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2009年6月22日 (月)

うつろに響く「着実推進」…プルサーマル計画延期で青森県内2紙の社説

プルサーマル計画延期について青森県内2紙の社説です。東奥日報は六ヶ所再処理工場のガラス固化施設のトラブルについて、試運転では法令を誠実に守ると明記した安全協定に触れる大問題だとしています。

■東奥日報社説 うつろに響く「着実推進」/プルサーマル計画
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2009/sha20090621.html

 原発で使った核燃料をすべて再処理してプルトニウムを取り出し、高速増殖炉の燃料に再利用する。それによって余分なプルトニウムを持たないようにする。
 国策であるこの核燃料サイクル政策が、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の事故で行き詰まる。このため、政府は1997年、抽出したプルトニウムを一般の原発で燃やすプルサーマル計画をサイクルの中核に位置づけると閣議で決めた。
 県と関係閣僚が意見を交わす2006年3月の核燃料サイクル協議会で、政府はプルサーマルを含む核燃政策を推進するとした。ほぼ3年ぶりに開かれた17日の協議会でも、政府は推進方針は変わりないとした。
 だが、現実は、政府や電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)が繰り返し約束してきたプルサーマル計画の「着実な推進」とはほど遠くなっている。
 電事連は12年前の閣議決定直後、プルサーマルを10年度までに16~18基の原発で行う計画を決めた。ところが、実際に開始されるのは今年11月ごろで、それも1基だけ。「着実な推進」の言葉がうつろに響く。
 電事連は12日、計画を5年後の15年度に先送りすると決めた。わずか3カ月前は、計画は延期しないと明言しながら、16~18基の導入目標を削ると言ったり、削らないと言い直したり。こんな迷走ぶりも見せられると、電事連の話は本当かと疑い深くさせられる。
 プルサーマルが核燃政策の中核事業なら、政策の中核施設は六ケ所再処理工場だろう。そこで06年3月に始まり、07年8月に終わるはずの最終試運転を、まだ終えられないでいる。
 使用済み核燃料を再処理する過程で出る放射能レベルが極めて高い廃液をガラスと混ぜて固める工程で、トラブルが続出している。
 高レベル廃液が漏れたトラブルへの対応で、原燃は原子炉等規制法に基づく保安規定に5件も違反していた。経済産業省の原子力安全・保安院の3月の保安検査で分かったことだ。
 しかも、原燃が政府に出した報告は、トラブルの多発や規定違反の背景には、トラブルの度に工程が遅れることで現場に重圧がかかり、原子力施設で何より大切な安全の確保よりスケジュール優先の意識が働いた問題があるとしている。
 県と六ケ所村は最終試運転入りを認める前、試運転では法令を誠実に守ると明記した安全協定を原燃と結んでいる。この協定に触れる大問題ではないか。
 原燃の報告を受けた再処理工場の保安検査は19日終わったが、保安院の幹部は検査開始の際「報告内容がしっかりしていても、実施する人次第で(再発防止対策が)機能しなくなる可能性がある」と言っていた。
 中核事業のプルサーマルは計画延期になり、中核施設の再処理工場は試運転中断の上に安全意識の薄さが露呈する。ともに先行きが不透明さを増し、県民の不安・不信が増している。
 開会中の県議会は、計画の着実な推進、安全第一という約束が“空手形”になっていないか、大きな問題が起こると政府、原燃をただし、約束の重さを確認できたとして核燃政策に協力してきた県の姿勢は十分かを厳しく問うべきだ。

■デーリー東北時評 プルサーマル計画 国の確約で事足りるのか
http://www.daily-tohoku.co.jp/jiten/jihyo/todayjih.htm

 国の原子力政策の中核を担うプルサーマル計画について、青森県の三村申吾知事は、17日に東京都内で開かれた関係閣僚との「核燃料サイクル協議会」で、2010年度とした目標時期の5年先送りに一定の理解を示した。「政府一体の取り組みが確認できた」というのが理由だった。
 電力業界が1997年に策定したプルサーマル計画では、全国の原発で燃やされた核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物燃料(MOX燃料)を再び一般の原発(軽水炉)で利用する。2010年度までに16~18基の原発で実施する目標を掲げていた。これに対し、受け入れ側の原発では、地元了解の取り付けなどの手続きが進まず、計画の変更を余儀なくされた。
 青森県は、六ケ所村に日本原燃の使用済み核燃料再処理工場を抱え、隣接地にMOX燃料加工工場の建設も計画されているだけに、知事が原子力政策を進める国側の姿勢をただすのは当然だろう。再処理工場で取り出されたプルトニウムの唯一の使途は、現時点でプルサーマル計画しかないからだ。
 核燃料サイクル協議会には、官房長官や経済産業相、文部科学相ら関係閣僚が出席したにもかかわらず、非公開での意見交換だったことに疑問を感じる。
 過去を見れば、青森県は国家的プロジェクトのむつ小川原開発に翻弄(ほんろう)され、破綻(はたん)の苦い経験を持つ。
 また、MOX燃料を供給する六ケ所村がなし崩し的に「核のゴミ捨て場」になるのではないかという懸念も依然として、払拭(ふっしょく)されていない。これらの状況を踏まえれば、誰にでも分かる公開の形で、関係閣僚の発言が確認されるべきだった。
 今回の核燃料サイクル協議会は、3年ぶり10回目の開催となった。法的な拘束力を持たないため、あくまで国側の姿勢を確かめる場にとどまっているのが現状だ。三村知事は、協議会後の会見で、プルサーマル計画を柱とする核燃料サイクル事業について、政府が何度も言ってきた「一体の取り組み」を確認できたと強調した。その言葉に信頼を置くとしても、ただそれだけではあまりにも“他力本願”すぎはしまいか。
 節目ごとに国や電気事業者から取り組み状況の説明を受けるなど、それぞれの責任が果たされているかを具体的に検証する場が必要である。原子力関連施設の立地県として主体性を発揮するためにも、具体的に検証する体制の整備をぜひ検討してもらいたい。
 県と関係閣僚による協議会が国の一方的な決意表明、県の聞きっ放しだとすれば、県民の信頼に応えられないとの批判を免れない。
 
■プルサーマル計画延期 六ヶ所村長が村議会に報告
http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2009/kn090620a.htm

 電気事業連合会がプルサーマル計画の先送りを発表したことを受け、六ケ所村の古川健治村長は19日の村議会定例会本会議で、今回の計画延期の経緯などを報告した。
 古川村長は、17日に東京都で開かれた核燃料サイクル協議会で、青森県が電事連に責任ある取り組みを要請した―と説明した。
 本会議終了後、三角武男議長は「計画通りに進まなければ、村にプルトニウムがたまる一方となる。電事連は今度こそ不退転の決意で臨んでほしい」と語った。

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