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2006年2月24日 (金)

「拝啓 県漁連さま」(岩手日報論壇)

■「拝啓 県漁連さま」

「拝啓 県漁連さま」/岩手日報論壇

「拝啓 県漁連さま」   立花 静枝 2006.2.24

 これまで県漁連とその組合員の皆さまは、合成洗剤追放運動で環境保全に取り組んでこられました。そのおかげで、私たち消費者は日々安心して、三陸の海産物を食べることができることをとても感謝しています。

 しかし、日本原燃が青森県六ケ所村に建設している使用済み核燃料再処理工場が稼働(2007年7月予定)すると「原発1基が排出する放射能1年分(口径致死量4万7000人)相当を1日で放出される」と聞きます。今までのように安心して三陸の海産物を食べられるのだろうか、という不安が募ります。

 六ケ所村のモデルといわれる英国・セラフィールドのソープ再処理工場の実態報告会が、昨年11月20日に盛岡市で開かれ、英国のマーティン・フォーウッド氏が、詳細な汚染実態を報告して下さいました。

 同氏によると1950年代に建てたソープ工場の稼動後、80年代には周辺で白血病が多発しているとのこと。現在英国のエビや貝類などからは国連のコーデックス委員会が、昨年11月に勧告した「食物に関する国際的な安全基準」の百倍を超える放射能が測定されており、このままでは英国の漁業は壊滅的な打撃を受けるだろうと言われています。

 さらに、英国と北欧諸国との間に広がる北海にも汚染が広がり、やがてはノルウェー産の魚介類も基準値を超える可能性があり、ノルウェーなどの漁民は英国に再処理工場閉鎖を求め、激しく抗議しているようです。

 六ケ所村で使用済み核燃料を使うアクティブ試験が始まれば、実際に放射能廃液が海に放出されます。もし三陸の海もそうなったら風評被害に加え、漁業者の働く場だけでなく生活そのものが奪われ、大変深刻な問題となるのは必至です。

 しかし、日本原燃は、廃液は低レベルの放射能液であり、太平洋の海水で希釈されるため魚介類をはじめ三陸沿岸の放射能汚染(人体に危険な被害)の心配はなく安全だと述べていますが、海を知り尽くしている県漁連はどのように思われているのでしょうか。

 昨年の県議会9月定例会では▽アクティブ試験操業について慎重を期する▽三陸沿岸の環境影響評価を行う-ことを青森県知事と日本原燃に申し入れる請願が全会一致で採択されました。

 しかし、その後の本紙報道によりますと、この請願の趣旨が県当局から青森県知事や日本原燃に、しっかり伝えられていないようです。これは漁業者が組織的にこの問題を取り上げ、県当局に明確な要請を届けていないためではないかと思われてなりません。

 私たち消費者は、県漁連がこの問題に真剣に取り組み、岩手の安全安心の海産物を全国の消費者にアピールするなら必ず三陸漁業の振興につながると確信しますが、どうお考えでしょうか。

 これからも三陸の魚介類を食べ続けたいと思っている私たち消費者に、安心と安全、そして希望を与える県漁連のメッセージを心からお待ちしております。

(盛岡市 主婦 53歳)

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