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31 プルトニウム利用計画

2009年6月22日 (月)

うつろに響く「着実推進」…プルサーマル計画延期で青森県内2紙の社説

プルサーマル計画延期について青森県内2紙の社説です。東奥日報は六ヶ所再処理工場のガラス固化施設のトラブルについて、試運転では法令を誠実に守ると明記した安全協定に触れる大問題だとしています。

■東奥日報社説 うつろに響く「着実推進」/プルサーマル計画
http://www.toonippo.co.jp/shasetsu/sha2009/sha20090621.html

 原発で使った核燃料をすべて再処理してプルトニウムを取り出し、高速増殖炉の燃料に再利用する。それによって余分なプルトニウムを持たないようにする。
 国策であるこの核燃料サイクル政策が、高速増殖炉原型炉「もんじゅ」の事故で行き詰まる。このため、政府は1997年、抽出したプルトニウムを一般の原発で燃やすプルサーマル計画をサイクルの中核に位置づけると閣議で決めた。
 県と関係閣僚が意見を交わす2006年3月の核燃料サイクル協議会で、政府はプルサーマルを含む核燃政策を推進するとした。ほぼ3年ぶりに開かれた17日の協議会でも、政府は推進方針は変わりないとした。
 だが、現実は、政府や電力各社でつくる電気事業連合会(電事連)が繰り返し約束してきたプルサーマル計画の「着実な推進」とはほど遠くなっている。
 電事連は12年前の閣議決定直後、プルサーマルを10年度までに16~18基の原発で行う計画を決めた。ところが、実際に開始されるのは今年11月ごろで、それも1基だけ。「着実な推進」の言葉がうつろに響く。
 電事連は12日、計画を5年後の15年度に先送りすると決めた。わずか3カ月前は、計画は延期しないと明言しながら、16~18基の導入目標を削ると言ったり、削らないと言い直したり。こんな迷走ぶりも見せられると、電事連の話は本当かと疑い深くさせられる。
 プルサーマルが核燃政策の中核事業なら、政策の中核施設は六ケ所再処理工場だろう。そこで06年3月に始まり、07年8月に終わるはずの最終試運転を、まだ終えられないでいる。
 使用済み核燃料を再処理する過程で出る放射能レベルが極めて高い廃液をガラスと混ぜて固める工程で、トラブルが続出している。
 高レベル廃液が漏れたトラブルへの対応で、原燃は原子炉等規制法に基づく保安規定に5件も違反していた。経済産業省の原子力安全・保安院の3月の保安検査で分かったことだ。
 しかも、原燃が政府に出した報告は、トラブルの多発や規定違反の背景には、トラブルの度に工程が遅れることで現場に重圧がかかり、原子力施設で何より大切な安全の確保よりスケジュール優先の意識が働いた問題があるとしている。
 県と六ケ所村は最終試運転入りを認める前、試運転では法令を誠実に守ると明記した安全協定を原燃と結んでいる。この協定に触れる大問題ではないか。
 原燃の報告を受けた再処理工場の保安検査は19日終わったが、保安院の幹部は検査開始の際「報告内容がしっかりしていても、実施する人次第で(再発防止対策が)機能しなくなる可能性がある」と言っていた。
 中核事業のプルサーマルは計画延期になり、中核施設の再処理工場は試運転中断の上に安全意識の薄さが露呈する。ともに先行きが不透明さを増し、県民の不安・不信が増している。
 開会中の県議会は、計画の着実な推進、安全第一という約束が“空手形”になっていないか、大きな問題が起こると政府、原燃をただし、約束の重さを確認できたとして核燃政策に協力してきた県の姿勢は十分かを厳しく問うべきだ。

■デーリー東北時評 プルサーマル計画 国の確約で事足りるのか
http://www.daily-tohoku.co.jp/jiten/jihyo/todayjih.htm

