2006年11月 6日 (月)

六ヶ所再処理工場でプルトニウム製品-核拡散の懸念

日本原燃は11月2日、六ヶ所再処理工場においてプルトニウム製品の製造を開始したことを発表しました。

ウラン・プルトニウム混合酸化物の生成開始について /日本原燃
http://www.jnfl.co.jp/daily-stat/topics/061102-recycle-01.html

日本原燃は、「同工場で出来上がる製品は、プルトニウム単体ではなく、核不拡散性に優れ且つ、MOX燃料製造に適したウラン・プルトニウムの混合酸化物粉末」であることを理由に、「原子力の平和利用の一つのモデルになる」としており、各紙もそのように報じています。

六ケ所再処理でMOX粉体 生成開始/東奥日報
http://www.toonippo.co.jp/news_too/nto2006/20061102205248.asp
再処理工場 プルトニウム抽出開始 原燃商業施設で国内初/河北新報
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061103-00000012-khk-toh
再処理プルトニウム抽出"監視の目"24時間/デーリー東北
http://www.daily-tohoku.co.jp/news/2006/11/06/new06110602.htm

しかし、核情報によると、プルトニウムをウランと混ぜて混合酸化物(MOX)としても、プルトニウムと比べて、放射能が強くもなければ、取り扱いが難しいわけでもありません。このため、国際原子力機関は、この物質を、核兵器を製造にとって分離プルトニウムと同じ有用性を持つものであり、転用や盗難への脆弱性も分離プルトニウムと同じものであるとみなしています。

国際原子力機関によると、プルトニウムとウランの混合酸化物(MOX)について、核爆発装置の金属構成要素に転換するのに必要な時間は、プルトニウム酸化物と同じで、週のオーダー(1-3週間)となっています。(金属プルトニウムは「日のオーダー」、照射済燃料中Puは「月のオーダー」)

核分裂生成物(死の灰)と分離されさえすれば、容易に核兵器に転用でき、ウランと混ぜるかどうかというのは、あまり影響しないということでしょう。以下のページを参考にしてください。

ウランとプルトニウムの混合酸化物のIAEA保障措置上の扱い/核情報
http://kakujoho.net/rokkasho/iaeasg.html
青森県も驚いたMOX(混合酸化物)で核兵器ができるという事実
/核情報
http://kakujoho.net/rokkasho/kang_mox.html

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2006年5月25日 (木)

六ヶ所再処理は「悪いモデル」

使い道のないプルトニウムを大量に取り出す工場の稼働が、国際的に核武装の疑念を生み、それだけでなく、核を持ちたい人が、なぜ日本だけが許されてうちはダメなのかと駄々をこねる格好の「モデル」になっていると懸念されています。

六ケ所再処理は「悪いモデル」/核専門家の団体安全保障で懸念/東奥日報
http://www.toonippo.co.jp/kikaku/kakunen/new2006/0525_1.html

世界の核専門家でつくる民間団体「核分裂性物質に関する国際委員会」は二十四日、ニューヨークで会見し、六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場について「他国の悪いモデル」と批判した。

同委の共同議長
「日本は現在、(使用済み核燃料から)プルトニウムを(商業規模で)分離している唯一の非核国で、再処理事業は安全保障上のリスクをもたらしている」

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2006年4月 3日 (月)

プルトニウム計量誤差で核兵器ができる

けさの2紙は、六ヶ所再処理工場のプルトニウム管理がいかに厳格であるかを伝えています。同時に、扱う量が多いため、計量誤差も大きくなり、核兵器をいくつも作ることのできる量が行方不明になる可能性を指摘しています。詳しくは核情報HPにあります。

プルトニウム抽出始まる/構造は極秘、24時間の査察/東奥日報
六ケ所再処理工場でプルトニウム抽出始まる/デーリー東北

年間核兵器33個分が行方不明にならないと分からない?
大型再処理工場の計量誤差
(核情報HP)

…このような大規模な工場では、約1%程度、つまり年間80kg(核兵器10個分)程度の計量管理の不確実性が避けられないとIAEAが述べています。さらに、統計学的に言うと、その3.3倍の量が無くならないと、確信を持って実際に無くなっていると主張できないとIAEAの保障措置用語集(1987年版)が説明しています。…核情報HP

先に来日した米憂慮する科学者連盟のエドウィン・ライマン博士は「イランなどに核開発を進める口実を与える」として批判する声明を発表しました。

再処理試運転イランに口実/米団体が批判声明/東奥日報

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2006年3月20日 (月)

青森県も驚いたMOX(混合酸化物)で核兵器ができるという事実

青森県も驚いたMOXで核兵器ができるという事実/核情報HP

3月9日、訪日中の韓国の核拡散問題の専門家姜政敏(カン・ジョンミン)博士が、米国人の専門家二人とともに、青森県三村知事に対し、六ヶ所再処理工場が核拡散を制限しようという国際的努力に与える脅威について日本に存在すると見受けられる「独りよがりの安心感」に関して懸念を表明する書簡を送付しました。カン博士は、10日、青森県庁を訪れ、不明点について政府の説明が得られるまで同工場のアクティブ試験の開始を認めないよう知事に求める要請書を手渡しました。また、13日には、ピースボートを初めとする日本の5団体とともに経済産業省を訪れ、同様の趣旨の二階大臣宛て要請書を手渡しました。…

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2006年3月15日 (水)

カン博士が核拡散問題で再処理試験延期要請

核燃料再処理試験:韓国博士が経産相あてに延期要請書/毎日

核問題アナリストで韓国「大統領持続的発展委員会」原子力問題諮問委員のカン・ジョンミン博士が13日、使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)のアクティブ試験延期を求める二階俊博経済産業相あての要請書を提出した。カン博士は「プルトニウムの抽出は核テロの危険を増し、イランや北朝鮮の核開発にも名分を与える」と話している。…

くわしくは核情報

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2006年3月13日 (月)

再処理阻止アピール・カンさんの講演

反核燃団体が青森で再処理阻止アピール採択/デーリー東北

陸奥新報が昨日青森でカン・ジョンミンさんが六ヶ所再処理工場のアクティブ試験が核拡散につながる危険性があると指摘した集会の記事と、青森県東京事務所への要請行動の記事を掲載しました。

続きを読む "再処理阻止アピール・カンさんの講演"

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