん(62)は「民意と国・県の意向がかけ離れている」と、県の姿勢を改めて批判。玄海原発に近い唐津市呼子町区長会の大森登至郎会長(69)も「どうか住民を守ってもらいたい」と九電側に訴えた。

◇県民「安全と情報開示を」
 MOX燃料が玄海原発に搬入された23日、県民からは安全第一を求める声が相次いだ。資源上の理由から推進を主張する人でも「きっちり説明して」と、電力会社などに対する信頼が十分でないことをうかがわせた。
 唐津市石志の会社員、宮崎浩二さん(48)は「電力需要や地球温暖化を考えると、リサイクルは必要。行政や電力会社は分かりやすい説明と情報開示が大切」と訴えた。
 武雄市山内町の農業、浦茂さん(77)も「緊張感を持って作業の手順やルールを守ること」と、十分な安全管理を求めた。
 また、玄海町今村の元漁師の男性(65)は「プルサーマルは国内での実績がなく、やってみないとどうなるか分からないというのは」と不安も。
 佐賀市内の女子大学生(21)は「九電のテレビCMでは、安全な印象」と言い、反対運動には「なぜ反対するのか」と首をかしげた。
 一方、九電川内原発3号機(鹿児島県薩摩川内市)増設計画に反対する市民団体「反原発・かごしまネット」の橋爪健郎代表は「いずれは川内原発にもプルサーマルを導入するに違いない」と警戒する。

◇「過激報道が不安」「原子力は必要」--地元首長ら反応
 MOX燃料が玄海原発に運び込まれた23日、玄海町の岸本英雄町長は報道陣に「過激な報道をされることの方が不安材料だ」などと述べる一方、使用済み核燃料の中間貯蔵施設の議論の時期を、MOX燃料の装着後とする従来の考え方に変わりないことを強調した。
 この日休暇だった古川康知事は、MOX搬入について県の担当者からメールで報告を受けた。荷揚げ後、報道陣に「作業が無事終わって良かった」と述べた上で「原子力やプルサーマルは必要。核燃料サイクルが未完成だからやらないということはない」と、改めて持論を展開した。

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■解説
◇国策の行き詰まり、象徴
 2カ月半の航海の間、武装護衛船に囲まれたMOX燃料はこの日、警察や海上保安庁が警戒する中、玄海原発に運び込まれた。
 今回、九電や国は「核防護上の秘密」として、搬入日時を一切公表しなかった。MOX燃料に含まれるプルトニウムが核爆弾の材料にもなるからだ。
 玄海原発を皮切りに各地でプルサーマルが実施されるようになれば、これまで以上にプルトニウムの移動が頻繁になるだろう。
 プルトニウムはウランより放射線も強く、いったんトラブルが起きれば、市民生活への影響も懸念される。それでも、いつ、どこを通って運ばれるのかという情報は市民に知らされない。私たちは、そうやって電気を得る方法を本当に望んでいるのだろうか。
 プルトニウムは元々、高速増殖炉もんじゅ用の燃料として備蓄が進んだ。日本が保有する使用済み核燃料から分離されたプルトニウムは05年末現在、約43・7トン。だが、もんじゅは95年に事故を起こして以来止まったままで、プルトニウムを使うめどが立たない。プルサーマルは、そのツケ回しとも言える。
 MOX燃料の搬入は、国の原子力政策の行き詰まりと相まって、私たちに重い課題を突きつけている。【関谷俊介】

5月24日朝刊

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