 国の原子力政策の中核を担うプルサーマル計画について、青森県の三村申吾知事は、17日に東京都内で開かれた関係閣僚との「核燃料サイクル協議会」で、2010年度とした目標時期の5年先送りに一定の理解を示した。「政府一体の取り組みが確認できた」というのが理由だった。
 電力業界が1997年に策定したプルサーマル計画では、全国の原発で燃やされた核燃料から取り出したプルトニウムとウランの混合酸化物燃料(MOX燃料)を再び一般の原発(軽水炉)で利用する。2010年度までに16~18基の原発で実施する目標を掲げていた。これに対し、受け入れ側の原発では、地元了解の取り付けなどの手続きが進まず、計画の変更を余儀なくされた。
 青森県は、六ケ所村に日本原燃の使用済み核燃料再処理工場を抱え、隣接地にMOX燃料加工工場の建設も計画されているだけに、知事が原子力政策を進める国側の姿勢をただすのは当然だろう。再処理工場で取り出されたプルトニウムの唯一の使途は、現時点でプルサーマル計画しかないからだ。
 核燃料サイクル協議会には、官房長官や経済産業相、文部科学相ら関係閣僚が出席したにもかかわらず、非公開での意見交換だったことに疑問を感じる。
 過去を見れば、青森県は国家的プロジェクトのむつ小川原開発に翻弄(ほんろう)され、破綻(はたん)の苦い経験を持つ。
 また、MOX燃料を供給する六ケ所村がなし崩し的に「核のゴミ捨て場」になるのではないかという懸念も依然として、払拭(ふっしょく)されていない。これらの状況を踏まえれば、誰にでも分かる公開の形で、関係閣僚の発言が確認されるべきだった。
 今回の核燃料サイクル協議会は、3年ぶり10回目の開催となった。法的な拘束力を持たないため、あくまで国側の姿勢を確かめる場にとどまっているのが現状だ。三村知事は、協議会後の会見で、プルサーマル計画を柱とする核燃料サイクル事業について、政府が何度も言ってきた「一体の取り組み」を確認できたと強調した。その言葉に信頼を置くとしても、ただそれだけではあまりにも“他力本願”すぎはしまいか。
 節目ごとに国や電気事業者から取り組み状況の説明を受けるなど、それぞれの責任が果たされているかを具体的に検証する場が必要である。原子力関連施設の立地県として主体性を発揮するためにも、具体的に検証する体制の整備をぜひ検討してもらいたい。
 県と関係閣僚による協議会が国の一方的な決意表明、県の聞きっ放しだとすれば、県民の信頼に応えられないとの批判を免れない。
 
■プルサーマル計画延期 六ヶ所村長が村議会に報告
http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2009/kn090620a.htm

 電気事業連合会がプルサーマル計画の先送りを発表したことを受け、六ケ所村の古川健治村長は19日の村議会定例会本会議で、今回の計画延期の経緯などを報告した。
 古川村長は、17日に東京都で開かれた核燃料サイクル協議会で、青森県が電事連に責任ある取り組みを要請した―と説明した。
 本会議終了後、三角武男議長は「計画通りに進まなければ、村にプルトニウムがたまる一方となる。電事連は今度こそ不退転の決意で臨んでほしい」と語った。

2009年6月13日 (土)

電事連プルサーマル延期とプルトニウム利用計画の見直しを発表

プルサーマル延期とプルトニウム利用計画の見直しについて電事連会長の会見と資料が出ています。

http://www.fepc.or.jp/news/__icsFiles/afieldfile/2009/06/12/kaiken_0612.pdf

■見直し後のプルサーマル計画

「各社は、引き続きプルサーマルをできるだけ早く導入することとし、遅くともMOX燃料加工工場が操業開始する2015年度までに、全国の16~18 基の原子炉でプルサーマルの導入を目指す。」とあります。これまでの計画が2010年度までに…でしたから5年先送りになったことになります。

 北海道 泊3号機 事前了解済許可申請中
 東北 女川3号機 許可申請中
 東京 東電の原発3~4基 信頼回復に努める
 中部 浜岡4号機 2010 年度から導入予定
 北陸 志賀原発 信頼・安心の獲得に取り組み中
 関西 高浜3、4号機 大飯原発1~2基 高浜については2010年度から導入予定
 中国 島根2号機 事前了解済許可取得済
 四国 伊方3号機 2010 年度までに導入予定
 九州 玄海3号機 2010 年度までに導入予定
 原電 敦賀2号機、東海第二発電所 ご理解を得られるよう取り組んでいく
 電源開発 大間原発 2013 年度から導入予定

ただ燃料が到着した玄海、伊方、浜岡については、「2010 年度までに導入予定」とこれまでと変わりません。他に、大間原発が2013年度から導入予定、関電は高浜原発については2010年度から導入予定となっています。

■プルトニウム利用計画については、「今回のプルサーマル計画の見直しとともに、今年3月に公表した「六ヶ所再処理工場で回収されるプルトニウムの利用計画」についても見直しを行いました。主な変更点としては、「利用開始時期」を、MOX 燃料加工工場の操業開始時期の変更を反映して「平成24 年度(2012 年度)」から「平成27 年度(2015 年度)」へと見直しております。」とあります。

2009年6月12日 (金)

プルサーマル目標もMOX加工工場も延期

デーリー東北の記事では、プルサーマルは3~5年、六ヶ所再処理工場に隣接するMOX加工工場も3年近く延期と伝えています。佐賀で今夏に装荷する必要はますますなくなったのに、これの計画変更は今のところありません。デーリー東北は経産省が自民党に提示した原発推進強化策の骨子についても伝えています。従来の計画を並べただけで、現状認識が全くない感じです。

■プルサーマル目標時期見直し きょう正式決定 /デーリー東北
http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2009/kn090612a.htm

 プルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を普通の原発で燃やすプルサーマル計画の見直しについて、電気事業連合会は12日の総合政策委員会で目標時期の先送りを正式に決め、青森県に伝える。従来計画の2010年度からの延期幅は3~5年程度とみられ、実施する原発数16~18基は変えない。
 
 県側は報告を受けた後、政府に対し、プルサーマルの着実な推進を確認するため、核燃料サイクル協議会の開催を要請する方針。同協議会は核燃料サイクル政策について、知事と官房長官ら関係閣僚が意見交換する場。
 将来的に、六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場で取り出したMOX燃料を使うプルサーマルをめぐっては、10年度までに16~18基の原発で実施する電力業界の従来計画が実現困難となり、今月6日に電事連が見直しを決めていた。
 電事連は同時に、再処理工場で取り出すプルトニウムを原料としたMOX燃料を使う原発名などを、具体的に記したプルトニウム利用計画も変更する。
 日本原燃が今年4月、再処理工場に隣接して建設するMOX燃料加工工場に関しても完成時期を3年近く延期し、15年6月に変更したのを反映させ、利用開始時期をずらす。

■原発推進強化策の骨子提示 経産省が自民に /デーリー東北
http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/news/news2009/kn090612b.htm

 経済産業省は十一日、エネルギーの安定供給と地球温暖化問題への対処を念頭にした「原子力発電推進強化策」の骨子を、自民党の電源立地及び原子力等調査会に提示し、大筋で了承を得た。骨子では、既存する施設の有効活用や、新増設の着実な実施、核燃料サイクルの推進などを掲げている。
 同強化策は、低炭素社会の実現、温室効果ガス削減の中期目標達成に原発の活用が欠かせないとして、経産相の諮問機関・総合資源エネルギー調査会電気事業分科会原子力部会の議論を踏まえ、同省が検討を進めてきた。
 骨子の柱は▽既設炉の高度利用▽新増設・リプレース(設備更新)の円滑化▽核燃料サイクルの推進▽国民との相互理解推進―など。
 大間原発(大間町)など新増設の着実な推進、六ケ所村の使用済み核燃料サイクル工場の円滑な操業、プルサーマル計画の実現、全国広報に関する手法の工夫、電源立地地域の地域振興などを列挙している。
 同省は党調査会の指摘のほか、部会の意見を踏まえ、強化策の最終案を取りまとめる予定。

2009年6月 4日 (木)

原子力委員長…プルサーマル(プルトニウム利用)計画修正を要望

プルサーマルは計画の遅れにより、2010年度までに16~18基の原発で実施する当初計画の見直しを余儀なくされている。原子力委員会の定例会議で近藤委員長が指摘した。

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「電事連のプルトニウム利用計画、内容修正を」-原子力委・近藤委員長 /電気新聞

 原子力委員会は2日、定例会議を開き、近藤駿介委員長が電気事業連合会が今年3月に示したプルトニウム利用計画について言及し、「公知の事実とのズレを修正し、納得感のあるものにすべき」と、同計画の内容の修正を要望した。

電力各社、プルサーマル計画見直し検討…一部実施延期など /読売新聞

 電力業界が、国の原子力政策の柱で、使用済み核燃料を再利用する「プルサーマル計画」について、実施時期などを大幅に見直す検討に入ったことが3日、分かった。
 2010年度までに16~18基の原発で実施する当初計画に対し、原発を抱える地元自治体などの理解が得られていないためで、一部原発での実施時期の延期などが検討されている。
 プルサーマルは、ウランと使用済み核燃料から取り出したプルトニウムを混ぜたウラン・プルトニウム混合酸化物(MOX)燃料を使って既存原発で発電し、資源小国・日本のエネルギーを安定的に確保する狙いがある。1997年に策定された計画では、2010年度までに16~18基の原発でMOX燃料を使った発電を始める計画だった。ところが、02年に発覚した東京電力のデータ改ざん問題など相次ぐ不祥事で、信頼が揺らいだままになっている。
 電力各社は、計画を実現させる姿勢を崩していなかった。しかし、2日の政府の原子力委員会で、近藤駿介委員長(東大名誉教授)から、計画が実態とかけ離れているとの指摘を受け、見直しを余儀なくされた。

(2009年6月4日03時11分  読売新聞)

電気事業連合会、プルサーマル計画の見直し検討 /産経新聞

 電気事業連合会が、使用済み核燃料を原子力発電所の燃料として再利用するプルサーマル計画について、原発を持つ9電力と日本原子力発電、Jパワー(電源開発)の11社に対して計画見直しの必要性の有無について検討するよう指示したことが4日、分かった。電力業界では「平成22年度までに全国16~18基の原発で実施する」との目標を掲げている。
 2日に開かれた国の原子力委員会で近藤駿介委員長が「事実とのずれを修正し、納得感のあるものにすべきだ」と、計画見直しの必要性を示唆したことを重視した。今のところ電力業界としてはプルサーマルの推進姿勢に変化はない。九州電力は玄海原発(佐賀県玄海町)3号機で、国内初のプルサーマルの今秋実施を目指している。
 電事連は平成9年に「16~18基」との目標を定めたが、プルサーマル用のプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を製造した英国企業による検査データ改竄(かいざん)が11年に発覚したことなどから、東京、関西両電力での早期実施が延期になった。
 プルサーマル実施に必要な地元自治体の了解は現在、北海道、中部、関西、中国、四国、九州の6電力とJパワーの計8基で得られており、九州以外では四国が伊方原発(愛媛県伊方町)3号機で、中部が浜岡原発(静岡県御前崎市)4号機で来年の実施を目指している。
 東北電力でも昨年11月に女川原発(宮城県女川町、石巻市)3号機で地元自治体への事前協議を申し入れている。プルサーマル実施への機運は高まっているが、Jパワーの大間原発(青森県大間町)の運転開始時期が26年11月にずれ込むなど、22年度中に16~18基の目標達成は難しい状況となっていた。
 目標達成時期の延期などが見直しの検討対象となる。